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日本全国、高速道路でどこまでもー。SA(サービスエリア)PA(パーキングエリア)活用術
おいしい水を汲んでドライブ
知っている人はとっくに知っている。でも、まだまだ知らない人も多い。それが高速道路の“名水”です。今回は無料でおいしい水がいただけるSA・PAをご紹介します。
おいしい水を求めてポリタンク持参の人も

関越自動車道谷川SAの下り線でポリタンクにたっぷりと「谷川の六年水」を汲んでいく人たち
1985年に現在の関越トンネルの下り線が開通して、川端康成が小説『雪国』で描いた、トンネルを抜けた白い世界はクルマの社会でもぐっと身近になりました。

それまでは険しい三国峠越えが必要だったドライブルートも、長さ約11㎞のトンネルが完成したおかげで、楽に新潟県へ抜けることができます。

トンネルの恩恵は“便利さ”“時間”だけではありませんでした。

もうひとつの恩恵が「名水」です。

関越トンネル内の地中深部から湧き出した水は「谷川の六年水」と呼ばれています。

日本海からの北風を関東平野の手前で受け止める谷川岳は、関東周辺ではどこよりも雪が深く、春が訪れてもみごとな残雪で目を楽しませてくれます。

その谷川山系の雪解け水が約六年を経て浸透したのが「谷川の六年水」なのです。

その水は“軟水”で癖がありません。


谷川SA下り線には10㎞以上の長さを誇る関越トンネルのすべてがわかる「とんねる館」があります
関越自動車道の谷川SAでは、その水に衛生処理を施して、安全でおいしい水として提供しています。

空になったペットボトルにおいしい水を入れる人もいれば、大きなポリタンクを持参してたっぷりと持ち帰る人も。

そんな人に話を伺えば、「谷川の六年水は非常に“素直”な水です。そのために、コーヒーやお茶がとてもおいしいんです」とのこと。

谷川の六年水で淹れたコーヒーの虜になった人が、その味が忘れられずに、わざわざ谷川SAまで足を運んでいるようなのです。

谷川の六年水は下り線、上り線ともに設置されています。




SAやPAで名水を求める人たち。コーヒーを淹れると最高の水という声が返ってきます
その谷川SA(下り線)には「とんねる館」があります。

ここでは関越トンネルのさまざまな事柄が掲示されています。

ドライブの途中に寄れば、またひとつ自動車道に詳しくなれるでしょう。
そのほかにもこんな名水があります

谷川SAのまるで岩の間から水が流れるような演出。でも、衛生処理をしてあるので安心です
関越自動車道以外にも名水があります。

たとえば、東名高速の足柄SA。足柄SAは昨年11月に「EXPASA足柄」がオープンし、宿泊施設がリニューアルされたり、温浴施設があったり、さらにはレストランなどが新しくなって大注目のSA。

その上り線に、地下200mから汲み上げた「足柄の水」があります。

富士山に降った雪や水が30年以上の歳月をかけてできた地下水で、以前より評判の名水です。

こちらにも大きなポリタンクに汲んでいく熱狂的な“水ファン”がいます。

さらに東名高速の駒門PA(上り線)には、地下130mから汲み上げられる富士山の伏流水の「駒門の水」があります。

混じりけのない澄んだ味が好評です。


名水を生かしたお料理をいただいた後で、空になったペットボトルに名水を汲んでいく。とてもおいしくて、経済的なドライブ情報ですね
ここでは10リットル、20リットルのポリタンクの販売もしていますので、「持って帰りたい」人でも大丈夫です。

さて、名水3箇所をご紹介しましたが、それぞれのSAではこの名水を利用したおそば、コーヒーなどのメニューも大好評。

おいしいお水から生まれたグルメも楽しんでください。
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< PROFILE >
常磐二郎
海岸沿いのドライブとお酒が大好物のWEB・雑誌編集3年目の新人編集者。
好きな高速道路は、東名高速道路と海老名SA。
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