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秋は1年を通してもっともキャンプに適したシーズンかもしれない。テントの中でも眠りやすいし、収穫されたばかりの食材もおいしい。そして、なんといっても「秋の夜長」は、自然の中の夜をたっぷり楽しめる。そう、炎を囲んで野外で一杯に最適な時期なのだ。
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近ごろでは扱いが簡単で、便利で明るい「LEDランタン」が重宝される傾向にあるが、秋の夜長を楽しむのなら、やはり実際に炎が揺れる燃料式のランタンがいい。
屋外で炎を囲んで食事をしたり、炎を眺めながらお酒を飲むのは、たぶん多くのキャンパーたちがキャンプを始めるきっかけになったシーンだろう。
その昔、西部の男を主人公にした映画やドラマが数多くあった。そのなかで、日が沈んだ後のシーンに心惹かれた。ランタンに炎を点すシーンが、とてもかっこいいのである。
くわえタバコの無骨そうな男が、繊細な手付きでランタンを扱い、小さな火を灯す。
そして、ランタンの淡い光の中で話をする…。
LEDとは違う、本物の炎を点すランタン。ぜひ備えておきたいキャンプ用具だ。それが秋の夜長にいちばん似合うのだから。
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ガソリン仕様で初めて「自動着火装置」を付けた大光量のランタン。キャンプ通なら使いこなしたいランタンのポンピングだが、こちらはポンピングの目安になる「プレッシャーインジケーター」が装着されている。コールマンの定番的なモデルだ。
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圧倒的な明るさで燃焼時間8時間という“明るくて長持ち”が好評で、キャンプ通に人気の灯油ランタン。ただし、こまめな手入れが必要で、西部劇に出てきた男たちのように、日中のうちに点検してから使いたい。一度炎が灯ると、そのムードは愛せずにいられない。
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ホワイトガソリン、ランタン用パラフィンオイルを使用するランタンなので、ランニングコストは安くすむ。ブロンズ色で仕上げてあるので、秋の夜にぴったり。さらに、デザインもアンティークな雰囲気なために存在感がある。炎がやさしく感じられるランタンだ。
【今月のプレゼント】
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ソトは大型ランタンに加えて、卓上で活躍する小型ランタンまで幅広く展開する“炎”に強いメーカー。実用的なマントル発光とほのかに灯るキャンドル発光の2ウェイ式を採用したアイデア抜群の小型ランタンだ。ガス充てん式を採用しているので初心者にも最適。
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キャンパーたちに長年愛用されているプリムスを代表するガスランタン。それでいて微妙なマイナーチェンジが重ねられ、機能面や使いやすさが向上。これは吊り下げが簡単にできる、ワイヤーサスペンダーを採用したタイプだ。ホヤもワンタッチで着脱可能。
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ランタンとは異なるけれど、卓上に置くと素敵なレインボーオイルを使ったランプはいかが? 実用的に用いるというよりも、秋の夜長を楽しむための卓上炎として使用したい。大きさも75×75×150㎜とちょうどいいサイズになっている。お酒が進みそうな予感。
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ランタンの炎もいいけれど、やっぱりキャンプファイヤー!
そう思う人も多いだろう。確かに、炎を見つめながら過ごす時間はすばらしいものだ。
しかし、近年のキャンプ場は大方が“直火”禁止。つまり、地面などに薪を直に置き、火を点すのは禁止というわけだ。
そこで活躍するのが焚火台だ。
なかにはバーベキューにも併用できるタイプもある。秋のキャンプに持っていたい一品だ。
【編集部おすすめ焚火台】
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焚火台の三角形のプレートの板材には、厚さ1.5㎜のステンレスを採用。 どんな炎にも対応する。また、収容時はコンパクトに折りたためる。さらに、12インチのダッチオーブンにも対応。炎を楽しむだけでなく、とっておきの料理もできる優れものだ。
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焚火や炭火料理が楽しめるファイアグリル。炉面は43cm角、ダッチオーブンを使用する際にも火加減のコントロールが楽にできる。収納時には厚さ7cmに収まる(380×380×70㎜)。別売りの収納ケースもあるので、それを使えば携帯などにも便利だ。
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(参考価格12,800円)
組み立てと収容が簡単な持ち運びに便利なバッグ付きのファイアグリル。焚火とバーベキューが楽しめる2ウェイ構造で、錆びにくく炎に強いステンレスを使用。スタンドと本体を広げるだけで、ネジなどが不要で組み立てられるから、ファミリーなどに最適。
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秋の夜長を楽しむなら、缶ビールや缶チューハイはアイスボックスに置いたまま、温かいアルコールドリンクを飲みたい。
たとえば、こんなドリンクはいかがだろう?
作り方は非常に簡単ながら、身体と心に染み、ランタンや焚火の炎にマッチする。
【編集部おすすめの一杯】
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西部劇にも出てくるバーボンを使ったホットカクテル。キャンプにはバーボンが似合う。お湯割りもシンプルでいい。
●用意するもの(1人分)
バーボン:45cc、お湯:適量、砂糖:小さじ1杯、シナモンスティック:1本、レモンスライス:1枚、グローブ:4粒
●飲み方
グラスにお湯以外のものを入れ、ゆっくりとお湯を注ぐ。シナモンスティックがバーボンと混じり、ほどよい香りが漂ってきたらどうぞ。
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ヨーロッパのホリデードリンクとして有名なプンシュのリンゴバージョン。生のリンゴを添えてもGood!
●用意するもの(1人分)
ブランデー:30cc、リンゴジュース:140㏄、シナモンスティック:1本、グローブ:1個、バニラビーンズ:1cm
●飲み方
リンゴジュースを温め、そこにシナモンスティック以下スパイス類を入れて香りを出してからブランデーを入れる。軽く煮立ったらできあがり。
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ヨーロッパの冬には欠かせないドリンク。さまざまなバージョンがあるが、シンプルレシピをご紹介。
●用意するもの(1人分)
赤ワイン:100㏄、オレンジジュース:20cc、砂糖:小さじ2杯、シナモンスティック:1本
●飲み方
材料をすべて小鍋に入れ、沸騰しない程度に温めれば完成。
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。