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越カメラマンが教えてくれるのは「時の流れをとらえるコツ」です。それは例えば渓流などを撮影するときに効果的で、想像以上の傑作が生まれるかもしれません。そのほかにも恒例のおすすめ写真コンテスト、壁紙プレゼントなど盛りだくさんでお届けします。


日本は「水の国」と言われるほどそこかしこに川が流れ、美しい森を形成しています。森を流れる清らかな渓谷がたくさん見られるのも、日本の自然の特徴ではないでしょうか。
そんな美しい渓谷沿いをドライブするのは最高の気分です。
ところで、初夏の渓谷は周囲の木々の緑がとても美しくフォトジェニックです。
では、初夏の渓谷を美しく撮るにはどうしたらよいのか。今回はこのあたりを解説してみたいと思います。


写真A/B/Cは芽吹きが始まったばかりの渓谷を同じ位置から標準(50mm)、望遠(70㎜)、広角(24㎜)で撮り比べた写真です。
写真A(標準)は「緑」と「流れ」の比率がほぼ同じになりました。写真B(望遠)は新緑の部分が重点になり、写真C(広角)は足下の流れを重点にして狙ってみました。
それぞれに、同じ場所で撮影したとは思えないほど雰囲気が異なります。
「緑」「流れ」のどちらに重点を置くかで、渓谷の持つ印象は変わってくるのです。ここが初夏の渓谷を狙う際のポイントになります。


写真A

写真B

写真C

同じ滝を同じ広角レンズ(24㎜)を使い、滝の間近から(写真D)と、離れた位置から周囲の切り立った崖を入れて(写真E)撮り比べてみました。
写真Dは滝の流れとその落差が主題となり、それを周囲の緑の木々が引き立たせています。
それに対し写真Eは緑に覆われた周囲の切り立った崖が主題となり、そこから水が湧き出しているようなイメージになっています。
このように同じレンズで撮影しても、主役を「緑」にするのか「流れ」にするかで、渓谷の印象は大きく変わってきます。


写真D

写真E

ゆったりとした流れの渓谷を狙ったカットです。初めは手前の苔のついた岩とその奥の形のおもしろい岩を対比するように狙ったのですが、なんとなく中途半端な写真になってしまいました(写真F)。
そこで、思い切って主題を変えようと周囲を探すと、写真Fの中央奥に苔のついた小さな岩を見つけました。しかも、その奥には小さな流れ込みもあったので、そこを背景に「緑」の岩を主役に狙ってみました(写真G)。
渓谷の中に美しい緑色の岩が映え、清々しい印象の写真になりました。


写真F

写真G

写真HとIは栃木県奥日光の湯川を被写体にした写真です。
たいへん美しい川なのですが、流れが単調で、いくら作品にしようとしても周囲の木々が目立つばかりでした。カメラをタテに構えても、それは同じでした(写真H)。
これでは作品にならないと、ポイントを探し歩いていると水が一気に流れ下る場所を見つけました。そこを強調するため、木々の緑から垣間見るようなポジションを探し、水が急に流れ下る部分を際立たせてみました(写真I)。
流れを主役にすることによって、おもしろい写真に仕上がったと思います。


写真H

写真I

これまでの解説で疑問となるのが「緑」と「流れ」のどちらを主役にするべきかということでしょう。
私の個人的な視点では、流れが速い(特徴がある)場合は「流れ」を、流れがゆっくりだったり単調な(特徴が少ない)場合は周囲の「緑」を主役にしたほうが、渓谷美を引き出しやすいように思います。
前出の写真Gは「流れがゆっくりな渓谷」の例で、写真Jは「流れが速い渓谷」の例です。
余談になりますが、日本を代表する渓谷として青森県の奥入瀬渓谷を上げるなら、奥入瀬渓谷は「流れの速い渓谷」になります。「周囲の木々の緑より、白筋の美しい流れを主役にするべき」が、私の見解です。


写真J

皆さんのドライブルートにある渓谷はどちらのタイプですか? 流れのスピードを意識して美しい初夏の渓谷写真を狙ってみてください。

< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘンステーション」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。

今回の連載で越カメラマンは渓流をテーマに写真解説してくれました。
日本には美しい溪谷が各地にあります。今回は越カメラマンが出かけたところをご紹介しましょう。
ひとつは流れの遅いところも多い栃木県の奥日光エリアです。越カメラマンは北関東エリアで数多く撮影しています。四季の移り変わりがはっきりしており、豊かな自然が残る奥日光エリアは絶好の撮影場所のようです。

●『奥日光のHP』
http://okunikko.web.fc2.com/
サイト内の「奥日光ご案内マップ」をプリントアウトすればドライブに便利です。

もうひとつは「日本を代表する溪谷」とまで越カメラマンが言い切る奥入瀬渓谷です。こちらは速い渓流の代表でもあるので、「時間を切り取る」のに最適でしょう。「水の流れを表現する」スローシャッターから、「水を止める」高速シャッターまで、シャッター速度を調整して、さまざまな写真にトライしてみましょう。

●『青森県観光情報サイト アプティネット』
http://www.aptinet.jp/Detail_display_00000339.html
サイト内の奥入瀬渓流のページには「阿修羅の流れ」の動画もアップされています。

http://www.housing-messe.com/campaign/photocontest01/

「PC、携帯、スマートフォンで投稿! 犬、猫、鳥、爬虫類、羊、ハムスター、何でもOK! お気に入りの1枚が撮れたら投稿してみませんか?」という気軽で身近なフォトコンテストです。
ペットは家族も一員、どこに行くにも一緒という方も多いでしょう。さまざまな場面で見せるペットたちの表情、仕草を撮影して応募してみましょう。
また、動物園や自然の中で見つけた動物写真のなかからお気に入りを応募するのも可能。これは!の動物写真を応募してみてください。

募集締切:2015年5月10日(日)
賞  品:金賞/「LUMIX DMC-GM5Kレンズキット」
銀賞/「シャープ加湿空気洗浄機」
銅賞/「全国百貨店共通商品券1万円分」(5名様)
など


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サボテンは不思議な植物です。ほとんど水をやらなくても太陽の光で育ち、ときには可憐な花をつけます。雑貨屋やお花屋さんで小さなサボテンが“インテリア”として売られているのも納得できます。今回はサボテンの写真をお届けします!

< 著者PROFILE >
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。
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