夏や秋は気分も高揚しておでかけが多くなります。普段より日数をかけて遠出をする機会もあるのではありませんか? おでかけとなると、お留守番の家族や友人に、おみやげのひとつでも買って帰りたいものです。全国のSA&PAより、選りすぐりの「おみやげ」をチョイスしました。
おみやげの宝箱、自動車道のSA
先日、宮城県の仙台に行く機会がありました。クルマでおでかけして、ついでに仙台駅にも立ち寄りました。
すると、そのおみやげ店の充実ぶりに目が点になりました。銘菓が集まるエリア、名物の牛タンや蒲鉾が集まるコーナー、駅弁が山積みにされたコーナー…。
また、牛タン屋さんや三陸の海産物を中心にした寿司店、地酒が揃うお店が軒を連ねるスペースもあります。
正直なところ、これだけお店や名物があると、何を買っていいのか迷ってしまいます。留守番をしてくれている家族や、「おでかけマガジン」の担当編集スタッフの顔を思い浮かべ、何が好きだったかなぁと思い出しながら買うものを決めていきます。
結局、牛タンに舌鼓を打ってから銘菓「萩の月」と笹かまぼこを購入、再びレストラン街に足を運んで松島のカキで仕上げたのでした。
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余談ですが、筆者が好きなおみやげ銘菓は「萩の月」と外郎(ういろう)です。全国のおみやげ店で時々「○○の月」というお菓子を見かけます。しかし、萩の月は特別だと個人的に思ってしまうのです。あのフワフワの食感。濃厚でいて甘すぎないクリーム。その融合のみごとさは他を圧しています。
今回も編集担当と自宅用に買いました。暑い季節には、冷蔵庫で冷やして食べるのがおすすめです。
※今回のプレゼントは萩の月ですよ!
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さて、仙台駅と同様におみやげの豊富なのが全国各地のSA&PAです。ご当地のものを中心に銘菓や名物がそろい、加えてご当地の新鮮野菜やフルーツの宝庫でもあります。
どんなおいしいものをお留守番の人や友人に現地から持ち帰れるのか。そこにもおでかけ好きのプライドと、旅人のセンスが問われているように思います。
今回は、編集部と旅ライターおすすめのSA&PAおみやげをご紹介します。順不同なので、楽しんでお読みください。
東北自動車道 安達太良SA(上り線)福島県本宮市
【推薦者:編集室S】
福島につい最近取材に行きました。安達太良SAに立ち寄ると、いつもは福島県北部の特産である「あんぽ柿」を購入します。中身がとろりとした干し柿は絶品で喜ばれるのですが、この前はその名称を見て驚き、「ずんだカレー」をおみやげに購入しました。だって、“ずんだ”といえば和菓子や今風ならスイーツがイメージですから。もちろん、ずんだカレーを自分でも試してみました。ずんだの風味とカレーがマッチして、コクがある。これぞ地方のおみやげ、といった雰囲気も満載で、評判がよかったですね。
東北自動車道 前沢SA(上り線)岩手県奥州市
【推薦者:旅ライターM】
岩手県といえば前沢牛や冷麺などが名物ですが、いつからか「ゴマ」が私の定番になっています。ゴマの摺り蜜をもちもちの団子で包んだ「ごま摺り団子」も喜ばれるおみやげの定番です。そして、もうひとつ。亀の子せんべいは、文字通り亀の子の形をしたおせんべい。しかし、色は黒いのです。理由は黒ゴマをペーストにして小麦粉で作った生地にかけているから。生地はかりっと、そしてゴマの風味がしっとりと。異なる食感でゴマのおいしさが味わえます。ゴマを使ったお菓子は全国にありますが、形といい、味わいといい、おみやげにおすすめです。
磐越自動車道 阿賀野川SA(上り線)新潟県阿賀町
【推薦者:鉄道カメラマンO】
正直なところ新潟=ブルーベリーというイメージはあまりありません。しかし、阿賀野川SA限定のブルーベリーチーズケーキがとてもおいしいのです。特に、暑い季節には冷蔵庫で冷やして食べてみてください。おみやげにあげてもとても喜ばれます。ブルーベリーはさわやかな味わいも、「目によい」といわれていることも含め、仕事でPCの操作を行っているOLたちを中心に支持されているようです。だから、「おでかけマガジン」の編集室に限らず、カメラ雑誌編集部へのおみやげにしても好評なのです。
上信越自動車道 横川SA(上り線)群馬県安中市
【推薦者:旅ライターK】
近年、さまざまなバームクーヘンが話題になっています。その中でも僕のお気に入りで、おみやげにも買って帰るのがこの軽井沢プティングバームです。カスタードの甘さと、カラメルのほろ苦さが絶妙で、プリンのような味わいを併せ持っています。おみやげに買って帰れば、人数によって切り分けられる点もいいと思います。しかし、ひとり暮らしの独身の人におみやげをあげるなら、やはり横川名物の、おぎのやの「峠の釜めし」ですね。昭和33年から続く伝統のお弁当は、ひとりで食べても楽しいですし、食べ終わった後の釜も、何かに使えそうですよね。
上信越自動車道 妙高SA(上り線)新潟県妙高市
【推薦者:編集室I】
その昔、うちにはいつも浪花屋の柿の種がありました。新潟県に行った両親や、父の友人が買ってきてくれるからです。しかも、それは缶に入っていました。缶のフタを開けて、三日月形の小さなあられを食べる。口に残る、ぴりりとした辛味。それは最高のおみやげでした。柿の種を作って90年、それが元祖柿の種の浪花屋です。妙高SAでは浪花屋の柿の種を各種揃えています。当然、僕が選ぶのは懐かしさを覚える進物缶のもの。フタを開けてぽりぽりと食べる子どもたちの姿を想像してしまいます。
中央自動車道 双葉SA(上り線)山梨県甲斐市
【推薦者:旅ライターN】
おみやげというとスイーツや和菓子が定番ですが、ごはんのお供も喜ばれる1品です。とくに、それがごはんが進むようなものであれば文句なし。暑い時期にも食が進むと評判なのが勘助辛味噌です。信州みそ、唐辛子、にんにくがバランスよく調合されています。ごはんに乗せてでもいいのですが、炒めものに加えても、ラーメンに落としてもピリリと辛味がきいて、おいしくいただけます。聞けば、双葉SAのリピート率が高い商品のひとつだとか。なるほど、くせになる辛さは、最初にいただいて、その次は自分で買ってとなるのでしょう。
中央自動車道 駒ヶ岳SA(下り線)長野県駒ケ根市
【推薦者:旅カメラマンN】
駒ヶ岳SAは長野県の名産品が多く揃うところです。長野県といえば野菜やフルーツ、木の実が豊富で、それらを用いた銘菓もたくさんあります。地元駒ケ根市の中沢地区で、アルプスの美しい水を使って作られたカボチャを利用して作りあげたケーキです。カボチャの風味がなんともいいのです。おみやげに持ち帰ると、「カボチャがあんなにおいしいなんて…」と、驚かれます。実家が関西なのですが、信州で仕事をしたときは、必ず買って帰っています。名古屋や京阪神方面へ、中央道を使って行くときは、ぜひお試しください。
東名高速 牧之原SA(上り線)静岡県牧之原市
【推薦者:旅ライターE】
近ごろはバラエティに富んだポップコーンが流行っています。その昔は映画館やテーマパークにでかけた時に食べるくらいでしたが、今ではさまざまな場所で、おしゃれなポップコーンが売られています。その波はSAにも来たようです。「はままつラスク」で人気の洋菓子店モンターニュがさまざまなポップコーンを出しました。たとえば抹茶味は静岡は掛川のお茶を利用しており、甘さの中にほろ苦さもあります。この商品の難点は、おみやげに届ける前に、車内で食べてしまうこと。少しでも食べたら、もう止まりません。あっという間になくなってしまいますよ(笑)。
北陸自動車道 尼御前SA(上り線)石川県加賀市
【推薦者:編集室N】
石川県は私の故郷です。たくさん名物があり、たとえば近海保証の加能ガニや輪島の漆製品、加賀の和菓子など、名をあげたらキリがありません。そんななかで最近、私がはまっているのが加賀野菜です。加賀野菜は昭和20年以前から栽培され、現在も主として金沢で栽培されているブランド野菜のことをいいます。たとえば、金沢一本太ねぎ、ヘタ紫なす、加賀つるまめ、金沢春菊などで、五郎島金時も金沢野菜の代表格です。味わい豊かな五郎島金時を使用したスイートポテトは、金時イモの上品なおいしさが詰まっています。
中国自動車道 七塚原SA(上り線)広島県庄原市
【推薦者:編集室I】
広島県は日本一のレモン生産地です。瀬戸内の温暖な気候が上質なレモンを育てています。そして、レモンはお菓子によし、調味料によしと非常に便利な食材でもあります。七塚原SAに立ち寄った時は、必ずレモン製品を購入しています。紅茶に入れても、焼肉にかけてもおいしいレモンは、万能調味料ともいえますから、ドレッシングをおみやげにしても、果汁製品をおみやげにしても好評です。もちろん、スイーツもいいですよね。地元のレモンで新しい味をと、近年はさまざまなレモンスイーツが登場しています。ぜひ、立ち寄ってレモン製品をチェックしてください。
※各施設の紹介記事作成にあたりNEXCO各社のホームページより画像を一部借用しています。
SA・PA情報はこちらから
●ドラぷら(NEXCO東日本)情報サイト
http://www.driveplaza.com/
●NEXCO中日本情報サイト
http://www.c-nexco.co.jp/
●NEXCO西日本情報サイト
http://www.w-nexco.co.jp/
< PROFILE >
常磐二郎
海岸沿いのドライブとお酒が大好物のWEB・雑誌編集4年目の中堅編集者。
好きな高速道路は、東名高速道路と海老名SA。
常磐二郎
海岸沿いのドライブとお酒が大好物のWEB・雑誌編集4年目の中堅編集者。
好きな高速道路は、東名高速道路と海老名SA。