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アウトドア好きの人がほぼ共通して持つ夢が、「いずれはキャンピングカー!」だろう。
キャンピングカーは“動く別荘”、出かけていった自然豊かな場所で遊びと泊まりのベースになる。
今回と次回の2回に分けてキャンピングカー特集をお届けしよう。
オートキャンプ場に停車すれば、テントを張る面倒もなく、すぐにそこが遊びと泊まりのベースになる。キャンピングカー内にキッチンやテーブルもあれば、ベッドも設置できるのだからそれも当然だろう。



オートキャンプ場をベースに連泊してアウトドアを満喫するファミリーやカップルは、まさにキャンピングカーを“別荘”として利用するタイプ。お気に入りの自然空間に長期滞在し、じっくりとその場所を遊ぶ。
雨が降っても困らないし、面倒な撤収作業がテントキャンプよりも簡略される。



アクティビティ派にとってキャンピングカーは、泊まれる遊び基地。種類によってはシャワールームがついているから、海遊びの後も潮を流せるし、シャワーブースは防水性が高いので濡れたスキーやスノーボードを積むのも困らない。トイレがついているキャンピングカーもあるので、自然の中での滞在も困らない。



夏の北海道を取材していると、1週間ほどの休みをとってキャンピングカーで北海道を一周している家族と多く出会う。彼らは一カ所に連泊するのでなく、SAや「道の駅」を有効利用して、毎日移動して異なる空間を楽しんでいる。キャンピングカーの“動く”という最大の武器を活かしているわけだ。



ぼくがこれまでの取材で出会った最高のキャンピングカー利用者は、仕事をリタイアした高年夫婦のグループだった。
彼らはサクラ前線と一緒に北上する。最初の一台が九州をスタートし、各地で仲間が集まってくる。中部、関東、東北とサクラの開花と一緒に北海道に渡り、梅雨のない涼しい北海道で夏を過ごす。
そして、秋の紅葉前線と一緒に南下し、「来年の再会」を約束してそれぞれの家に戻る。
それぞれの土地の食材を楽しみ、釣りによって魚を得る。
非常に贅沢なキャンピングカーライフだった。



さて、キャンピングカーといってもさまざまな種類がある。
今回はそれぞれの大きな特徴を勉強してみよう。
キャンピングカーとひとくちに言っても、用途や定員、就寝人数などに合わせてさまざまな種類がある。
まずはそれぞれのメリットとデメリットを覚えておこう。


テントをそのまま積むタイプ



◎経済的ですぐにテントが設置できる
×そのほかの装備は望めない

キッチンやテーブルなどは装備していないが、「寝る」ための手段を備えたタイプ。
かつてはマツダのボンゴフレンディが、ルーフ部分が持ち上がるオートフリートップを採用、就寝できるクルマとして一世を風靡した。同様の機能と考えればいいだろう。
写真の「ルーフテント」は上下に伸び縮みするタイプの車載用テントで十分に大人が就寝できる。
筆者はかつて同様のテントをミニバンの上に装備し、すぐに眠れるテントとして活用した。
就寝以外の機能はないが、お手頃な価格で購入できるのが最大のメリットだろう。


運転性のよい“バンコン”タイプ




◎ある程度の装備は可能、運転しやすい
×トイレなどのフル装備は難しい

バンコンとは「バンコンバージョン」の略。バン、ミニバン、ワゴン車を改造したキャンピングカーだ。
車内もある程度広いので、シンクなどのキッチン、収納スペース、ダイニングとシートなどを組み立てることによってベッドが設備できる。天井を高く改造してバンクベッド(運転席上のベッド)や二段ベッドを設けているメーカーもある。
サイズを考えれば2~5人(家族)で使うのが最適だろう。
また、最大の利点は運転性のよさにある。ベース車両が運転しやすく、山道ドライブなどにも適したバンやミニバンのために、ストレスを感じずに運転することができるのだ。運転席以外の乗り心地もよい。
スタッドレスタイヤなども、ほとんどの場合に一般的に販売されているサイズのものを利用するので困らない。
また、駐車スペースも一般車と同様ですむ。
ただし、トイレやシャワールームなどのフル装備を望むのは、スペース的な問題で難しい面も。何を装備し、何を落とすのかも事前に検討する必要があるだろう。


いろいろな装備で満足のキャブコン




◎まさに動く別荘のさまざまな設備、多人数も大丈夫
×山道や細い道に若干問題、広い駐車場が必要、燃費が悪い

キャブコンとはトラックをベースに造られたキャンピングカーをいう。
最新の技術を屈指して装備されるキッチンや多くの収納棚、リビングスペースに後部ベッド、バンクベッドなど、まさに動く別荘といったところ。キャンピングカーに憧れる人のなかで人気も根強い。
種類によってはシャワールーム、トイレなども設備されている。
さらに、中型・普通免許で運転可能な最大サイズのものともなれば、後部に常設ベッドが備えられている場合もある。
木目などをうまく使った室内は、豪華クルーザーといっても過言ではない。
就寝人数も8人ぐらいまでなら可能な車種が多い。
バンコンはベース車両や装備も多彩だが、そのぶん値段の開きも大きい。目的や遊び方を考慮し、自分たちに最適な1台を選ぼう。
一方でトラックをベースにしているために、山道での加速や小回りに適しておらず、燃費も普通車より劣るという面がある。
駐車場にしても広いスペースが必要だ。
ただし、「1ナンバー」ではなくキャンピングカーは「8ナンバー」なので、税金や通行料などは一般車両とほぼ同様になる。


明るいバスコンでわいわいキャンプ




◎窓が大きく明るい、乗り心地がいい
×広い駐車スペースが必要、外から見え過ぎる!?

あるアウトドアイベントで、「はとバス」を中古で購入してキャンピングカーに仕上げたという人に出会った。
上部フロアと下部フロアを使い分け、それはみごとなキャンピングカーだった。ただし、大型免許が必要だし、山道に弱い面もあったが…。
市販されている多くのバスコンは、中型・普通免許で運転できる定員10名以下で全長も制限されたマイクロバスを利用しているものがほとんどだ。
最大の特徴はスモークガラスを利用しているとはいえ、明るく広い窓。自然の風景がそのままリビングルームに飛び込んでくる感覚だ。
また、バンコンに比べて天井が高いのもメリット。ゆったりとした空間がある。
キッチンなどもゆったりととられている。
ただし、マイクロバスとはいえ、それなりの駐車スペースが必要。
また、「キャンピングカーといえばキャブコン!」のイメージが強いために、アウトドア派に人気が高いとはいえない。キャンピングカーショーなどでも、あまり見かけない存在になっている。
機能性と明るさは最高なのだが。


トラベルトレーラーを引っ張って大自然の中へ




◎価格や維持費が安い、離せばクルマで自由に行動できる
×移動時に人が乗れない、運転に慣れが必要、駐車スペースが必要

非自走式のトラベルトレーラーは、クルマに繋いで移動できる“キャンプ部屋”と考えたほうがいいだろう。
全長と重量によってけん引免許が必要なものと、中型・普通免許で運転できるトレーラーがある。
日本で販売しているメーカーは、普通免許対応のものもたくさん発表しているので安心だ。
エンジンなどの動かすためのものが不要のために、トレーラー内部が有効利用できるのもメリットで、普通免許でけん引できるタイプであってもシャワーやトイレを設置したものもある。
また、目的地で切り離せば、自家用車だけでの行動もでき、買い出しや温泉に行くにも便利だ。
ただし、目的地に着くまではトレーラーを引く運転への慣れと、広い駐車スペースが必要となる。
とくに北海道に行くときにフェリーを使う場合など、全長によって料金が決まるために割高になるケースもある。
さらに、“クルマでなく道具”という考え方のために、走行中はトレーラー内に人がいることはできない。
しかし、自宅の庭先に停めておき、普段は男の書斎兼遊び場として利用している人を筆者は何人も知っている。



次回はキャンピングショーで目立った話題の新車情報をお届けしよう。
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< PROFILE >
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めたばかりの新米編集者。超がつくほどのアウトドア初心者のため、猛勉強中。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。
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