誰も足を踏み入れていない新雪に包まれるフィールドを舞台に、神秘的な世界を散策する。シングルバーナーと食材をザックに詰めて雪原をめぐるアウトドアの旅へ――。 |
モンベル・アウトドア・チャレンジでは、群馬県の谷川岳山麓や長野県の湯の丸高原などでスノーシューイングイベントを行っている。初心者や親子で楽しめるツアーも充実
スノーシューイングは家族で気軽に体験できる「雪遊び」のひとつ。たとえば通年営業の雪深いキャンプ場。小動物の足跡を発見して生態系を観察するアニマルトラッキングやランチやコーヒーセットを背負って雪上ハイキングへ。 僕がスノーシューと初めて出合ったのはアウトドア誌に在籍していたころだから、いまから7、8年ほど前になる。冬号の企画の取材や撮影で、ファミリースキー特集や「雪中キャンプ」特集を担当していた。雪中キャンプ、と聞くとなんだか過酷なイメージを思い浮かべるかもしれないが、テントサイトは想像していた以上に暖かかったのを覚えている。 誰も足を踏み入れていないふかふかの新雪を味わえるのも、スノーシューの醍醐味
さらさらのパウダースノー上でも足が雪中に沈むことなく歩けるため、キャンプ場周辺を散策するにも必要不可欠なアイテム。バックカントリースキーを楽しむ人たちのマストアイテムとなるスノーシューは、もちろん冬のファミリーキャンプでも大活躍する。 雪上を自由自在に歩けるあの感覚、誰も踏み込んでいないふかふかの雪に足を踏み入れた感触は、スキーやスノーボードで初めてパウダースノーに出合ったときと同じ。子どもだけでなく大人を虜にする要素をたっぷり兼ね備えている。 |
ストックを使いながら森林散策。ランチタイムが楽しみ
キャンプ未経験者が自分たちだけで雪中キャンプを行うのは避けたほうがいいが、キャンプ場のコテージやログハウス、トレーラーハウスなどの宿泊施設を利用すれば気軽に手軽に冬キャンプを楽しめるはずだ。 モンベルブランド「アトラス」のおすすめスノーシューは、こちらの「722(SLS)」。急斜面ではなく平地を快適に歩けるよう重点をおいたモデル。初心者に最適。18,800円
宿泊環境が整ったら、新雪に覆われる真っ白い雪原へ繰り出そう。初めてならキャンプ場のスノーシューイベントに参加するのがベター。もしくはモンベルなどのアウトドアメーカーでは1日、半日とガイドと一緒にめぐる各種スノーシューイングツアーを開催しているので、初めてスノーシューを体験する人はこちらがおすすめだ。スノーシューはもちろん、ストックからスパッツまでレンタルできる。 さて、僕がスノーシューを初めて体験したときに最も感動したのが、昼食&コーヒーブレイク! シングルバーナーとコッフェル、コーヒーの材料などなど。しかしスノーシュー体験済みのスタッフ一押しだったのが、ホットワインにチーズフォンデュ。パンとチーズ、ホットワイン用の赤ワイン(パックの安いワインでも美味!)、クローブをザックに詰め込んでいざ出発。 アトラスのトップエンドモデルとして進化してきたシリーズが「1025」。スプリングローデッド™サスペンション、独自のV型フレームなど、理想的な着地や歩行時の衝撃吸収を実現。29,800円
ホットワインはアウトドア用のポット(パーコレーター)に赤ワインを注いで火にかける。疲れた身体にぴったりなのが甘めのワインということで、グラニュー糖を入れて仕上げに香り高いクローブを3、4個入れて完成。クローブの代わりにシナモンをカップに1本入れてもよし。 コーヒーブレイクとは名ばかりで(笑)、チーズフォンデュとともに味わうワインブレイクは、スノーシューイング初体験の僕にとってインパクトのある思い出になったのだ。 雪上の楽しみ方は無限大。スキーやスノーボードに出かけるみなさん、今度の週末はキャンプ場を拠点に、極上の雪遊び、スノーシューイングを体験してみてはいかが。 |
モンベル・アウトドア・チャレンジ http://event.montbell.jp/
小幡 健
元アウトドア誌編集者。お金をかけずにキャンプを楽しむ「赤貧オートキャンプ講座」の連載経験がある。好きなエリアは伊豆。好きなシチュエーションは焚き火と日本酒。