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平安時代から鎌倉時代初期にかけて、諸国においてもっとも由緒ある神社、信仰の篤い神社が「一の宮」として、「地域の頂点にある神社」と位置づけられるようになりました。現在でも「一の宮めぐり」を行っている人は多いようで…。

午前の早い時間なのに、朱色の桜門をめざす参拝者が多い(大宮、氷川神社)


ベッドタウンとして栄えた大宮郊外だけに周囲は住宅街。参道が威風堂々と映る
温泉取材を兼ねて鹿児島空港発着の1泊バスツアーに参加したときのお話です。

砂蒸しなどで有名な温泉資源に恵まれた指宿で砂湯を楽しみ、薩摩半島南端の日本百名山・開聞岳を眺め、イッシーと呼ばれる恐竜(?)がいるかもしれない池田湖の景観を観光バスから堪能し、鹿児島市内に戻ろうというときでした。

観光バスに同乗した人が突然、「運転手さん、お願いです。ここでとめてくださーい」と叫びました。

そして、私たち同乗者に頭を下げ「3分だけお許しください」と言うと、神社の中に走って行きました。

最初は“緊急トイレ”なのかな、と吹き出してしまったのですが、実は「薩摩国の一の宮・枚聞神社」にどうしても行きたかったのだと、その後にわかりました。

まだ30歳代のその男性は、全国の一の宮めぐりをしていて、ツアーの立ち寄りルートになっていない枚聞神社に、なにがなんでも行きたかったのだそうです。

ある意味、計画的犯行(笑)ですね。

バスに戻ってきた彼の『全国一の宮 御朱印帳』の枚聞神社のところには捺印されたばかりの朱印がありました。

「みなさん、申し訳ありませんでした。ぼくは一の宮めぐりをしていて、薩摩半島まではなかなか来られないので、わがままを言いました」と、同乗者に謝る彼。

たしかに、5分ほどのロスになりましたが、枚聞神社の楠木の老木も、朱塗りの社殿も見られたからよかったし、彼の熱心さに感心してしまいました。

神池ではカメがのんびりと泳いでいた


桜門をくぐるとすぐに舞殿がある。祭神に舞いを奉納する神聖なる場所だ


舞殿の舞台を通して拝殿を見る。2000年以上の歴史にふさわしい雰囲気
「一の宮」は平安時代から鎌倉時代初期にかけてできました。とくに朝廷が制度などを決めたわけでもなく、それぞれの国のなかでもっとも由緒があり信仰の篤い神社が、「一の宮」として最上位に位置付けられたようです。

そして、二番目の神社以降は「二の宮」、「三の宮」となりました。

ただし、長い歴史のなかで隆盛などもあったのでしょう。稀にひとつの国にふたつの一の宮が存在する地域もあります。

さて、一の宮めぐりが脚光を浴びるのは、戦国時代を経て天下泰平になった江戸時代の出来事です。

江戸時代前期に神道家の橘三喜が1675年から23年かけて全国の一の宮を参拝し、『一宮巡詣記』を出しました。これが評判になり、庶民のあいだに「一の宮巡礼」が広がりました。

一の宮めぐりは平成の時代でも熱心に行われているようです。パワースポットの親分みたいな一の宮をめぐるわけですから、そのご利益はどれほどのものかと思ってしまいます。

現在では「全国一の宮巡拝会」などが設立され、ガイドブックや朱印帳なども配布されています。

一の宮はそれぞれの国のいちばんの神社ですから、この連載で取り上げたところも多くあります。

いくつか名前とバックナンバーを掲載してみましょう。

●常陸国 鹿島神宮
http://chizu-route-susumu.jp/magazine/11070101/experience001.php

●能登国 気多大社
http://chizu-route-susumu.jp/magazine/11050101/experience001.php

●出雲国 出雲大社
http://chizu-route-susumu.jp/magazine/11060101/experience001.php

やはり、その地区の“いちばん”で、しかも鎌倉時代の初期には創建されていたわけですから、由緒があるところばかりですね。

拝殿の後ろにも大きな杜。大宮駅から徒歩圏内とは思えない


境内には「御嶽神社」「門客人神社」「宗像神社」「松尾神社」などが点在する


参道沿いにあった炭焼きのお煎餅店。アルディージャ・サポの定番みやげ?
首都圏で行きやすい一の宮は、なんといっても武蔵国(現在の埼玉県、東京都、神奈川県の一部)の「氷川神社」でしょう。

氷川神社の名はさいたま市を中心に、埼玉県、東京都、神奈川県に280数社あるほどで、まさにそこは“大宮”なのです。

ショッピングビルが駅周辺にあり、大勢の人で賑わう大宮駅から氷川神社まで徒歩で10分ほど。現在では大宮公園小動物園、大宮アルディージャのホームである「NACK5スタジアム」などが隣接しているので、大宮からはオレンジ色のアルディージャ旗が掲げられた道を行きます。

やがて、右手に華やかなアルディージャショップがある大きな交差点に出ます。そこから、雰囲気はがらりと変わりました。

交差点からは巨木が並ぶ参道になっています。二之鳥居のすぐ左手には昔ながらのお煎餅屋さん、中ほどの右手には団子屋さんと風情があります。

三之鳥居を越えると広い境内に。神池を眺め、神橋を渡ると朱色がまぶしい桜門に出ます。さすがに一の宮の風格です!

桜門を入れば舞殿があり、その奥に社殿がありました。
2000有余年前の創立というだけあり、大宮駅の喧騒や道中の商店街の賑わいとはまったく異なる空気感。これぞ地域でいちばんの一の宮。一の宮めぐりをする人たちの心境がわかりました。

訪れたのは秋でしたが、私の前でアルディージャ・サポーターの方が祈願していました。当時、アルディージャはJ2降格の噂も流れていましたが、その後は破竹の勢いで無敗。悠々とJ1残留を決めています。このあたりも一の宮のご利益でしょうか(笑)。

●氷川神社(大宮)
http://www.stib.jp/info/data/hikawa.html

●全国一の宮巡拝会
http://www.ichinomiya.gr.jp/

< PROFILE >
遠藤 里佳子
旅行雑誌ライター。国内外の旅を多く取材。全都道府県を制覇(通過ではなく宿泊をしてカウント)したのは32歳のとき。ハワイやカナダ、オーストラリア、東南アジア、中国など太平洋圏に詳しい。
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