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収穫の時期である秋は食欲の秋。キャンプ場でも大いに“食”を楽しもう。
そこで、今年の提案は「ダッチオーブン」を使ってのじっくりクッキング。ダッチオーブンはいわば万能鍋。さまざまな料理ができるのが魅力。ぜひチャレンジしよう!

コールマンのダッチオーブンを使ってさまざまな料理を作る(コールマンホームページより http://www.coleman.co.jp/
欧米の家庭で使っていた鉄鍋が由来だが、一般的にはアメリカの西部開拓時代に開拓者やカウボーイたちに愛された鉄製の鍋をダッチオーブンと呼ぶ。

ダッチオーブンと名付けられたのは、オランダ人が売り歩いたという説や、ダッチという名前の人が売ったなどの諸説があるが、真相は定かではないようだ。



さて、この鉄製の鍋が主にアウトドアで過ごす人たちに愛されたのには大きな理由がある。

家庭用の鉄製鍋の底部に脚をつけ、薪(まき)の上に置けるように工夫しただけでなく、蓋にもフレンジ(縁)をつけ、蓋に薪や炭などが置けるように改良した。

それによって、アウトドアであっても鍋の下と上から“熱”を加えることができ、結果的に「煮る」「蒸す」「焼く」「炊く」「揚げる」と調理法が広がったのである。

食欲旺盛な開拓者やカウボーイにとって多彩な料理ができる鍋は、どれほど味方になったことだろう。ローストチキンなどのオーブン料理、ピザ、パンまで屋外で焼けるようになったのだ。

みなくちなほこさんの著書のひとつ
日本のアウトドアシーンでも、もう20年近く前からダッチオーブンは普及し始めている。しかし、「あれはアウトドア通のもの」というイメージもあるためか、年に二、三度のキャンパーにとって無縁の存在となっているのも事実だ。

しかし、インターネットで「ダッチオーブン料理レシピ」を検索してみてほしい。
数えられないほどの料理が並んでいるし、編集部員たちの友人でもある“みなくちなほこさん”もダッチオーブンのレシピ本を出版して好評を博している。

つまり、ダッチオーブンはもっと身近な鍋なのだ。ダッチオーブンを購入し、みなくちさんの本などを参考に、ダッチオーブン料理を作ろう!

アウトドアメーカーもダッチオーブンを各種売り出している。深いもの、浅いもの、大きなもの、小さなものと各メーカーさまざまあるが、一例をご紹介しよう。

コールマン ダッチオーブンSF10インチ(価格8,925円)
シーズニング(後述)不要のタイプで、すぐに調理が始められる植物性油仕上げ。

キャプテンスタッグ M-5502 ダッチオーブン25cm(小売価格7,500円)
本体と蓋は鋳鉄の正統派ダッチオーブン。容量は4リットルあるのでたっぷり。

ロッジ L12DCO3 ロジック キャンプオーブン12インチDeep(参考価格14,000円前後)
ロッジ社は1896年創業。アメリカを代表する鉄製鋳物調理器具メーカーだ。

キャンプシェフ アルチメートダッチオーブン(参考価格15,000円前後)
アメリカ・ユタ州のアウトドアクッキング用品メーカー。ポットとスキレットが一体に。

ユニフレーム ダッチオーブン10インチハーフ(参考価格9,900円)
深いものだけでなく浅いダッチオーブンも扱うユニフレーム。パエリアやグラタンに最適。

及源ダッチオーブン 天火シリーズ26cm両手F-358(参考価格14,000円前後)
職人技が光る南部鉄製のダッチオーブン。革手袋をしても握りやすい取っ手などが特徴。
【1、使う前に行っておくこと】

ダッチオーブンを購入し、使用前に行うことが「シーズニング」と呼ばれる鍋の手入れだ。

多くのダッチオーブンは鋳鉄製で表面に小さな孔がある。放っておけば錆や焦げつきの原因になってしまうのだ。

そこで、中性洗剤でよく洗ってから布で水分を拭き取って乾燥させ、その後に植物性のオイルを塗り込んで加熱。再び冷ましてからオイルを塗って加熱…これを3回ほど繰り返せばオーブンにオイルがなじみ、初めて使用できる状態となる。

なお、ワックス状の「クリスコ」と呼ばれる専用植物オイルも売られている。

【2、使い終わったら】

洗剤を使ってゴシゴシ洗ってしまっては、せっかくのオイルも落ちてしまい錆が浮いてしまうことも。オーブンを十分に冷ましてから、水を使って丁寧にスポンジなどで汚れを落とそう。このときに金属タワシなどの堅いものを使ってもオイルのコーティングがはがれてしまう。

きれいに洗い終えたらキッチンペーパーなどで水分を拭き取ってから弱火にかける。オーブンが温まったら、再びオイルを全体に塗っておこう。

注意事項としては熱いうちに冷水を注がないこと。オーブンが割れるケースもある。

【3、ダッチオーブンを持ち運ぶには】

ダッチオーブンはそのごつい見かけに反して衝撃に案外弱い。

さらに、オイルでコーティングされているので、触ると手に油が付いてしまう。

それらを防ぐために各メーカーからは専用のダッチオーブンケースが発売されている。

また、長い間使わないときは、錆が出ないようにダッチオーブンの中に新聞紙などを入れておくといい。新聞紙が湿気を吸って錆を防いでくれるのだ。
「ダッチオーブンは育てるもの」と言うベテランキャンパーがいる。

シーズニングの手間を考えると、それもまた正解だろう。そして、それがキャンプ初級者からダッチオーブンを遠ざけている理由だ。

しかし、時代とともにダッチオーブンは進化した。すでに紹介したコールマンのダッチオーブンは事前にシーズニングが施されており、購入後にすぐに使えるものだ。


また、これまでもアイデア商品を多数発表しているSOTOから出た「ステンレスダッチオーブン(8インチ24,000円、10インチ28,000円、12インチ37,000円)」は、錆や衝撃に強く、シーズニング不要のステンレスを使うという新発想のもとで製造されたものだ。まさに、ダッチオーブンのデメリット要素をなくしてしまったのだ。

ちなみにステンレス鋼板は保温性がよく冷めにくい。さらに、ガスコンロ、オーブンからIHヒーターでも使用できるから、アウトドアだけに使用は限定されない。

すごいダッチオーブンが登場したものだ。

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< PROFILE >
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めたばかりの新米編集者。超がつくほどのアウトドア初心者のため、猛勉強中。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。
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