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今回は“大好き”といっても、“大好き余って食べてしまいましょう”というお話です。お魚を求めて海に繰り出してみませんか? 日本は海に囲まれた国、恩恵に授からなければもったいないでしょ!!
東京の下町、木場を出発して、いざ東京湾へ!
夫は若いときに、パキスタンの日本総領事館に2年間も勤務していました。「何を食べていたの?」と尋ねたら、こんな答えが返ってきました。

「パキスタンでは5人も雇っていたよ。コック、門番、そして近所5軒共通の掃除人、庭師、洗濯人。雇用の安定のためにも、ある程度の給料をもらっている人は、人を雇わないといけないんだ。

コックは面接で決めたけど、彼の言い分は『ぼくは400種類の料理が作れる』だった。期待していたら、毎日毎日、カレーばかり。それが10日も続いたから文句を言った。

すると、『あなたは味がわからないのか。毎日、異なる香辛料を使っている』と逆ギレされた。彼は400種類のカレーが作れたんだね」
日本のようにご飯もパンも、パスタも、ラーメンも、蕎麦もうどんもある国はまれ。パキスタンでは毎日カレーだったんですね。

そんな夫が、唯一楽しみにしていたのが、帆かけ漁船で海に出て行うカニ釣りだったそうです。
スルメを糸の先につけてたらすと、足まで入れると30cmぐらいの青いカニがどんどん釣れる。3時間の釣りで、40匹くらい釣れるので、それを鍋で全部茹でて(茹でるとみごとな赤色になるんですって!)、むしって、冷蔵庫に入れておく。

これが、かっこうのおつまみになり、カレーばかりの食卓に変化をつけてくれたそうです。夫はそのときに、海釣りのおもしろさ(ま、カニ一本ですけども)にはまりました。
吉野屋は屋形船も大人気。レインボーブリッジや東京タワーなど、極上の夜景を楽しめます
この連載で何回か書きましたが、私は東京・深川の木場に住んでいます。昔ながらというか、このあたり一帯は今でも運河が多く、屋形船や釣り船の発着場もいくつかあります。

木場にある深川吉野屋も屋形船をもち、釣り船を出しています。そして、その駐車場が私のマンションの横なのです。そのために、何度もクーラーボックスを担いだ人たちが、駐車場で釣果を分け合っている光景を目にしました。

東京湾、恐るべしです。サバ、アジにすごく立派なタチウオも釣れています。
釣り具を仕舞い、クーラーボックス内を整理した彼らは、いそいそとマイカーに乗り込み、自宅をめざして帰っていきます。きっと、家で釣果自慢をして、自ら魚をさばいて食卓に出すのでしょう。

吉野屋さんのホームページを開き、釣り船ニュースのところを見れば、「サバ、盛り上がりにかけ」や「マアジ入れ食い状態」などの最近の釣果がひとめでわかります。

屋形船の冬料理は、江戸前天ぷらや刺身、特製海鮮鍋、深川めしなどメニューが豊富です
しかも、「初めての釣り講座」などのページも設けています。さらに、釣りざおのレンタルがあることも知りました。

こうなれば、お魚大好きな私、初めての釣り船に挑戦するしかありません。ホームページをさらに眺めてみれば、子どもの写真なども掲載してあります。子どもでも大丈夫なら、ド素人の私だってなんとかなるはず。

こうして、釣り船搭乗計画を立てています。ま、隣が駐車場なぐらいだから、すぐに行けるのですけども……。

スポーツ新聞には「釣り情報」が掲載されることがあります。どんな魚が釣れるかもわかります。イカのときに行きたいなと思う私です。
築地場外市場では魚介類を中心に、さまざまなものが売られている
今回のおすすめは、ドライブ&釣り船ですが、なかには船酔いが怖いという人もいるでしょう。

実は私も船酔いがひどいのです。オーストラリアのサンゴ礁で、グラスボートに乗って、ゆらゆら揺られながら海底を見ていたとき、激しい船酔いになってしまいました。以前は大丈夫だったのに、それ以来船に乗ると調子が悪くなります。

最近ではスノーケリングをして海に漂うだけで、気分がちょっと悪くなる。けっこう重症です。

釣り船には近いうちに挑戦しますが、船酔いに負けたときの対策も考えました。そう、お魚天国の築地に直行です。

あのあたり、駐車場も多いので、最高の日帰りドライブスポットでもあります。場外市場に隣接して駐車場があり、築地本願寺の裏手は広大な100円パーキングになっています。

各店舗が工夫をこらした丼物もおすすめです
場外市場はいつだって活気があります。味見をさせてくれるところ、まぐろや魚介類をどどーんと並べている店、さらに玉子焼きのお店。見ていて飽きることがありませんし、店員との駆け引きもおもしろい。

さて、築地の目的はショッピングだけでなく、もちろん食べること。独自の海鮮丼で勝負するお店、数々のお寿司屋さんなど、築地ならではのグルメがいっぱいです。

どのお店に寄るかも、築地ならではの楽しさでしょう。

●釣り船で東京湾に沖釣りに「深川吉野屋」
http://www.team-yoshinoya.com/index.html
●日本最大の釣り船予約サイト「釣割」
http://www.chowari.jp/
●築地場外市場がすぐわかり「築地場外市場」
http://www.tsukiji.or.jp/
< PROFILE >
石井 喜代美
ご主人がアウトドア・旅行雑誌の編集者をしており、その関係で国内外の旅に同行。ブランドショップより地元の市場、高級レストランより庶民の味、そして動物園と水族館には必ず行く主義だとか。キャンプや温泉にも詳しい。
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