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魅惑の温泉ドライブ古湯から日帰り湯まで、日本全国温泉行脚の旅

残暑の厳しかった夏ももう終わり、秋の気配を感じられるようになってきた。今回は、これからの紅葉が美しい、北アルプスの山懐に抱かれた露天風呂のある温泉地を紹介。

これぞキング・オブ・露天風呂! 「槍見の湯」は大自然を体感できる絶景の風呂だ(混浴)

湿気の多い残暑が続いており、スコールのような雨が続く。もうしばらくして天候が安定してきたら、秋の気配を一足早く感じるために、北アルプスへと足を伸ばしてみたい。
槍ヶ岳や穂高の山々など、日本を代表する名峰を望み、露天風呂を楽しむ。そんなぜいたくな旅ができるのが奥飛騨温泉郷だ。北アルプス登山の岐阜県側からの玄関口として知られ、穂高連峰をはさんで、長野県・上高地と対称の位置関係にある。

奥飛騨温泉郷は5つの温泉地の総称だ。国道に近いところから山懐に行くにしたがって、平湯温泉、福地温泉、新平湯温泉、栃尾温泉、新穂高温泉と順に温泉街が広がる。
温泉郷全体の湧出量は毎分4万4000リットルといわれ、日本一の別府温泉9万5000リットル、由布院温泉の3万8600リットルにも引けを取らない。

平湯温泉は炭酸水素塩泉、塩化物泉。40の源泉があり、国道158号線からいちばんアクセスが近い。温泉郷のなかではいちばん大きな温泉街だ。この地方ではいわゆる温泉たまごのことを「はんたいたまご」といい、名物として知られている。

福地温泉は単純泉。平安時代中期に村上天皇が入湯したという伝説がある。あまり宿の数はないが、近年、宿同士の連携が活性化して、温泉街としての機能を高めようという機運が高まってきた。落ち着いた雰囲気のなかにも、朝市が行われるなど、客人をもてなす気持ちが伝わってくる。

新平湯温泉は単純泉、含重曹食塩泉。飛騨山脈のなかで最も活動が激しい活火山・焼岳の西山麓に位置し、平湯温泉に次ぐ規模を誇る。この地にある禅通寺に、円空が1年あまり逗留した際、素朴な仏像を数多く制作した。これらの円空仏はこの地の伝統の象徴となっている。

栃尾温泉は単純泉。蒲田川と平湯川の合流地点にあり、庶民的な民宿などが多く、山菜料理や川魚料理が楽しめる。この周辺は渓流ファンに人気で、春にはイワナやアマゴ、アユ釣りのメッカとなる。

旧庄家の屋敷を移築して作られた槍見館のエントランス。温泉卵や冷えた飲み物などがさりげなく置かれており、自由に食べることができる(1泊2食1万5900円~)
新穂高温泉は、古くから北アルプスの登山の基地として栄え、多くの登山者を温泉で癒してきた。泉質は単純泉。

湯量が豊富なために、大きな露天風呂を構える旅館が点在しており、まさに日本を代表する露天風呂天国だ。宿はシャレー風の山荘から巨大な露天風呂のある宿まで個性豊か。

ここで紹介する槍見館は、蒲田川沿いにある老舗宿。名湯の宿として知られ、風情の異なる巨大な湯船が全部で10個、露天風呂だけでも3つもある。

巨岩を組んで作られた渓流沿いの露天風呂はまさに絶景。上流に視線を移すと、木立の奥に急峻な山が見える。それこそが槍ヶ岳だ。多くの登山家を魅了する雄々しい姿を眺めながら、温泉に浸る。至福のひとときだ。

温泉街のいちばん奥には新穂高ロープウェイの駅がある。
新穂高ロープウェイは新穂高温泉駅(1117m)から鍋平高原駅(1305m)までの第1ロープウェイと、しらかば平駅(1308m)から西穂高口駅(2156m)までの第2ロープウェイに分かれている。乗り継ぎしたときの片道の所要時間は25分。第2ロープウェイは日本初の2階建てゴンドラだ。

地のものにこだわった山のごちそう。飛騨牛の朴葉味噌焼きは名物。岩魚の骨酒を味わいながらじっくりと楽しみたい。
西穂高口駅からハイキングに出かければ、思わず記録に残したくなるような山岳風景が広がる。

とくにこれからのシーズンは、10月をピークとした紅葉がすばらしい。ぜひカメラを手に、赤、黄色に染まった木々と岩山のコントラストを心に刻みたい。
魅惑の温泉ドライブのヒント

ロープウェイに乗るのなら、「奥飛騨まるごとバリューきっぷ・マイカープラン」がお得。新穂高ロープウェイの往復乗車券のほか、ロープウェイ内の露天風呂入浴券またはコーヒー券、周辺の観光施設が20%オフで楽しめる割引券がついていて2600円。通常料金よりも500円以上安くなる。発売は名鉄駅サービスセンターか、名鉄観光サービス、ローソン、チケットぴあで。事前に購入必要。

< PROFILE >
長津佳祐
観光やレジャー、スローライフを中心に編集・執筆を手がける。ブログ「軽井沢別宅日記」をどうぞよろしく。ただいま建築家とローコスト&ハイパフォーマンスな物件を作ってます! http://blog.bectac.com/
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