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日本列島自分で”やる”旅 見るだけではつまらないから Experienceの世界へ体験
大震災、暴風雨、火事を体験してみた
火山をたくさん抱え、プレートが複雑に入り組んだ日本は、人間の気持ちに関わらず、ときには大きな地震に襲われる。さらに、フィリピン沖で生まれる台風の通り道でもある。
天災の多い国に暮らすには対処方法を身につけたい。そこで「本所防災館」に行ってみた。
全国に防災センターは数多くある

本所消防署に隣接して本所防災館があります。体験は年齢制限があるのでチェックを


ツアー時間が決まっているので確認を
小学生の頃、防災センターに見学に行った記憶がある。

火事を想定した脱出方法を習い、「お・か・し」を覚えた。“押さない”“駆けない”“しゃべらない”の頭文字、記憶にありませんか?

ところが、今回「本所防災館」に行って火事の際の合い言葉を習うと、なんと「も」が追加されていた。つまり、「お・か・し・も」になり、“戻らない”が重要事項としてつけ加えられていたのだ!

そうなんです!!
防災常識は時代や環境の変化に伴い、常に進化している。

最新の防災常識を知っているか、知らないかでは、いざというときに大きな差になる可能性がある。

「小学生のときに行ったから」、「うちの子どもは学校の見学で行ったから」ではなく、家族で出かけて最新の知識を得て、災害を体験してみて、万が一のときに備えるのが大事だろう。

全国には139カ所もの防災体験館がある。

施設によって地震体験、消火体験、台風体験など、所有するものは異なるが、ほとんどがガイドツアー形式になっていて、災害時の対応方法を教えてくれる。

さらに、「ビギナーパパ・ママ応急手当教室」などの予約制のイベントも随時開催されている。
なんにも見えない煙体験、消火体験もしっかけ

わかりにくいですが、「煙体験」です。モウモウの煙が怖い!?


消火体験。正確に火を目掛けて噴射。体験には圧縮された水を用います
本所消防署に隣接する本所防災館は入場無料だ。

ドアを開けて受付に行くと、「間もなくツアーガイドが始まりますので、4階のシアターでお待ちください」と案内された。

防災シアターでは東京の下町・本所らしく、下町で大地震が起きたという設定の短編映画が上映されていた。

なかなか迫力がある。それでいて、「何をすべきか」が明確に伝わる。映像が終わったとき、自然にため息が出た。



その後、小人数に分かれてのガイドツアーが始まった。

最初の体験は「煙体験」だ。
「火災原因で何がいちばん多いのか(トップ3は放火、キッチン、たばこ。漏電も増えているんだそうです)」などを学び、いよいよ煙が充満した室内に。

暗い室内の上部には煙がもやもや。人体に無害な煙だというけれど、あまりいい気分じゃない。「非常口」の光を頼りに迷路のような廊下を歩くのだが気持ちが焦る。

「お・か・し・も、だ!」と心でつぶやくと、なんだか落ち着いて行動できる。事前の予行演習は大事だと痛感する。

火事関連の体験は、消火器を使った消火体験もあった。

うまく消せれば「消火成功」が表示され、画面の火もきちんと消える。しかし、反対もある。

ちなみに僕は「消火失敗」で、キッチンの火が天井まで届いてしまった。こうなればできることはひとつ。速やかな脱出と119番通報だそうだ。体験とはいえ、情けない自分だった(泣)。
大地震に、暴風雨に「まいりました!」
揺れる、揺れる。震度を調整できる「地震体験」。立っていられません
「30年以内に地震が来ると予想されていながらまだ来ていないのが、首都圏直下型地震と東海地震です」などの情報を教えてもらいながら地震体験コーナーに。

最初に子ども連れファミリーがブースに入り、震度5を体験する。

「大したことないな」と、少しホッとする僕。

しかし、それは大間違いだった。
僕の回は大人ばかり3人だったものだから、「阪神・淡路大震災」が再現されたのだ。

一定の揺れではない。途中で大きく揺れたり、小刻みに揺れたりする。とても立っていられない。

まずは身の安全を確保。次に火元のチェック。出口の確認…。

頭ではわかっていても、余裕なんてない。体験しておくことの重要性を思い知る。



最後に訪れたのは暴風雨体験コーナーだった。

風速30mに加えて大雨。
もうむちゃくちゃである。

「暴風雨体験」には完敗です!
レンタル用のカッパに防水ズボン、長靴という万全の態勢で臨むのだが、風と雨は想定以上だった。

うっかり上を向いたら、わずかな隙間から水が入り込んで、しっかりと僕のTシャツを濡らした。

中継をしているテレビのレポーターは偉いと、妙に感心してしまった。

天災は起きてほしくないに決まっている。しかし、天災の国だから、まずは体験しておく。防災体験館を有効利用して、災害時に強いファミリーになりたいものだ。
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旅のヒント
●全国の防災体験センターが検索できます。
http://bosailabo.jp/check/museum/

●筆者が訪れた本所防災館
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-hjbskan/
< PROFILE >
木場 新
休日評論家。主な出版物に『温泉遺産』、『パックツアーをVIP旅行に変える78の秘訣』などがある。ウェブサイト「YOMIURI ONLINE」に「いいもんだ田舎暮らし」を連載(http://www.yomiuri.co.jp/tabi/
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