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  3. 連載第14回 視界の中の”邪魔モノ”を隠すプロのテクニックを覚える
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プロカメラマンたちはあらゆる技術を屈指して風景写真を撮影しています。たとえばシャッター速度や露出の調整といったカメラの操作もありますが、それ以外にもとっておきの技があるようです。今回もプロのテクニックを伝授しましょう。


前回は画面の中に入る“邪魔モノ”に注目して、邪魔モノを画面からよけて撮影することを解説しました。
しかし、実際に写真を撮るときに邪魔モノをよけてしまうと、イマイチ撮りたい写真が撮れないといったケースがあります。

そこで、覚えておきたいのが、『画面の中の邪魔モノを隠してしまう方法』です。

プロの仲間には「写真はいかにして他人をだますか」などと冗談を言う人がいます。そのくらい大切な、写真の善し悪しを左右するテクニックなのです。



それでは具体的に写真を眺めながら解説していきましょう。


写真A・Bは、群馬県長野原町の湯の丸高原でレンゲツツジを撮影したときの写真です。

美しいレンゲツツジを夢中で撮影しているカメラマンがいました(写真A)。もちろん、撮影が終わるまで待って撮影を始めたり、この場所を諦めてほかの場所を探す方法もあります。

しかし、別の方法があるのです。
それは、「画面内の邪魔モノを他のモノで隠してしまう」方法なのです。

ここでは、近くにあった別のレンゲツツジの後ろに回り込み、そのレンゲツツジをボカして、邪魔だったカメラマンの姿を隠したうえで撮影しています(写真B)。



この例は、極端なケースですが、こういった意識を持っていると写真がもっと上手になります。
それでは、より具体的な例を見ていきましょう。


写真A

写真B




写真C

写真D
写真CとDは群馬県前橋市の赤城山・覚満淵で新緑の木々を撮影したものです。一見同じ写真に見えます。それぞれの写真の違い、分かりますか?


写真C′

写真D′


拡大した写真がC′とD′です。一見しただけでは分かりませんが、よく見ると綺麗な自然風景の中に人工的な電柱が写ってしまっています。この電柱が入ってしまっただけで、雰囲気は台無しです。

そこで、Cを撮影した場所から少し右の方に移動し、木の後ろ側に電柱が隠れたところから撮った写真がDなのです。



こうした小さな工夫で写真はグッと印象的になります。すぐにシャッターを押すのではなく、撮影するときに周辺を観察することを心がけましょう。

次に実践に即した例を紹介します。



私は日本全国の駅と鉄道をメインの被写体として撮影していますが、その中で使用した実践的な例です。

写真Eは長野県の上田電鉄八木沢駅を狙ったカットです。
塩田平と呼ばれる上田盆地の扇状地には段々になった田んぼが広がっています。その向こうに、昔からの木造駅舎が残る八木沢駅があります。

と、ここまではよかったのですが、田んぼ越しに駅を見ると、周辺には資材置き場があったり、住宅が建ち並び、あまりいい雰囲気ではありません。
ですが、敢えてこの構図にセットしたのには訳があります。

答えはこの駅にやってくる列車です。
列車が来たときに邪魔なものが隠れるのを見越して構図を決めたのです。
実際に列車を入れて撮影したカットが写真Fになります。雰囲気を損ねていた資材置き場や住宅はすっかり列車の後ろ側に。駅舎だけが際立って見えています。

ここでは駅を狙っていたので、駅のほうに視線が向くように、出発する列車ではなく到着する列車を狙いました。また、車両の長さ(ここでは2両編成)も考慮しながら、駅が列車に隠れる前にシャッターを切っています。




写真E

写真F


写真Fは、私が実際に作品を撮ったときの例なので、ここまで意識するのは難しいと思います。しかし、邪魔なモノを隠す方法を探ってみるだけでも写真が変わってくると思います。
< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘンステーション」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。



猛暑の峠が過ぎたころに訪れたいのが、爽やかな景観が印象的な場所です。

その第一候補は名水の里ではありませんか?

雨が森に蓄えられ、長い歳月をかけて浄化され、そして湧き出す清らかな水。 名水が湧き出すあたりは独特の涼しさと、美しい自然が作る音があります。

少しだけ涼しくなった時期、より爽やかなひとときを求めて名水を訪ねてみましょう。



流れる水を撮影するコツは三脚でしっかりとカメラを固定したうえで、比較的遅いシャッター速度を設定することです。

高速シャッターで水を止めるのもひとつの方法ですが、遅いシャッターで撮影すると、水の流れをとらえられ、水が白く映し出されます。

一方、湧き出している泉ではシャッター速度を早くして、泡が水面ではじける瞬間をとらえるのがいいでしょう。

編集部が実際に取材に行ったところのなかから、おすすめの名水を紹介しましょう。カメラ機材と、名水を持ち帰るためのペットボトルを忘れずに!
六郷湧水群 [秋田県仙北郡]
http://www.rokugo-mizu.net/
街の中のさまざまなところから名水が湧き出ています。地元の人々はその水で料理をしたり、生活用水として活用したり…。地元産の名水が生んだサイダーも生産されています。

月山山麓湧水群 [山形県西村山郡]
http://www.town.nishikawa.yamagata.jp/
月山の万年雪が溶けてブナの森に蓄えられ、約400年もの歳月を経て湧き出る湧水群。周囲には湯殿山などの見どころもあり、快適なドライブができます。

小野川湧水 [福島県耶麻郡]
http://www.vill.kitashiobara.fukushima.jp/
湖上での釣りや湖沼をめぐるトレッキングルートが整備されているために、これまでも数多く取材に訪れた小野川湖にも美しい水が出る場所があります。

お鷹の道・真姿の池湧水群 [東京都国分寺市]
http://chizu-route-susumu.jp/magazine/10110101/experience001.php
『Smart Access』のスピリチュアル連載の取材で訪れました。東京都とは思えない景色が広がり、美しい水が湧き出ています。気軽におでかけしてください。

忍野八海 [山梨県南都留郡]
http://www.vill.oshino.lg.jp/
富士山の眺望が最高の湧水の里としてすでに有名。編集部でも何回も取材に訪れました。湧水の流水を利用してまわっている水車が撮影ポイントのひとつです。

安曇野わさび田湧水群 [長野県安曇野市]
http://www.city.azumino.nagano.jp/
北アルプスの雪解け水が湧き出しています。その水がきれいなのは、わさびがすくすく育つことで証明されています。観光施設で販売されている、わさびソフトなどもおすすめ。

弘法池の水 [石川県白山市]
http://www.city.hakusan.ishikawa.jp/kyouiku/bunka/bunkazai/koubouike.jsp
岩穴の底から湧き出す清水です。その昔、弘法大師が親切にしてくれた老婆に感謝し、そのお返しに岩に杖を突き刺したところ湧いた水と伝わっています。

養老の滝・菊水泉 [岐阜県養老郡]
http://www.town.yoro.gifu.jp/
酒香のする若返りの水…老いを養う若返りの水として養老の名がついたと伝わります。この名水を求めて訪れる観光客も多く、編集部が取材したときもいっぱいでした。

十王村の水 [滋賀県彦根市]
http://www.city.hikone.shiga.jp/
琵琶湖の東側に位置する湖東三名水のひとつです。地元の人々は水源に神社を建て、良水に恵まれた感謝を示しています。今でも生活に欠かせない水として利用されています。

天の真名井 [鳥取県米子市]
http://www.city.yonago.lg.jp/
鳥取県全県をまわる取材のときに立ち寄りました。「天の真名井」は、湧き出る水に対して付けられる最大級の敬称だそうで、昔から地元の人に愛され続けています。

江川の湧水 [徳島県吉野川市]
http://www.city.yoshinogawa.lg.jp/index.html
夏は10度前後に水温が下がり、冬には20度前後に水温が上がる不思議な水と聞いて取材しました。その秘密は今もって解明されておらず、神秘な湧水のままです。

島原湧水群 [長崎県島原市]
http://www.city.shimabara.lg.jp/
島原の港には温泉の足湯があるのに、市内には50カ所以上の湧水地が点在しているという水と温泉に恵まれた土地。とくに武家屋敷を流れる水路は撮影ポイントです。
http://www.jtb.co.jp/chubu/100th/contest/

旅行代理店JTBの100周年記念企画でもあるフォトコンテストです。
旅先で撮影した家族、友人、人物、ペットや動物など、1人以上を撮影した写真を応募してください。
「SMILE」がテーマだけに、旅先でのはち切れんばかりの笑顔を撮影して応募してみましょう。

応募締切:2012年12月31日(月)

「応募フォーム」は上記のホームページ内にあります。
最優秀賞1名、優秀賞3名、佳作5名には全国の名旅館、ホテルで使用できるほか、世界各国のグルメが送付される『JTBえらべるギフトカタログ』が贈られます(賞によって使える上限金額が異なります)。
また、ひとり3点までに限られますが、応募写真はすべて『JTB100周年WEBサイト』に掲載されます。
編集部が取材で出かけて撮影したたくさんの写真の中から、壁紙向きの写真をプレゼントします。お気に召されたら、壁紙などにお使いください。



森林の中でハイキングをしていると、突然雨が降ってきました。ただ、その雨は気まぐれ雨でしたから、数分で止みました。その後の森はなんだか喜んでいるように見えました。
< 著者PROFILE >
構成と写真
篠遠行彦
東京都生まれ。雑誌編集長などを経てカメラ&ライターになる。かつてはパキスタンの日本総領事館に勤めていたという異色の経歴をもつ。
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