残暑の厳しかった夏ももう終わり、秋の気配を感じられるようになってきた。今回は、これからの紅葉が美しい、北アルプスの山懐に抱かれた露天風呂のある温泉地を紹介。 |
これぞキング・オブ・露天風呂! 「槍見の湯」は大自然を体感できる絶景の風呂だ(混浴)
湿気の多い残暑が続いており、スコールのような雨が続く。もうしばらくして天候が安定してきたら、秋の気配を一足早く感じるために、北アルプスへと足を伸ばしてみたい。 |
旧庄家の屋敷を移築して作られた槍見館のエントランス。温泉卵や冷えた飲み物などがさりげなく置かれており、自由に食べることができる(1泊2食1万5900円~)
湯量が豊富なために、大きな露天風呂を構える旅館が点在しており、まさに日本を代表する露天風呂天国だ。宿はシャレー風の山荘から巨大な露天風呂のある宿まで個性豊か。 ここで紹介する槍見館は、蒲田川沿いにある老舗宿。名湯の宿として知られ、風情の異なる巨大な湯船が全部で10個、露天風呂だけでも3つもある。 巨岩を組んで作られた渓流沿いの露天風呂はまさに絶景。上流に視線を移すと、木立の奥に急峻な山が見える。それこそが槍ヶ岳だ。多くの登山家を魅了する雄々しい姿を眺めながら、温泉に浸る。至福のひとときだ。 温泉街のいちばん奥には新穂高ロープウェイの駅がある。 新穂高ロープウェイは新穂高温泉駅(1117m)から鍋平高原駅(1305m)までの第1ロープウェイと、しらかば平駅(1308m)から西穂高口駅(2156m)までの第2ロープウェイに分かれている。乗り継ぎしたときの片道の所要時間は25分。第2ロープウェイは日本初の2階建てゴンドラだ。
地のものにこだわった山のごちそう。飛騨牛の朴葉味噌焼きは名物。岩魚の骨酒を味わいながらじっくりと楽しみたい。
とくにこれからのシーズンは、10月をピークとした紅葉がすばらしい。ぜひカメラを手に、赤、黄色に染まった木々と岩山のコントラストを心に刻みたい。 |
ロープウェイに乗るのなら、「奥飛騨まるごとバリューきっぷ・マイカープラン」がお得。新穂高ロープウェイの往復乗車券のほか、ロープウェイ内の露天風呂入浴券またはコーヒー券、周辺の観光施設が20%オフで楽しめる割引券がついていて2600円。通常料金よりも500円以上安くなる。発売は名鉄駅サービスセンターか、名鉄観光サービス、ローソン、チケットぴあで。事前に購入必要。
長津佳祐
観光やレジャー、スローライフを中心に編集・執筆を手がける。ブログ「軽井沢別宅日記」をどうぞよろしく。ただいま建築家とローコスト&ハイパフォーマンスな物件を作ってます! http://blog.bectac.com/