1. Smart Accessトップ
  2. おでかけマガジン(+バックナンバー)
  3. 2014年に向けてのキャンピングカー事情1
「Smart Access」おでかけマガジン 毎月2回、「Smart Access」会員のみなさまへ、旬のドライブ&スポット情報をお届けします。
トップページへ戻る

10月26~27日に東京・お台場の野外特設会場で「お台場キャンピングカーフェア2013」が開催されました。40社を超えるビルダーが参加し、“屋外では日本最大級”に相応しい展示でした。今回は第1弾として昨今のキャンピングカー事情1をお届けします。


秋の空が気持ちいい日曜日、多くの人が訪れた

10月25日、東京の天気は下り坂、翌日は大荒れという天気予報。関係者の気持ちを想像すると、かなり暗い気分になった。

日本にキャンピングカーがじわじわと浸透してきたときに景気は悪くなり、キャンピングカービルダーにとって、つらい時期も決して短くなかった。

それでも、多くのビルダーは「キャンピングカーの素晴らしさを伝えたい」と地道な努力を続けた。

さらに、キャンピングカーの魅力を知り、口コミで“くるま旅”のおもしろさを広げてくれたユーザーや、キャンピングカー雑誌などの後押しもあり、毎年キャンピングカーは進化してきた。

「お台場キャンピングカーフェア」は屋外最大級のフェア。しかも、首都圏で行われるとあって、ビルダーの期待も高まり、40を超える会社が集ったのだ。

会場には各社自慢のキャンピングカーが並び、受け入れ態勢は整った。
それなのに、予想以上の悪天候…。不安と同時に始まったフェアだった。

土曜日に雨は上がり、日曜日は青空が見える日になった。筆者は午前中に会場入りしたが、“待ちに待った”という雰囲気で、お客様の入りがいい。各ビルダーの車両を熱心に見学し、商談にまで発展するお客様も少なくない。

改めて、キャンピングカーブームの到来を予感させる日になった。

まずは会場の雰囲気を知るために、全体を歩いてみる。

すぐにある傾向に気づいた。軽自動車をベースにしたキャンピングカーが目立つのだ。
軽自動車ベースのキャンピングカーを前面に押し出しているビルダーで話を聞くと、同じような答えが返ってきた。

「キャンピングカーといえば、ユーザーはファミリー主体でした。もちろん、今でもファミリーユースや5~6人で使うものが主流です。しかし、近年ではご夫婦ふたりでといった要求も多いのです。かつてファミリーでキャンピングカーを利用していたけれど、子どもたちが旅立ち、ご年配のご夫婦で日本中を旅したい。そんなときに運転しやすい軽自動車ベースが最適なのです」

軽自動車ベースのメリットはいくつもある。
まず、手頃な価格で手に入る。駐車スペースが狭くてすむから、普通利用の乗用車との共存が可能。さらに、運転がしやすい、小さいから山奥の秘湯旅館にも苦もなく出かけられる、燃費がいい、全長で料金が決まるフェリーの乗船費が安い、自動車道通行料が安い、維持費や税金がお得…。

これらの要因で軽自動車ベースのキャンピングカーが脚光を浴びていた。「今度の週末、どこかに泊まりで行こうか」で、気軽にでかけられる雰囲気がある。これはなかなかの魅力に違いない。


フィールドライフ販売「バロッコ ライト」
ダイハツ ハイゼット トラックをベースにした。4名乗車、2名就寝定員

フィールドライフ販売「COCO van」の内部
スズキ エブリィバンがベース。シンプルながらご夫婦のふたり旅を想定、エアコン、常設ベッド、収納庫、マガジンラックなどが標準装備で202万8000円~(車両本体価格)と手頃。軽キャンピングカーなら200万円台が主流となる

インディアナRV「インディ727」
日産クリッパーなどがベース。乗車&就寝定員4名。アルミ外装パネルを採用、ポップアップテント、エントランス網戸、シャワーヘッド蛇口、カセットコンロ、シャワーフック、ポール式テーブルセットなどが標準装備で270万円を切る

M・Y・Sミスティック「Mini Pop Bee!エディション」
スズキ キャリーがベース。ポップアップ式のベッドルームが特徴。これによって下に2名、上に2名の合計4名分の就寝スペースを確保。ふたり旅ならたっぷりと荷物が積める人気の軽キャンピングカーだ

ホップアップ式の屋根全面にソーラーパネルを設置したタイプ

軽自動車と同様に目についたのが、ソーラー設備のあるキャンピングカーと“災害対策車”だ。

従来、キャンピングカーの発電機はガソリンなどの燃料を燃やすことで動かすタイプが主流だった。電気供給量が安定しているものの、エコとはいえないし、騒音が大きな問題だった。

キャンプ場でもキャンピングカーのそばのサイトになると、「ドコドコドコドコ」という定期的な発電機の音に悩まされたものだ。当然、マナーの問題も生じたし、キャンプ場によっては大きな発電機を設置しているキャンピングカーの出入りを禁止するという問題にも発展した。

しかし、近年では電池式の発電機でも電気供給量が期待できるものが発売され、さらに今回のフェアではソーラーパネルを設置したクルマが目立った。

電気供給量については「通常の使用ではほぼ問題がない」ということだったが、確実に言えるのはアウトドア好きなら意識すべきエコ問題をクリアし、騒音トラブルを回避できる点にメリットがある。

ソーラー型発電機の設置は、キャンピングカーでどんどん進んでいく予感がした。
もうひとつ印象に残ったのは、“災害対策車”である。
通常のキャンピングカーと一見同様なのだが、サブバッテリーを搭載して万が一に備え、さらにはシャワーブースを設け、水用のタンクも大量に積める。
相変わらず地震が多発し、大型地震も囁かれる昨今、遊びと有事の両方での活躍を視野に入れたものも見られた。



次回は目についたクルマをピックアップする。


軽自動車ベースにもソーラーパネルを設置

万が一のためにタンクが大量に積める災害対策車

「おでかけマガジン」より、みなさまへ読者プレゼント実施中!

●オートキャンプ場ガイドおよびオートキャンプ場の予約なら
社団法人 日本オート・キャンプ協会
http://www.autocamp.or.jp/
< PROFILE >
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。
  • スポット特集
  • B級グルメ特集
  • オートキャンプ特集
  • レジャー&リゾート特集
  • ロケ地特集
  • 絶景特集
  • 子供といっしょにお出かけ特集
  • 特産品・名産品特集
  • 温泉・スパ特集