おでかけマガジン

NEXCO東日本、中日本、西日本が組織されてから、もっとも進化したのはSA&PAだろう。単にトイレ休憩、お腹を満たすところから、遊べる場所、散策できる場所、ショッピングとグルメを楽しむ場所に変化を遂げた。なかでも、今評判の３つのSA&PAをご紹介。ドライブの目的地はSA&PAだ。

NEXCO東日本が発表したのは、平成25年12月に、東北自動車道の羽生PA上り線をリニューアルするということ。
その完成が待ち遠しいほど、驚きの計画だった。

PA全体をひとつの「町」としているのだが、町の名は「鬼平江戸処（おにへいえどどころ）」。時代小説ファンならすぐに、池波正太郎の『鬼平犯科帳』を思い起こすだろう。

火付盗賊改方の長谷川平蔵を中心に、同心たちが江戸の町で活躍。悪さをするものを腕っぷしと肝っ玉で次々に退治していく爽快な時代小説は今なお読者を魅了する。モデルは実在の人物だ。

今やドラマやコミックスでしかお目にかかれない、“鬼の平蔵”が生きた町が、羽生に再現されてしまうのだ。

しかも、ただ単に江戸時代“風”というわけではなさそうだ。

専門家による徹底的な時代考証。音にまでこだわり、江戸の日常の息遣いを再現。軍鶏料理、蕎麦、くず餅などの江戸老舗の味が集結と、クルマを停めたら江戸にタイムスリップが可能なのだ。

また、「形だけではない」のも大きな特徴だ。

越川禮子さんは「江戸しぐさ語りべの会」の主宰として、江戸しぐさなどをテーマにした著作も多く、積極的な講演活動を行っているが、越川さんが新スタッフたちに江戸しぐさを伝授しているのだ。

江戸のおもてなし、江戸の心意気がスタッフにも浸透していっているという。

つまり、ハードだけでなく、ソフトの部分も江戸情緒たっぷりというわけ。

12月のオープンが待ちきれない！

「日本一面白いＳＡ」をテーマに9月14日にオープン、平成26年3月31日（月）までの限定企画なのが、フジテレビで毎週土曜日午後7時57分から放送されている『めちゃ２イケてるッ！』とのコラボレーション。

ご存じナインティナイン、加藤浩次、よゐこらが出演する長寿バラエティの世界が、SA内で展開されているのだ。

たとえば、「ウンタローの巨大オブジェ」、Ｇ級グルメパークには「ガリタ像」。「オカレモン」のエントランスなど、おなじみのキャラクターが設置されている。

そのほかにも「加藤家の農園」「シゲモリ展覧会」など、SAを散策して、めちゃイケを発見しよう。

めちゃイケグッズもあるので、記念にいかが？

この１年内にも九州自動車道宮原SA上り線（2012年11月23日）、名神高速道路大津SA下り線（2013年4月18日）、山陽自動車道福山SA上り線（2013年6月27日）、大分自動車道山田SA上り線（2013年8月6日）など、5カ所のリニューアルを実施したNEXCO西日本。

リニューアルのコンセプトはまずは「モテナス」。もちろん、お客様へのおもてなしを意味し、スタッフはそれぞれに親しみやすく、気配りのある対応をめざしている。
さらに、リニューアルには「パヴァリエ」と「アドヴァンストエリア」の大きく２通りに分けられる。

福山SAと大津SAはパヴァリエに分類されるのだが、PA=フランス語で駐車とVARIE＝フランス語で“さまざま”を意味するふたつの言葉の造語であるパヴァリエには、全国展開の有名店、地域の専門店などが集合、複合型商業施設になっている。

一方のアドヴァンストエリアは、特別なひとときと周辺地域の特色を意識、地域グルメと観光情報の発信地としての位置付けだ。

山田SAと、宮原SAはアドヴァンストエリアとなっている。

さて、それでは山田SAを見てみよう。

地元福岡県朝倉市と隣接する大分県日田市の食材を活かしたメニュー、農作物、工芸品にスポットライトを当て、地域重視のSAになった。

そのために、グルメも特色がある。