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最近は空前の「パワースポットブーム」です。テレビやラジオ、雑誌では至るところでパワースポットの文字が踊ります。ま、だからこそこの連載も読者に評判なのですが(?)。今回は庭園に行ってきました!
「のぞき式」と呼ばれる形式の池田山公園。高台から望む壮大さ。深い自然の中にいる気分になります
連載を開始してから、いろいろな友人にメールを送りつけて、「パワースポット情報くださいな」なんてやってたものだから、近頃はたくさんの返信メールが来るようになりました。

もっとも多いのは神社に関する情報でした。わたし自身、取材で奈良や霧島、鹿島、伊勢志摩などに行き、由緒ある神社をずいぶん訪ねてきましたから、その御利益もわかります。友人たちが真っ先に神社情報をくれるのも当然といえば当然でしょう。

そんなメールのなかで目を引いたのが東京・品川区にある小さな公園の情報でした。

なんでも、富士山からは五つの“龍脈”が流れているとされており、そのひとつが皇居へ流れているのですが、その通り道に当たるのが池田山公園。そのために風水的にも非常に良い場所だと風水師たちが声を揃えます。

公園の下側の入り口。入場は無料です
このあたり一帯は江戸時代には岡山城主・池田氏の下屋敷があったところ。それ以前は「霞ヶ崎」と呼ばれていましたが、池田氏が屋敷を構えた頃から、目黒川から見れば山のように見える高台は“池田山”と呼ばれるようになりました。廃藩置県以降も池田氏の屋敷が置かれ、周囲は邸宅地として分譲されました。

皇后美智子さまが育った正田家の邸宅も池田山公園の近くにあり、現在では「ねむの木の庭」という区立公園に姿を変えて一般公開されています。

「これは行かねばなるまい」と、夏の終わりの暑い日に、池田山公園散策に出かけました。
高台の下部に位置するだけに、良質の水に恵まれた土地でした。井戸の跡もあります
池田山公園は品川区東五反田5-4-35にあります。恵比寿駅、目黒駅のほぼ中間の西側に位置します。

クルマで行くとなると、最後は相当道が狭いうえに、アップダウンが多く、さらに駐車場も多くありません。駅周辺の駐車場にクルマを停めて徒歩で訪ねるのがいちばんでしょう。

訪れたのは猛暑の日でしたが、入場無料の公園の門をくぐると、ヒンヤリとしています。

池田屋敷があったために自然が残ったおかげで、生い茂る木々が灼熱の太陽をさえぎり、池を中心にした“回遊式庭園”のスタイルが涼しさを生み出しています。

公園内には水の湧く場所も。ここが恵比寿、目黒駅から歩ける場所とは信じられません。
日本庭園に多く観られる回遊式庭園ですが、池田山公園の場合は若干、趣きが異なります。この公園には高低差があるのです。ですから、公園の高台からだと眼下の池を覗き込む感じになります。

「のぞき式」と呼ばれるのですが、そのために0.7ヘクタールと公園としては大規模ではないのに、なんともいえない壮大なスケール感が生じています。

生い茂る木々と都内では珍しい湧水、さらに「のぞき式」の回遊公園がアスファルトの世界とは異なる空気感を演出し、パワースポットにしているのでした。
池の鯉も亀も堂々としていました。トカゲが多く見られたのも豊かな自然を表しています
平日のランチ時、公園の中ではお弁当を広げているビジネスマンや主婦の姿がありました。

しかし、以前にご紹介した大東京神宮のようなパワースポット目当ての大勢の人たちの姿は見当たりません。

池田山公園の印象は独特の透明感、喧躁は似合わないのです。

高台のベンチから池を眺めて心を癒し、池のまわりを散策し、水の流れに耳を傾ける。そして、透明感のある良質の空気を思い切り吸い込む。これが池田山公園なのです。

それにしても……。池田山公園のパワーの恩恵を受けているのは人間だけではないようです。

池田山公園周囲の住宅地、インドネシア大使館がありました
池にいる鯉はみごとに大きく、池石の上で寛ぐ亀は堂々としています。パワースポットだけに生物も植物も威厳に満ちています。

そういえば、行きのいいのは昆虫も同じで、公園を出てから気づいたら、ずいぶん蚊にやられていました(ニガ笑)。

龍脈が流れ、風水でとても良いといわれる都会の小さなオアシスに、休日には出かけてみませんか。

皇后美智子さまが育ったお家は、花が咲く小さな公園に姿を変えました
池田山公園のあとはインドネシア大使館などがある高級住宅地を散歩し、正田家の邸宅のあとが公園になった「ねむの木の庭」を訪ねるのがいいでしょう。
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< PROFILE >
遠藤 里佳子
旅行雑誌ライター。国内外の旅を多く取材。全都道府県を制覇(通過ではなく宿泊をしてカウント)したのは32歳のとき。ハワイやカナダ、オーストラリア、東南アジア、中国など太平洋圏に詳しい。
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