冬になれば自動車道にも雪が降り、夏ドライブとは異なるさまざまな状況が生じる。冬のドライブ・トラブルに遭わないために、NEXCO各社のホームページ・コンテンツをチェックしよう!
たとえば東京に住んでいると、東北地方や信州の山間部の天候は想像しにくい。
朝のニュースの天気予報で「雪」と表示されても、それがどれくらいの降雪を伴う雪なのか、風も強い“吹雪”なのか、積りやすく視界が悪い大粒の“ぼたん雪”なのか、それとも小雪なのかが理解できないのだ。
夜のニュースで「〇〇は日中だけで40cmの積雪がありました」という解説と画像が出て、はじめて実態がわかる。
東京で1日暮らしているぶんには、上述の通りでもとくに支障はない。しかし、冬にクルマで遠くにおでかけとなれば、そうはいかない。降雪ニュースが一気に現実になる。
スタッドレスも履かず、チェーンも持っていなかったから、自動車道の規制によって通行できなかった……なんて悲劇も起こらなくはない。
そこで役立つのがNEXCO各社のホームページだ。
それぞれのホームページには最新の「道路情報」が掲載されているコンテンツが設けられている。あわてて出発するのでなく、余裕をもって行先の道路情報を調べてからクルマに乗り込んでほしい。
NEXCO中日本からリンクしているのが日本道路交通情報センターのページだ。見出しに「道路交通情報 Now!!」とあるとおり、自動車道の通行止め区間、チェーン規制区間、事故情報、渋滞区間などがひとめでわかる。
筆者が原稿を書いている日は東京は快晴だが、中京圏の人気スキー場が点在している高鷲周辺は青色表示でチェーン規制となっている。さらに、緑色表示(その他の規制)があり、クリックすれば「50㎞規制」と表示された。
このような細かい規制を事前に見ておけば、夏と異なり走行時間がかかるのも計算できる。
NEXCO東日本が運営する『ドラぷら』の中にあるコンテンツで冬に“超”ド級で役立つのが「雪道ライブカメラ」だ。
こちらは北海道、東北、信越エリアのSAやPA、JCTにライブカメラを設置、10分ごとの映像を届けている。
掲載したのは東北道の碇ヶ関ICと大鰐弘前ICのあいだの阿闇羅PAの映像だ。
東京が快晴でもこの日の青森県の天気予報は雪だった。「雪」という予報だけでは積雪量などがはっきりわからないが、ライブ映像で見れば道路情報はリアルに理解できる。この映像では路面はやや濡れていて凍結の恐れはあるものの、積雪はほとんどない状況が伝わってくる(もちろん、映像だけで判断してスタッドレスを装着しないままでかける、チェーンを持たずにでかけるは御法度だ)。
NEXCO東日本では東北道で21カ所、八戸道で3カ所、秋田道で6カ所、湯沢横手道路で1カ所、山形道で5カ所、磐越道で8カ所、上信越道で4カ所、関越道で2カ所などとかなりのエリアをカバー。とても便利なコンテンツだ。
子どもの幼稚園のお友達ファミリーがスキーに行くと言うので、私たちもスキー場にでかけたい。でも、雪道運転に自信がない…。
親も私も都会育ちだから雪道運転なんてしたことがない…。
こんな“雪道恐怖症”も読者の中にいるかもしれません。
そういう方におすすめしたいコンテンツも『ドラぷら』の中にある。
“マンがいち”“モシかして”から生まれた“マンモシ博士(もちろん、マンモスがモチーフです)”が雪道運転のノウハウを教えてくれるのだ。
非常によくできており、楽しみながら雪道運転のコツを教えてくれるページだ。これなら“雪道恐怖症”はすぐに解消されそうだ。
最初は授業のコーナーで、1時限目~5時限目+まとめ(ダイジェスト版)で、「高速道路で、ゆっくり運転?」の基礎から「チェーンは急につけられない?」などの自動車道でのルールを動画と共に教えてくれる。
次のコーナーは「冬の高速道路 そのとき、どうする!?」で、除雪や凍結防止剤散布作業に自動車道で遭遇した場合、視界不良で通行止めになった場合、チェーン規制になった場合の対処法を教えてくれる。
最後は「冬の高速道路チェックポイント」と、「雪道ドライブ〇×クイズ」だ。
クイズはちょっと簡単すぎて、誰でも雪道博士になれるだろうが、こうして雪道運転の基礎を覚えておくのも大事なこと。雪道運転初心者、初級者はぜひ!
お盆や年始年末にだけでなく、冬の休日も渋滞しやすいときだ。
理由はいくつかあげられる。
まずはウインタースポーツを楽しむ人たちが自動車道を利用すること。たとえば猪苗代、沼田~越後湯沢、諏訪、飯山~妙高、安曇野・白馬、高鷲周辺は人気スキー場が揃う地域。当然、土、日、祝日ともなればスキーやスノーボードを積んだクルマが殺到する。この冬は土曜日を入れて1月13日の成人の日(月)、3月21日の春分の日(金)が3連休となるから、相当の渋滞が予想される。
次の理由は降雪だ。降雪になれば速度規制なども出るために、必然的に速度は遅くなる。さらに、突発的なものではあるが、スリップによる事故渋滞、チェーンを道端で巻くなどのルール違反者による渋滞も考えられる。
NEXCO各社が運営するホームページには、渋滞を予測するコンテンツも揃っている。
それらを参照し、可能であれば時間をずらすプランを立てたいものだ。
こちらはNEXCO3社が発表した渋滞予測をもとに制作されており、関東、東海、関西、北陸エリアの3カ月先までの渋滞予測が検索できる。
ただし、事故や工事などに伴う渋滞ではなく、あくまでも通行自動車数による予測になっている。
NEXCO西日本管内の自動車道で平成23年に発生した渋滞を分析、渋滞が集中した区間、時間、渋滞による遅れを示した地図だ。
掲載した地図は山陰道のものだが、穴道バスストップ付近では平成23年に25回渋滞が発生(発生確率11%)、平均約1㎞、最大約3㎞、理由はバスストップ付近が上り坂で気づかないうちに減速したため、と非常に具体的なのだ。
また、渋滞時間も7~9時と明記されているので、時間の制約がないレジャーなら7~9時を避けるようなプランにすればいい。
NEXCO各社では期間限定で自動車道料金がお得になるプランを随時発行している。
おでかけプランを考えるときは、ぜひ参考にしてほしい。
NEXCO東日本が現在推しているプランがこれ。東京湾フェリーを利用して東京湾をぐるっとまわるお得なパス。三崎港でマグロ料理を楽しみ、捕鯨が頭数限定で許可されている房総半島の和田浦でクジラ料理を楽しむなど、東京湾ドライブを楽しみたい。
NEXCO中日本の「料金割引プラン」コンテンツも見逃さないで。ETC限定の普通車、軽自動車の割引が多数紹介されている(PCからの事前申込が基本)。
世界遺産になった富士山をドライブしたいなら「まるごと富士山ドライブプラン(2014年3月2日まで)」、スキーにぴったりな「スノーランド岐阜ハイウェイキャンペーン(2014年3月31日まで)」がある。ぜひ、目を通しておこう!
SA・PA情報はこちらから
●ドラぷら(NEXCO東日本)情報サイト
http://www.driveplaza.com/
●NEXCO中日本情報サイト
http://www.c-nexco.co.jp/
●NEXCO西日本情報サイト
http://www.w-nexco.co.jp/
常磐二郎
海岸沿いのドライブとお酒が大好物のWEB・雑誌編集4年目の中堅編集者。
好きな高速道路は、東名高速道路と海老名SA。