ご当地グルメをSA・PAで味わう。これもドライブのひとつの楽しみですね。それでは、ご当地グルメを弁当で食すというのはどうでしょう。旅の楽しみといったらやはり、「景色をおかず」に食べるその土地ならではの旬の弁当でしょう。駅弁に空弁ときたら…そうです、ドライブは「速弁」なのです! |
港北PAの速弁コーナー
速弁で人気なのが東名高速道路・港北PAの「特選すき焼き弁当」です。人形町今半の伝統の味が凝縮された逸品! 3150円
なんとこれ、高速道路の「速」と弁当の「弁」を組み合わせた、中日本のSA・PAでしか販売していない地域限定の弁当なのです。 駅が駅弁、空港が空弁なら、高速道路のSA・PAはこの速弁というわけなのですが、その種類たるや年々増えてきています。現在では、中央自動車道、東名高速道路、名神高速道路など、中日本地域の6つの高速道路のSA・PA20カ所(上下線で1カ所と換算、場所により上下線どちらかのみ)で販売され、なんとその数、20種類にもおよびます。 速弁が発売されたのはおよそ2年前の2006年11月で、“中日本のごちそう、~いい旅に、いいお弁当~”をコンセプトに誕生しました。土地に根差した旬の素材がたっぷり入っていて、価格は1380円から3150円と少々お高めの設定ですが、その豪華さときたら駅弁にも空弁にも引けを取らない内容です。 中日本エクシスさんに話を聞いたところ、それぞれの弁当ごとに各地域の料亭などが手作りで製造しており、平日は1種類につきおよそ10個しか販売しておらず、基本的には数日前に予約(弁当によって異なります)をして現地で受け取るというスタンスだそうです。 料金が料金だけに、基本的には受注してから作るのでしょう。旬の味覚にこだわった豪華な弁当だけにうなずけます。納得です。 今後も種類を増やす予定ということなので、中日本エリアのSA・PAには注目ですよ。
中央自動車道・談合坂SA(上り線)で旬の味覚を楽しむならこちら。華やぎの章 慶山膳「甲州」です。主役は甲州ワインビーフです。2500円
ところでここで気になるのは人気速弁ベスト3ですが、中日本エクシスさんいわく、弁当によっては季節ごとに名前を変えてしまう(素材を変更するといったマイナーチェンジ)ので、ランキングをつけるための集計は困難ということでした。 それでも確実に人気といえる速弁が次の2品のようです。 |
秋にぴったりの「紅葉狩り」(2500円)は先日開通したばかりの東海北陸自動車道、関・長良川SAの速弁です。飛騨牛ひと口ステーキをメインに岐阜県産の子持ち鮎や飛騨名物の赤かぶ寿司などが彩ります
今半といえばご存じ、東京・人形町に本店を構える、すき焼きやしゃぶしゃぶの老舗料理店です。これから寒くなるシーズンはすき焼きと聞くだけでお腹が鳴ってしまいそうですが、伝統の味が凝縮された弁当は特選黒毛和牛をメインに千寿葱や焼き豆腐、シイタケ、タケノコなどがギッシリと詰まっています。とりわけ都内で知名度の高い老舗料理店が作るの速弁は、こちらの今半となります。 そして慶山膳「甲州」は創業50年の老舗旅館、石和温泉の「慶山」が作っていて、山梨の郷土色がふんだんに詰まっています。山梨各市町村の名産・特産品が四角い弁当箱に20種類以上も入っているんですから、これこそアレですよね、“宝石箱”ですよ(笑)。甲斐市の「甲州ワインビーフ」を主役に、富士吉田市のレンコン、北杜市の「エリンギ茸香り焼き」、玉穂町の「秋茄子ふくませ煮」などが勢揃いです。これはもう圧巻のひと言に尽きます。
名神高速道路・多賀SAの速弁「花びわ娘」は琵琶湖の幸と近江の幸がたっぷり。地元の創作料亭「魚庄」が作っています。取り肴や酢の物、揚げ物、炊合せ、ご飯ものなど9つの美味を堪能しましょう。1980円
ちなみにNEXCO東日本は『どら(道楽)弁当』シリーズを販売中です。こちらは速弁よりリーズナブルな価格設定が魅力的で、500~1000円程度で購入できます。旅行ジャーナリストで駅弁愛好家の小林しのぶさん監修のSA・PAグルメも味わってみてはどうでしょう。常磐自動車道・友部SAの「笠間いなり弁当」、館山自動車道・市原SAの「房総絵巻」など、全国19カ所のSA・PAで12種類を販売しています。 SA・PAでグルメの秋を堪能する。ご当地限定の弁当を持参して紅葉散策というのもオツですよね。
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サービスエリア情報ガイド 中日本エクシス http://www.c-exis.co.jp/
< PROFILE >
京葉一太郎
元自動車雑誌編集者。旅行、ドライブ、温泉、カメラ、日本酒大好きのアラウンドサーティー。好きな高速道路は関越自動車道と嵐山パーキングエリア。
京葉一太郎
元自動車雑誌編集者。旅行、ドライブ、温泉、カメラ、日本酒大好きのアラウンドサーティー。好きな高速道路は関越自動車道と嵐山パーキングエリア。