残暑も過ぎれば秋の行楽シーズン。観光の起点、ドライブの拠点となるのはSA・PAです。ところが、SA・PAが「ドライブ休憩」するだけの施設でないのは、前号で紹介したとおり! 今回は温泉施設と宿泊施設を完備する「次世代SA・PA」をお届けします。 |
諏訪湖SAは高速道路のSA・PA初の温泉施設。平成4年にオープンしました
秋冬の「旅」といえば、やはり温泉旅行ですね。熱海に伊東、那須に水上など、車で気軽に行ける温泉が関東およびその近県にはあります。今年はガソリン代の高騰と「車旅」好きの皆さんには耳の痛い話となりました。「遠出はできなくなった」という方も多いかと思いますが、そんな時こそ高速道路のSA・PAに注目してみてはどうでしょう。 全国SA・PAの入浴施設を備えたハイウェイオアシスの老舗といえば、東名高速道路・足柄SAでしょう。大浴場と宿泊施設を備えた「レストイン足柄」。客室はシングル、ツイン、和室があり、全室にバスルームも完備しています。大浴場は温泉ではないものの、入浴料は大人630円とリーズナブル。旅の疲れを癒すには最適の設備でしょう。
秋田自動車道・錦秋湖SA「峠山パークランド オアシス館」の展望浴場
もうひとつの「温泉のあるサービスエリア」が、平成9年に完成した秋田自動車道・錦秋湖SAのハイウェイオアシス「峠山パークランド オアシス館」。錦秋湖畔の四季の移ろいを眺めるなら展望風呂、そのほか大浴場やサウナも完備しています。入浴料は大人500円と、こちらも足柄SA同様にリーズナブルなのもうれしい限りですね。 温泉施設のほか、無料キャンプ場やグラウンドゴルフ場も完備しています。また、レストランでは名物のイノシシ鍋にスッポンラーメンも味わえます。高速道路上にありながらアウトドアも体験できるし、秋のレストランはグルメも満載。近年ではSAの理想的な形が完成されつつあるのです。 |
佐野SAに7月にオープンした「E-NEXCO LODGE 旅籠屋」。上り線、下り線ともに共通
今年の7月24日に、ファミリーにおすすめの宿泊施設が東北自動車道・佐野SAにオープンしました。現在、全国高速道路のSA・PAにある宿泊施設は、前述の足柄SA「レストイン足柄」のほか、名神高速道路・多賀SA「レストイン多賀」、関門自動車道・壇之浦PA「ファミリーロッジ旅籠屋(はたごや)壇之浦PA店」、そしてこの夏誕生した佐のが「E-NEXCO LODGE旅籠屋 佐野SA店」です。 東日本の宿泊施設としては佐野SAが初、NEXCO LODGE旅籠屋はアメリカのモーテルのような2階建てのタイプです。佐野SAは上り線と下り線が隣接するのでどちらのSAからも利用が可能です。素泊まりのみの対応となるので夕食はSA内のレストランへ、食後はロッジ内のラウンジでコーヒーでも。また朝はパンやジュースを無料で提供しています。ちなみに全客室はインターネット接続が可能なので、ビジネスの利用にもおすすめなのです。
ゆったりとした「E-NEXCO LODGE 旅籠屋」の客室。家族4人利用でも十分な広さ!
気になる料金は、レギュラーシーズンが1部屋1泊で1名5250円、なんと4名利用の場合は1万500円! トップシーズンでも1万5750円ですから、ガソリン代が高騰するこのご時世、財布に優しいことこのうえないのです。 入浴施設に宿泊施設、充実のショップにご当地グルメと、旅の拠点となるSA・PAは日々進化しています。さあ、秋の行楽シーズンまであとわずか。どこに泊まろうか? とお悩みの方は、SA・PAの宿泊施設をベースに計画してみてはいかが? |
NEXCO東日本 http://www.driveplaza.com/dp/SapaTop
NEXCO中日本 http://www.c-exis.co.jp/
峠山パークランド オアシス館 http://www.echna.ne.jp/~yudasan/oases.htm
京葉一太郎
元自動車雑誌編集者。旅行、ドライブ、温泉、カメラ、日本酒大好きのアラウンドサーティー。好きな高速道路は関越自動車道と嵐山パーキングエリア。