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携帯電話カメラを使って気軽に撮影、SNSにアップするのが当たり前の時代になりました。だからこそ写真の上手、下手がすぐに分かります。そこで、携帯電話写真術をお送りします。そのほかにも写真コンテスト情報、壁紙プレゼントなどをご用意しました!
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※携帯できる電子端末の総称は「モバイルデバイス」あるいは「携帯電子端末」ですが、ここでは広義の意味で「携帯」とします。
ひと頃昔は携帯電話のカメラは画質的にも機能的にも今ひとつでした。スマートフォンへ移行する中で画質も上がり、またSNSの普及によって携帯カメラで写真を撮って、共有・投稿するのが当たり前の時代となりました。
今や携帯電話のカメラも100万画素以上は普通となり、画質的には何ら問題がなくなりました。しかし、納得のいく写真を撮るのはまだまだ難しい面もあります。
その原因は多くの機種で焦点距離が変えられないことと、搭載されているレンズの特性にあります。
今回はこのあたりに触れつつ、携帯のカメラで素敵な写真を撮るコツを紹介したいと思います。
ひと頃昔は携帯電話のカメラは画質的にも機能的にも今ひとつでした。スマートフォンへ移行する中で画質も上がり、またSNSの普及によって携帯カメラで写真を撮って、共有・投稿するのが当たり前の時代となりました。
今や携帯電話のカメラも100万画素以上は普通となり、画質的には何ら問題がなくなりました。しかし、納得のいく写真を撮るのはまだまだ難しい面もあります。
その原因は多くの機種で焦点距離が変えられないことと、搭載されているレンズの特性にあります。
今回はこのあたりに触れつつ、携帯のカメラで素敵な写真を撮るコツを紹介したいと思います。
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ここでお見せする写真A、写真Bは、いずれも私の携帯電話のカメラ(しかもBはガラケーです)で撮った写真です。
この写真をA4サイズくらいにプリントしたり、パソコンのモニターで大きくして見れば専用のカメラとの画質の違いは分かりますが、こうして見ているだけでは何ら問題はありません。
携帯カメラの画質はここまで進化を遂げ、今やコンパクトデジタルカメラに取って代わってきています。
ただし、こうした写真を撮るには、少なからず意識しなければいけないポイントがあります。
この写真をA4サイズくらいにプリントしたり、パソコンのモニターで大きくして見れば専用のカメラとの画質の違いは分かりますが、こうして見ているだけでは何ら問題はありません。
携帯カメラの画質はここまで進化を遂げ、今やコンパクトデジタルカメラに取って代わってきています。
ただし、こうした写真を撮るには、少なからず意識しなければいけないポイントがあります。
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写真A
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写真B
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カメラをどこで構えるのか。これを「カメラポジション」と言いますが、携帯カメラであれ専用のカメラであれ、これは写真撮影の基本中の基本です。
私はこの「カメラポジション」さえ抑えれば、写真は7割方決まると考えています。つまり「どこで写真を撮る」かが一番大切なのです。
写真C、写真D、写真Eは佐賀県の伊万里湾の中にある小島をいろいろな角度から狙った写真です。同じ小島ですが場所や時間によってずいぶんと見え方が違うのが分かると思います。
恐らくこの中だと、逆光から見た写真Eが、島はハッキリ見えるし、海もキラキラと輝いて一番キレイに見えるのではないでしょうか。
撮りたいという景色を見つけたら、一カ所だけではなく、場所や時間を変えて写真を撮ることが大切です。
私はこの「カメラポジション」さえ抑えれば、写真は7割方決まると考えています。つまり「どこで写真を撮る」かが一番大切なのです。
写真C、写真D、写真Eは佐賀県の伊万里湾の中にある小島をいろいろな角度から狙った写真です。同じ小島ですが場所や時間によってずいぶんと見え方が違うのが分かると思います。
恐らくこの中だと、逆光から見た写真Eが、島はハッキリ見えるし、海もキラキラと輝いて一番キレイに見えるのではないでしょうか。
撮りたいという景色を見つけたら、一カ所だけではなく、場所や時間を変えて写真を撮ることが大切です。
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写真C
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写真D
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写真E
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写真を撮ろうと思って携帯カメラを構えると、見た目以上に視野が広く、撮ろうと思った被写体が小さく見えた経験はありませんか?
その原因は多くの携帯カメラに広角レンズが付けられているためです。
写真Fは、写真Eと同じ場所から人間の視野とされる角度(おおよそ45度)を一眼レフで撮影してみました。皆さんは、小島をこのくらいの大きさで見ているはずです。携帯カメラで写真を撮るとイマイチに思える原因がここにあります。
対策としては、ズームを使って拡大することなのですが、ここでもう一つ大きな問題が出てきます。それは、まだまだ多くの機種でレンズの焦点距離が変えられないためで、ズームとは言っても元の写真の一部分を切り取っている(この仕組みを「デジタルズーム」と言い、焦点距離を変える「光学ズーム」と区別されます)に過ぎません。つまり、拡大するとそのぶん画質が悪くなると思ってください。
とは言ってもズームしないと写真になりませんから、ある程度のところまではズームで拡大しましょう。私の経験的には、元の画面の2/3くらいまでにするのであれば(写真G)、気にすることはないと思います。
最近では技術の進歩によって、焦点距離が変えられる機種も発売されるようになりました。写真にこだわるなら、こんな機種の選び方もありかも知れません。
その原因は多くの携帯カメラに広角レンズが付けられているためです。
写真Fは、写真Eと同じ場所から人間の視野とされる角度(おおよそ45度)を一眼レフで撮影してみました。皆さんは、小島をこのくらいの大きさで見ているはずです。携帯カメラで写真を撮るとイマイチに思える原因がここにあります。
対策としては、ズームを使って拡大することなのですが、ここでもう一つ大きな問題が出てきます。それは、まだまだ多くの機種でレンズの焦点距離が変えられないためで、ズームとは言っても元の写真の一部分を切り取っている(この仕組みを「デジタルズーム」と言い、焦点距離を変える「光学ズーム」と区別されます)に過ぎません。つまり、拡大するとそのぶん画質が悪くなると思ってください。
とは言ってもズームしないと写真になりませんから、ある程度のところまではズームで拡大しましょう。私の経験的には、元の画面の2/3くらいまでにするのであれば(写真G)、気にすることはないと思います。
最近では技術の進歩によって、焦点距離が変えられる機種も発売されるようになりました。写真にこだわるなら、こんな機種の選び方もありかも知れません。
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写真F
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写真G
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まだまだ多くの機種で焦点距離が変えられませんので、ズーム(光学ズーム)ができないぶん、被写体に近づくことが大切になってきます。
写真Eの場所のように近づけない場合はデジタルズームに頼らざるを得ませんが、写真Hのように近づくことができるのであれば、近づいて写真を撮りましょう(写真I)。これも一番最初に書いた「カメラポジション」になります。
なお、注意点としては近づきすぎないことです。広角レンズの特性上、近づきすぎると近くのモノが大きく、背景が小さく写ってしまうため、遠近感が不自然に誇張されたり、被写体が歪んで写ることもあるので注意しましょう(とくに人物に近づくと顔が大きく歪むので避けるべきです)。
写真Eの場所のように近づけない場合はデジタルズームに頼らざるを得ませんが、写真Hのように近づくことができるのであれば、近づいて写真を撮りましょう(写真I)。これも一番最初に書いた「カメラポジション」になります。
なお、注意点としては近づきすぎないことです。広角レンズの特性上、近づきすぎると近くのモノが大きく、背景が小さく写ってしまうため、遠近感が不自然に誇張されたり、被写体が歪んで写ることもあるので注意しましょう(とくに人物に近づくと顔が大きく歪むので避けるべきです)。
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写真H
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写真I
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ズームのほかにもう一つカメラの機能で覚えておきたいことが「露出補正」です。
写真を撮ってみると、自分が思っているよりも明るかったり暗かったりすることがあると思いますが、そんなときに露出補正を使います。
写真Jは設定をかけずに撮影しました。写真Kは露出補正を-1にして撮影しています。写真Kのほうが花の色がしっかりと再現されていると思います。
露出補正に一手間をかけるかかけないかが、写真の仕上がりの雰囲気を変えます。また、ワザと見た目通りではなく明るい雰囲気にしたり、暗い雰囲気にすることも露出補正でできるのです。
写真を撮ってみると、自分が思っているよりも明るかったり暗かったりすることがあると思いますが、そんなときに露出補正を使います。
写真Jは設定をかけずに撮影しました。写真Kは露出補正を-1にして撮影しています。写真Kのほうが花の色がしっかりと再現されていると思います。
露出補正に一手間をかけるかかけないかが、写真の仕上がりの雰囲気を変えます。また、ワザと見た目通りではなく明るい雰囲気にしたり、暗い雰囲気にすることも露出補正でできるのです。
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写真J
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写真K
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写真Lは立ったそのままの位置から状況を撮影した写真です。
そこから写真Mのように被写体に近づいたところ、手前の花が大きく背後の花が小さくなり過ぎて散漫になってしまいました。
そこで逆光のポジションから、少しだけ離れた位置にある花を電子ズームで引き寄せて撮ったのが写真N(露出補正は-1)になります。花にボリューム感ができて、見た目にも鮮やかな印象になりました。
さらに、カメラの位置を花より低くして、暗い背景のところに花を浮かび上がらせたのが写真O(露出補正-1)になります。
携帯カメラでも、構える場所次第ではなかなかの写真が撮れるものだと思いました。
そこから写真Mのように被写体に近づいたところ、手前の花が大きく背後の花が小さくなり過ぎて散漫になってしまいました。
そこで逆光のポジションから、少しだけ離れた位置にある花を電子ズームで引き寄せて撮ったのが写真N(露出補正は-1)になります。花にボリューム感ができて、見た目にも鮮やかな印象になりました。
さらに、カメラの位置を花より低くして、暗い背景のところに花を浮かび上がらせたのが写真O(露出補正-1)になります。
携帯カメラでも、構える場所次第ではなかなかの写真が撮れるものだと思いました。
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写真L
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写真M
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写真N
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写真O
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最後に一つだけ。
写真Pのように、カメラを構えると誰もが簡単にキレイな写真が撮れるような場所を俗に「お立ち台」と呼びます。こうした場所では携帯のカメラであっても比較的簡単に素敵な写真が撮れます。
そこで、今回紹介したような位置取りの工夫と露出補正を加えるだけで、きっと写真のレベルは上がるはずです。
写真Pは俯瞰できる位置からデジタルズームで少しアップ目にして「-0.5露出補正」して撮影しています。
ぜひドライブルートのお気に入りスポットで素敵な一枚を撮ってみてください。
写真Pのように、カメラを構えると誰もが簡単にキレイな写真が撮れるような場所を俗に「お立ち台」と呼びます。こうした場所では携帯のカメラであっても比較的簡単に素敵な写真が撮れます。
そこで、今回紹介したような位置取りの工夫と露出補正を加えるだけで、きっと写真のレベルは上がるはずです。
写真Pは俯瞰できる位置からデジタルズームで少しアップ目にして「-0.5露出補正」して撮影しています。
ぜひドライブルートのお気に入りスポットで素敵な一枚を撮ってみてください。
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写真P
< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘン」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘン」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。
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松本城も選ばれています
●米国CNNが選んだ「日本の最も美しい場所31選」
http://www.cnn.co.jp/travel/35064039.html
「落差のある滝に広大な砂丘、花のトンネルに神聖な神社など、日本列島は被写体として魅力ある素晴らしい名所の宝庫…」
トランプ大統領就任以来、しばしば話題に出るCNNは、アメリカのニュース専門放送局です。
そのウェブサイトの中に、「日本の最も美しい場所31選」があります。
どのような基準で選ばれたのかはわかりませんが、植物園からロープウェイ、神社、スキー場と取り上げられた31か所はバリエーションが豊富。「ここが選ばれているのか!?」と、ある意味新鮮な選択でもあります。
ぜひ、でかけて撮影してみてください。
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http://www.montbell.jp/generalpage/index.php?general_id=291
8月11日(金)が「山の日」です。山の日は昨年制定された祝日。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」が主旨です。
日本産の人気アウトドアブランドmont-bellが「あなたの自慢の写真を送ってください」と開催するのがこのコンテストです。
山で撮った、あるいは山を撮った写真を募集しています。1名につき1枚が応募可能点数ですから、それだけ入賞確率は高くなるかもしれません。
ぜひ、これまでに撮った、あるいはこれから撮る山をテーマにした写真で応募してみてください。
賞品が豪華なのもうれしいコンテストです。
募集締切 :
2017年6月30日(金)
賞品など :
【モンベル賞】モンベルクラブ・ポイントギフトカード(10万ポイント)、【山岳雑誌『岳人』賞】年間購読1年分+モンベルクラブ・ポイントギフトカード(3万ポイント)、そのほか【オリンパス賞】、地域での特典や名産品が届く【駒ケ根市賞】【大山町長賞】【立山町賞】【小谷村賞】など多数。
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編集スタッフが取材ででかけたときに、その合間に撮影した写真でよろしければ…。という主旨の「壁紙プレゼント」コーナーです。
海を訪れた時に、最新のカメラのアート機能を用いて写真を撮影してみました。結果としてドラマチックな写真に仕上がりました。
(写真/木場 新)
海を訪れた時に、最新のカメラのアート機能を用いて写真を撮影してみました。結果としてドラマチックな写真に仕上がりました。
(写真/木場 新)
< 著者PROFILE >
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。