インターネットで検索してみると、リスやウサギなどの小動物を集めた動物園が各地に点在しているのがわかります。そこは気軽に動物と触れ合える場所。今回出かけた栃木県の「真岡観光リス村」は、周囲の環境にも驚かされました。リス村の横を蒸気機関車が走っていたのです。 |
真岡観光リス村、この木のあいだにリスが潜んでいます
第一の理由は夫婦そろって旅好きなこと。最近では成田空港のそばに、ペットホテルを併設している民間駐車場も見かけますが、大事なペットを長期間預けるのは少々心配。また、快く長期間ペットを預かってくれる友人もいません。 第二の理由は暮らしているマンションの規定にあります。「エレベーターや共用部分ではペットを抱きかかえること」という決まりがあり、それがネックになっています。“どうせ飼うなら大型犬を”と思っているのですが、大型犬を散歩のたびに抱きかかえるなんて、ちょっと無理。マンション住まいのままでは難しそうです。 そんなわけで我が家にいるのはメダカ君。ベランダの甕の中に何匹も、リビングの水槽の中に数匹のメダカがいます。このメダカたち、すでに何代目かで、マンションの水で生まれ育っているためにとても長生き。餌をやろうとするだけで水面に上がってくる姿がかわいいんです。でも、残念ながらメダカでは“動物との触れ合い”にはなりません。
下から覗いてみたら、タイワンリスのしっぽが見えた!
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暑い日でもプレーリードッグはのそのそ穴から出てきます
木の上を見てもリスはいないし、木材を組んで作られた大型の巣(?)にもリスが見当たりません。 「リス、リース、どこにいるんだー」と叫びながら園内をウロウロする夫。その姿を見てクスリと笑った女性が、「暑いと物影に隠れてしまうんですよ。夕方になればたくさん出てきますよ」と教えてくれました。「入園料が500円と安く、約200匹のかわいいリスがいるから」と、真岡に住むこの女性はお客さんが来るたびにここに案内しているそうです。 「え、200匹もいるの?」と驚いたのは私です。だって入園5分、穴から出てきてのそのそ歩いているプレーリードッグは何匹も見ていましたが、リスは1匹も見ていません。時間はまだお昼前、夕方までのんびり待つこともできません。
手の上でヒマワリの種を食べるシマリス、かわいい!
「とっておきの技もありますよ」と笑うと、ベテランウォッチャーは次にヒマワリの種が入った箱を振り始めました。 カシャ・カシャ・カシャ・カシャ……。 するとその音に誘われてシマリスがどこからか現れました。 「ほーら来た」と手袋の上にヒマワリの種を載せると、小さなリスは手のひらの上でヒマワリの種を食べ始めました。さすが、ベテランウォッチャー、シマリスを引きつける業も持っていたのです。 |
ニンジンに寄って来るウサギ君たち
真岡鐡道は栃木県の下館と茂木間を走っているのですが、そこを蒸気機関車が走ります。SLが運行されるのは土、日、祝日が中心。 私がウサギを抱っこしてニンジンをあげている時でした。シュポ・シュポと聞きなれない響きが聞こえてきました。「あれっ!」見上げると、リス村に隣接する線路をSLが堂々と走っていきました。“時すでに遅し”で写真撮影は失敗しましたが、こんなに間近に蒸気機関車の雄姿が見られるとは思いもしませんでした。 鉄道ファンによると、真岡鐡道は電化されていないために、電線が線路上になく、もちろん電柱もないために最高の写真が撮れるそうです。リス村付近を通過するのは11時10分ごろと15時30分ごろ。時間を合わせてリス村を訪れるのがおもしろいでしょう。 また、11月中旬まではサツマイモ掘りが真岡観光リス村でできます。動物と触れ合えて、蒸気機関車を見て、サツマイモ掘りもできちゃう。なんともぜいたくなリス園です。 |
リスやプレーリードッグ、リスザルもいます
真岡観光リス村 http://www11.ocn.ne.jp/~risumura/
ちょっと情報は古いけれど全国のリス園が
全国リス園情報 http://www.linkclub.or.jp/~deburin/RISU_EN/RISUEN_INDEX.html
蒸気機関車を間近に見よう
真岡鐡道 http://www.city.moka.tochigi.jp/mokasl/index.php
< PROFILE >
石井 喜代美
ご主人がアウトドア・旅行雑誌の編集者をしており、その関係で国内外の旅に同行。ブランドショップより地元の市場、高級レストランより庶民の味、そして動物園と水族館には必ず行く主義だとか。キャンプや温泉にも詳しい。
石井 喜代美
ご主人がアウトドア・旅行雑誌の編集者をしており、その関係で国内外の旅に同行。ブランドショップより地元の市場、高級レストランより庶民の味、そして動物園と水族館には必ず行く主義だとか。キャンプや温泉にも詳しい。