カート全盛のゴルフスタイルのなか、ウォーキングプレーにこだわったゴルフリゾートがあります。自然の地形を生かしたコースのおもしろさと、ホテルを併設した充実した設備。あなたなら、どんな仲間とプレーを楽しみますか? |
14番から13番グリーンを望む。複雑な起伏がこのゴルフ場の特徴だ
ウィンザーパークゴルフ アンド カントリークラブ 所在地:茨城県東茨城郡城里町塩子3473 TEL:0296-88-2221 ホール:18ホール パー72 7007ヤード 開場:1997年 コース設計:佐藤謙太郎 ゲスト料金:平日6900円~/土日祝1万3000円~ (1ラウンドキャディバッグリモコンカート・セルフ) キャディバッグを担ぐ必要がなく、ホール間の移動も快適なので、疲れないのが最大のメリットです。 でも、あまり運動した感じがしない、というのは否めません。ゴルフ本来のスポーツという側面はどんどん薄れてしまい、レジャーのひとつとして見られるようになった原因もそこにあります。 アメリカやヨーロッパのパブリックコースに行くと、当たり前のように手引きカートにキャディバッグを積み、自分でカートを引っ張ってプレーをすることになります。 ボールの飛んだ地点までバッグを持っていけるので、その場で使用するクラブを選べます。いちいちカートに戻る必要がなく、自分のペースでプレーができます。 東南アジアではプレーヤーにひとりずつキャディがつき、キャディバッグを担がせてプレーすることもあります。 カートを導入しているのは、灼熱のビーチサイドにあるリゾートコースなどでしょうか。 ゴルフは本来、自分の足で歩き、コースに挑んでいくもの。 日本でもあえて乗用カートを導入せず、歩いてラウンドすることにこだわるゴルフ場があります。 離れたところからリモコンで操作できる電動カートと手引きカートから選択できる
歩きのゴルフ、という、本来のプレースタイルを追求するゴルフクラブです。 常磐自動車道の水戸ICから約25分。梨園や茶畑に囲まれた里山をしばらく走ると、ヨーロピアンテイストのリゾートコースが姿を現します。 この夏の猛暑で芝の一部が枯れてしまったゴルフ場が多いなか、ウィンザーパークの芝は青々としていました。コースメンテナンスが行き届いていることがよくわかります。 ウォーキングスタイルのゴルフにこだわり続け、それを高く評価したのは、じつは日本に滞在する外国人でした。 このゴルフ場を利用するコアなメンバーには「外国人ゴルファーズクラブ」の存在があり、彼らは欧米のスタイルと同様に手引きカートを使ったゴルフを楽しんでいます。 プレーヤーはキャディバッグを積むリモコンカートか手引きカートのいずれかを選ぶことができ、乗用カートはありません。だから、必然的にコースを歩いてのプレーになります。 彼らを惹きつけたのはスタイルだけではありません。コース自体が自然の起伏を生かして設計されており、コースの戦略性の高さも魅力のひとつでした。 3番パー5の2打目地点はグラスバンカーで左右に隔てられている
4番パー4のグリーンには2つの攻略ルートがある
コースデザインは、日本のみならず、海外でも東南アジアを中心に数多くのゴルフコース設計を手掛けてきた佐藤謙太郎によるものです。 「ゴルフコースは雄大で美しくかつ戦略的であること」 コース設計のこの基本コンセプトどおり、佐藤の手掛けるコースは複雑な起伏をもつコースが特徴的です。 「与えられた環境を再編成し、より理想の自然に近づける」 開発によってフラットなコースに造成するのではなく、自然の地形を生かして戦略的なコースに変貌させる。 フラットなスタンスがとれないので難易度は一気に高くなりますが、飽きずに何度でもプレーしたくなる。 ゴルフの楽しさを教えてくれるのも、こうしたアンジュレーション(起伏)のあるコースならではです。 広大なフェアウェイは、狙いどころがよくわかり、ドライバーの多少のミスを受け止めてくれる懐の深さがあります。 しかし、コースを大きく逸れてしまうと次のショットがむずかしくなる。距離や弾道の高さなど、打つ番手を考える戦略性が求められます。 とくに印象的だったコースは、アウトの3番、4番でした。 フェアウェイの中央にグラスバンカーがあり、右、左のどちらからでも攻められるスプリットコースが2ホール続きます。 ショートカットすると高低差を考えなければならないむずかしいショットが残り、遠回りするとグリーンに開けたフラットな花道から攻めることができる。同じコースでも狙いどころによって異なる楽しみ方ができる、素晴らしいホールです。 ともにボリューム満点の人気メニュー
ゆったりラウンドしてハーフ2時間15分、残りを2時間強でのプレー。昼過ぎにはプレーが終了して、日常と同じ時間にランチが楽しめました。 平日で大きなコンペなどがなければ、キャディマスター室の判断によりスループレーにも対応してくれます。 ランチは名物のウィンザーバーガーと常陸牛スタミナ定食をオーダーしました。 ビーフ100%、180gの大きなパティのバーガーは香ばしさがあって、ボリュームたっぷり。甘辛いタレとフライドガーリックの効いたスタミナ定食は男子人気ナンバーワンのメニューです。 クラブハウスからはアウト、インの2つの最終ホールを眺めることができます。 コリドーのような広いテラスからフラットな芝のガーデンに出入りすることができ、コンペなどではバーベキューやガーデンパーティにも対応してくれます。 コースとテラスとが一体となり、ゴルフ場を貸し切ってしまったかのようなパーティなんて、最高のシチュエーションではないでしょうか。 ダイニングテーブルのある「ケンブリッジルーム・オックスフォードサロン」を予約すれば、よりプライベートなコンペの楽しみ方も可能
十分な広さのあるツインルーム
13のシングルルーム、4つのツインルーム、2つのスイートルームは25名(最大29名)までの宿泊に対応。十分な広さがあり、朝には美しいコースが眺められます。 独自のコンペや誕生会、ゴルフウエディングなど、どんな用途にも対応してくれる自由度の高さが感じられるゴルフ場といったところでしょうか。 ウォーキングスタイルだけでなく、ゴルフそのものを楽しむ環境が揃っているリゾートコース。 あなたなら、ここでどんな仲間とゴルフを楽しみますか。 |
最近、ウィンザーパークは「ペット同伴」「ママゴル」という側面から20代~30代の女性にも脚光を浴びている。クラブハウスの一角にペット用のゲージが設けられており、無料で利用することができる。食事や世話はゲスト自身が行わなければならず、宿泊の場合も部屋に連れていくことはできないが、ペットを連れてゴルフに行くことができる。また、子どもを遊ばせておくキッズルームも、成年がサポートにつくことで無料で利用可能。もしベビーシッターをつけたいのであれば、近隣の業者を紹介してくれるので、個人的に予約できる。ともに口コミで利用者は増えてきており、近くレディス企画の新しいサービスも行われる予定だ。
< PROFILE >
長岡 努
編集者。元ゴルフ月刊誌『waggle』(ワッグル)デスク。現在もゴルフギアやルポを中心に『waggle』、週刊『パーゴルフ』などで執筆中。都会と田舎暮らしの二地域居住のヒントや情報を提供する[デュアルライフプレス]を主宰している。
http://blog.duallifepress.com
長岡 努
編集者。元ゴルフ月刊誌『waggle』(ワッグル)デスク。現在もゴルフギアやルポを中心に『waggle』、週刊『パーゴルフ』などで執筆中。都会と田舎暮らしの二地域居住のヒントや情報を提供する[デュアルライフプレス]を主宰している。
http://blog.duallifepress.com