関東地方でも屈指の歴史をもつのが「鹿島神宮」です。創建は初代神武天皇即位の年と伝わるほどですから、およそ2660年前に建てられたことになります。鹿島神宮のまわりには散策ポイントも多いので、楽しいパワースポットめぐりができます。 |
利根川に設けられた潮来周遊船が停泊する港 関東でもっとも古い神社と呼ばれるだけに、創建は2660年前の鹿島神宮
武甕槌大神は雷(いかずち)や剣によって象徴されており、その強さは群を抜いていたそうです。 神武天皇の東征時に国を治め、天下に平和をもたらすことに、その力は多いに役立ちました。 それ以来、藤原氏や源氏、徳川家などが深く崇敬しています。 鹿島神宮は「力」を得るためのパワースポットです。 ちょっと弱気になってしまったとき、もっともっとパワーがほしいときに、お出かけするのにちょうどいいのが鹿島神宮でしょう。 鹿島神宮を訪れると、まずは参道脇の森に驚かされます。 周辺は利根川下流の湿地であったり、広大な農地であるのに、鹿島神宮だけが黒々とした深い森に包まれています。 それが歴史の長さなのでしょう。 参道の一画には鹿園があります。 天照大神からの伝言を、鹿の神である天迦久神が伝えに来たのが由来で、鹿島神宮では鹿が使いとされて大事にされています。 Jリーグの「鹿島アントラーズ」のチーム名の由来にもなっていますし、マスコットも鹿ですよね! 今年は低迷気味のアントラーズですが、過去の戦績を見ればご利益も相当のものとうなずけます。 |
参道の横には鹿園がある。鹿は神様のお使いであり、現在では鹿島アントラーズのマスコットにもなっている 江戸時代の昔を想定して作られた“むかしそば”。そばは皿盛りが基本だ
心にパワーを授かったあとは、身体にパワーを注入しましょう。 おもしろいのは「うちだや」の“むかしそば”です。 古人たちは鹿島神宮に寄ったあとで、そばを楽しんだという事実にちなみ、そのころの味を再現しています。 まずは昔のままの“皿盛り”。お皿の上に、どんとおそばが盛られています。この時代、鹿島地方にはまだ、“せいろ”が普及していなかったようです。 電気やガスがなかった時代を想定して、天ぷらも低い温度の油で揚げられます。 低温天ぷらには独特の食感がありました。 かき揚げの中身はナス、シイタケ、カボチャなどの季節の野菜、茨城名物のレンコン(茨城は全国生産量1位だそうです)。干し海老もきちんと入っています。 昔の人たちは歩いて参拝に来て、再び歩いて遠くの家まで帰っていきました。さぞや、お腹も空いたでしょう。 もちろん、それも想定内。ボリュームもたっぷりです。 |
江戸時代に整備された細い水路を行く小さな旅 娘船頭の案内で水路をめぐる。アヤメの季節でなくても年間通じて楽しめる
潮来に行ったことがなくても、「潮来」は読めるというほど、南茨城を代表する観光地です。 「娘船頭」と呼ばれるにはお年を召している(失礼しました!)船頭さんの名調子による、利根川と周囲の細い水路を行く小さな船旅が人気です。 利根川下流の三角洲地帯では、江戸時代に新田開発が進められました。水路が整備され、広大な田んぼが完成したのです。 その水路を小さな船でめぐります。 出航地点の潮来は茨城県ですが、利根川を横断すれば寛永3年に整地された千葉県側の加藤洲へ。細い水路と12の橋が見ものです。 アヤメが咲く季節でなくても、潮来の小さな船旅は、搭乗者をなかなかの気分にしてくれます。 鹿島神宮詣では潮来も一緒に楽しむ旅です。 神宮で“力”を授けられて、都会の喧騒が忘れられる船に揺られてストレスも解消する。 都心からは自動車道によって、とても行きやすい場所です。ぜひ、次のお休みにお出かけください。 |
ご紹介したパワースポットと観光名所。
ぜひ覘いてみてください。観光した気分になりますよ!
●鹿島神宮
http://www.bokuden.or.jp/~kashimaj/syokai01.htm
●おそばのうちだや(更新日は相当古いです・笑)
http://www.nextftp.com/uchidaya/osyokuji.htm
●水郷潮来観光協会
http://www.e-tabi.org/
< PROFILE >
遠藤 里佳子
旅行雑誌ライター。国内外の旅を多く取材。全都道府県を制覇(通過ではなく宿泊をしてカウント)したのは32歳のとき。ハワイやカナダ、オーストラリア、東南アジア、中国など太平洋圏に詳しい。
遠藤 里佳子
旅行雑誌ライター。国内外の旅を多く取材。全都道府県を制覇(通過ではなく宿泊をしてカウント)したのは32歳のとき。ハワイやカナダ、オーストラリア、東南アジア、中国など太平洋圏に詳しい。