ご当地素材を使用した、プロが選んだプロの味。その土地を代表する素材の味を十二分に引き出し、匠の技を駆使した創作料理が、高速道路のSA・PAのグルメを変えようとしています。昨年から始まったNEXCO東日本の新メニューコンテストは、いわば地域を代表する料理人の頂上決戦。2月の決勝大会でグランプリの栄光に輝くのは、はたしてどのSA・PAか!? |
水戸・京葉ブロックから決勝大会に進んだのは、守谷SA(上り線)を代表する黒須シェフの「大地の恵みとフレッシュハーブ膳」(1,600円)。茨城産ローズポークや常陸牛のほか、八郷軍鶏、蓮根、十穀米、そして無農薬ハーブがこだわりです
とはいえ「旅」の楽しみである郷土料理や旬の食材は、やはり訪れた地で食したいもの。前々回のコラムではご当地の駅弁ならぬ「速弁」を紹介しましたが、各地域のSA・PAのレストランでしか食べることができない豪華なご当地メニューをご存じでしょうか。旅のひとつの楽しみ「ご当地グルメ」をSA・PAのレストランで食べるというのも、ドライブの醍醐味でもあるでしょう。 個人的にはSA・PAのフードコートで味わう蕎麦やうどん、ファーストフードもかなり魅力的(!)ですが、ここ数年のSA・PAのレストランの特筆すべき点といえば、レストランで味わえる本格的なご当地メニュー。バラエティに富んだ素材の数々も断然魅力的なのです。 残念ながら決勝大会には進めなかったものの、水戸・京葉ブロックで優秀賞に輝いたのが「常陸山海味めぐり」(1,450円)です。“出来合の食材の使用を極力控え、手作りにこだわった”のがポイント。常陸秋そばも魅力的です
テーマは「『あんしん』こだわり」のご当地メニュー。昨今、世間で話題となっている「食の安全性」にこだわり、地産地消を踏まえたご当地ならではのグルメをめざしています。なんと決勝大会の審査委員長を務めるのは、中華料理で有名な陳建一氏。陳氏らによってグランプリ1メニュー、準グランプリ1メニュー、特別賞3メニューが決定します。 11月13日に水戸・京葉ブロックからスタートし、12月18日の所沢ブロックまで約1ヶ月間、その腕を競いました。決勝大会に進めるのは45店舗中9店舗。果たしてどのエリアがグランプリに輝くのか? これはまさしく味覚の甲子園。その地域を代表した「郷土味」の対決から目が離せませんよ! |
長野県塩田産の鯉が主役を務める、長野ブロックから決勝大会に進む「そばにこい(鯉天重とおろしそば)」(1,250円)。特産物の辛味大根やくるみ、善光寺七味なども「地元の味」を盛り上げています
各ブロックの模様を見てみると、長野ブロックを制した決勝大会進出作品は、その名も「そばにこい(鯉天重とおろしそば)」、上信越道・東部湯の丸SA(下り線)が東京進出を成し遂げました。 水戸・京葉ブロックを制したのは黒須シェフの「大地の恵みとフレッシュハーブ御膳」。農産物や水産物もさることながら、畜産物の宝庫として知られる茨城の「ローズポーク」に「常陸牛」、さらに茨城県取手市から直接仕入れた無農薬ハーブが決め手。 盛岡ブロックを代表するのは、前沢SA(下り線)の「前沢だずもな(前沢だよ!)」(1,300円)。前沢牛を筆頭に、前沢産直野菜、遠野産ドライトマト、ドライりんごがイン。高橋シェフのこだわりが詰められています
決勝に進出したメニューを見ると、やはり各地を代表する畜産物や魚介類を中心としたものが目立つのがわかります。決して「和」だけに偏ることなく、和洋折衷スタイルを上手に取り込んだシェフたちのこだわりも見どころのひとつでしょう。 さて今回のコンテストでは、インターネットで決勝大会のグランプリに輝くメニューを予想するWeb投票(下記URLを参照)を実施しています。 予選会はまるで、往年の名番組『料理の鉄人』を思わせる白熱ぶりです! 料理人の維持とプライド、そして創作の数々が審査員を驚かせました
みごとグランプリを的中させれば、抽選で100組(200名)に決勝大会に駒を進めたメニューのいずれか1作品を召し上がれる「特別ご試食券」をプレゼント! 皆さんもグランプリを予想してみてはいかがでしょう。 |
京葉一太郎
元自動車雑誌編集者。旅行、ドライブ、温泉、カメラ、日本酒大好きのアラウンドサーティー。好きな高速道路は関越自動車道と嵐山パーキングエリア。