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風景を得意とする越カメラマンがアドバイスするのは、写真の“奥行き”について。では、奥行きの効果とはなんでしょう。さっそく解説と写真を見ていきましょう。恒例のおすすめ撮影スポットや写真コンテストも…。


写真を撮るポジションを変えると背景や光線状態に変化が現れることを前回解説しました。今回はもう少し違う角度から、撮影ポジションやアングルを変えたときの写真の変化を紹介したいと思います。
と、こう書いてしまうと堅苦しいので、簡単にいうと「写真に奥行き感を加えるとよい写真になる」というお話しです。


岩に空いていたただの穴。しゃがんで撮ったら水平線が見えた!



海岸の岩に穴が空いているところを見つけました。立ったまま撮った写真(写真A)は、ただの穴でした。
「ちょっと待って! それで終わり…」そう思って、穴に近づき中を覗いてみると、その先に風景が見えるではありませんか。そこで、奥行き感が出せないかと、その場で“しゃがみ撮影”したのが写真Bです。
水平線まで見渡せ、写真に奥行き感が出ました。
綺麗な風景を撮ったのに「写真がいまいち」と感じたら、それは平面的で奥行き感がないからかもしれません。


写真A

写真B

撮るポジションとアングルを変えたら大海原の写真に



写真C・Dは同じレンズの同じ焦点距離(焦点距離とはレンズに書いてある○○ミリという数字)で撮影した写真です。写真Cは立った状態で岩を見下ろすように、写真Dは一歩下がってしゃがんで岩を横から見るように撮りました。
ここで変えたのは、自分が撮影しているポジションとアングルだけです。それだけですが、写真Dには圧倒的な開放感があり、遠くの海を見渡せたことで奥行き感も得られました。
「どこから撮ってあげるか」、プロはいつもそんなことを意識しています。それが写真の善し悪しを決める一番のポイントだからです。


写真C

写真D

正面から撮るか横から撮るかで奥行き感が決まる



西洋風の建築物を狙った写真です。写真Eは建物を正面から、写真Fは建物を横から狙っています。
もし、あなたがこの建物の管理人で、この建物をPRしたい、つまり観光客に来てほしい!! と言うならば、写真Eがいいはずです。でも、それでは観光パンフレットに載っているただの観光写真。せっかく、お洒落な建物を写真にするなら、自分なりの視線で写したほうが、いいに決まっています。
このケースでは、建物を横から見ることで、建物に奥行き感がつき、しかも、周囲の様子も写り、「緑に囲まれたところにある」、「レンガを基調にした入口がお洒落な建物」…そんな様子が伝わってくると思います。
また、別の見方をすると、写真Eは窓枠と入口が同じ大きさで同格なのに対し、写真Fは窓枠に対し入口が大きく写っていて、入口の部分を撮りたかったという意図が感じていただけると思います。


写真E

写真F

あなたなら、どっちから撮りますか?



写真G・Hは、北海道美瑛で花畑の丘を狙った写真です。
同じように花を狙ったつもりですが、丘の下から上を見るように撮った写真Gに対し、丘の上から見下ろすように撮影したのが写真Hになります。
高いところから見下ろしたことで、遠くの山も映り込み、手前の花畑から奥のほうまで、かなり奥行き感が出ていると思います。一方、下から見ると遠くを見渡せない都合もあり、平面的な印象の写真になっています。
撮影現場に着いたらすぐに撮影するのではなく、まずは、どこから見るとどういう風に見えるのかを、よく観察をしてから撮影するように心がけましょう。


写真G

写真H



いくつかの例で見てきたように、どこから写真を撮るかで、仕上がった写真の奥行き感がまったく変わってきます。
ここに“焦点距離”という要素が加わると、もっといろいろな奥行き感を表現できます(焦点距離と背景の関係はバックナンバーVol.12で解説していますので参照してみてください)。
同じ被写体、風景を撮っていても、ちょっとした変化でその印象は大きく変わります。ぜひ、さまざまな方向から撮影する被写体を見つめてください。きっと写真の印象は大きく変わるはずです。

< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘンステーション」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。



兵庫県の朝来市にある竹田城跡。日本のマチュピチュとも呼ばれ、近年撮影に訪れる人が多いところです。

「トリッププランナー」というサイトがあります。文字通り、旅をする前の「どこに行こう」というときから参考になるプラン作り役立ちサイトで、『スマートアクセス』と共に、うまく活用して“よい旅”を作る参考にしてほしいと思います。
このサイトの中の『ここ日本?と目を疑う絶景スポット』というページが撮影旅の参考になります。筆者も取材で行って感銘を受けた雲上の城、天空の城として知られる「竹田城」「備中松山城」、そのほかに各地の棚田、滝なども掲載されています。
まさに、撮影スポットとして最高の名所が掲載されています。

『ここ日本?と目を疑う絶景スポット』
http://tripplanner.jp/plan/af3192da0efc0383f8568a7c5d575e69


街中みどり


自由にみどり

※応募ホームページより

http://all62.jp/midori-photocon/requirements.html

後世まで残しておきたい、もっと増やしたい東京都の自然。身近にある東京都のみどりや自然、エコをテーマにした写真のコンテストです。

応募部門は合計で6つ。
①街中みどり、②公園みどり、③里山・川辺・海辺みどり、④ベランダや庭みどり、⑤自由にみどり、⑥スマホでみどり。どれもテーマは詳細をお知らせしなくてもおわかりになるでしょう。

入賞作品は『フォトコンテスト』などの雑誌に掲載されるほか、上位作品は福祉施設などに寄贈、掲載されます。また、2015年カレンダーに使用され、東京都全62市町村に配布されます。

この機会に、ぜひ東京のみどりを撮影して応募してください。

応募受付期間:2014年9月30日(火)当日消印有効
賞  品:グランプリ(1作品、賞金5万円)、部門賞(6作品、デジタルフォト・アルバム)、特選賞、準特選、入選など


「おでかけマガジン」より、みなさまへ読者プレゼント実施中!

編集部が取材で出かけて撮影したたくさんの写真の中から、壁紙向きの写真をプレゼントします。お気に召されたら、壁紙などにお使いください。



高原を歩く機会がありました。渓流が流れ、緑が茂り…。そこで撮影した少々涼しげな写真をどうぞ!

< 著者PROFILE >
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。
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