鳥取県米子市にある皆生温泉は、北は水木しげる生誕の地で有名な境港、西は島根県の出雲大社、南東は霊峰・大山と、パワースポット観光を楽しむ拠点として脚光を浴びており、日本でのトライアスロン大会の発祥の地としても知られている。 |
翌年の1982年には水泳3.0km、自転車103.6km、マラソン40.0kmに延長され、100名の選手が参加。最短で8時間半を超える戦いが繰り広げられ、現在までに30回を数える
号砲を合図に、女性2名を含む53名の選手が、美保湾の皆生海岸(かいけかいがん)の海へと飛び込んでいった。 水泳2.5km、自転車63.2km、マラソン36.5kmでその合計タイムを競う“鉄人”たちの過酷なレース。 鳥取県米子市にある皆生温泉が会場の中心となり、日本で初めてトライアスロン大会が開催された。 そもそもこのトライアスロンは、皆生温泉60周年の記念事業としてはじめられたものだ。地元の旅館組合青年部が主体となり、「海を生かし、健康をアピールできるもの」、「日本で一度も開催されていないスポーツ」といったテーマで検討されたのが発端となっている。 2010年に30回を迎えた記念すべき大会には948名の個人が参加。水泳3.0km、自転車145km、マラソン42.195kmを14時間30分の制限時間内に完走するこの競技は、皆生温泉の夏のイベントとしてすっかり定着している。 皆生温泉(かいけおんせん)
所在地:鳥取県米子市皆生温泉 TEL:0859-34-2888(皆生温泉旅館組合) 泉質:ナトリウム・カルシウム―塩化物泉(高張性中性高温泉) 源泉:64.2度 PH値:7.3 海岸線を北上すれば、NHKの連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」で一躍有名になった「水木しげるロード」のある境港市に至る。 南東には霊峰・大山(1709m)が位置し、西側から仰ぎ見るとまるで富士山のようだ。 米子市を西へ進むと島根県松江市に入り、シジミで有名な汽水湖の宍道湖を経て、さらにその西側にはパワースポットとして人気が高まっている出雲大社がある。 そもそも皆生温泉の発祥は、明治初頭の1900年に、地元の漁師が約200mの沖合で泡が吹きだしている温泉を発見したことにはじまる。 皆生という地名は「海池」に由来する。その名のとおり、この地には大きな池があり、慶応3年(1867年)に皆生という当て字がそのまま地名になったいわれがある。 妖怪ファンのメッカ、境港の「水木しげるロード」には、全長800mに妖怪ブロンズ像が139体ある(2010年4月現在)。スタンプラリーはもちろん、妖怪ポストから手紙を出すと妖怪デザインの消印で配達されるなど、町ぐるみで楽しませてくれる
水木しげるロード 所在地:鳥取県境港市 TEL:0859-47-0121(境港市観光案内所) この湯の特徴は、高張性のため長時間湯につかっていても指の先がふやけず、湯あがりはポカポカと保温効果が持続することだ。 旅館やホテル、公共の宿など、東西1kmの海岸沿いに約30軒がまとまって温泉街を形づくっている。源泉数は 19カ所あり、どの宿に宿泊しても泉質はほぼ変わらない 日帰り温泉施設はなく、もし入浴を楽しみたいのであれば、それぞれの宿が立ち寄り湯に対応してくれる。 2010年8月に、開湯110周年を記念して、温泉街にある皆生海浜公園の一角に「潮風の足湯」が設置された。皆生散策の途中で、海を一望する足湯につかるのも楽しみのひとつだろう。 冬の時期の食の名物といえば、なんといっても松葉ガニははずせない。 11月上旬から3月末がシーズンで、山陰ではズワイガニのオスを松葉ガニ、子 持ちのメスは親ガニと呼ばれる。 親ガニは小ぶりだがいいダシが出るので味噌汁に用 いられる 活きがよく、形も大きな松葉ガニは市場でもけっこうな値段がする。 皆生温泉の宿はもちろん松葉ガニを売りにしているところも多い。おみやげもいいが、自分の食欲を満たすには、宿泊先で食べるのがリーズナブルかもしれない。 地元の人に人気のランチスポット「民宿まつや」は、境水道大橋を松江側に渡った、「水木しげるロード」の対岸にある。このボリュームで1575円! もちろん、もう少しお高めの豊富な魚介類が楽しめる定食や松葉ガニのフルコースもあるのでぜひ。
民宿 まつや 所在地:島根県松江市美保関町字井716 TEL:0852-72-2327 |
日本海側の山陰道は雪の情報も気になるところ。「日本道路交通情報センター」や鳥取県内は「とっとり雪みちNavi」がおすすめ。皆生温泉から境港の「水木しげるロード」までは国道431号線を海岸沿いに北上して20km、約40分程度。出雲大社までは、山陰自動車道・米子IC~出雲ICまで高速道路で結ばれ、1時間20分程度で行くことができる。