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キャンプの達人たちは、細かいところに彼らなりのテクニックを持っているものです。とくに近年では“エコ”にこだわりを持つキャンパーが増えています。そんな彼らのこだわりを真似て、今年は上級キャンパーの仲間入りをしたいものですね。


キャンプ場近くのコンビニエンスストアに寄ってビニール袋に入った氷を購入、アイスボックスに氷を早速ドドーッと入れる。ありがちなことですが、ベテランキャンパーはこんなことをしません。
なぜなら、後から氷を入れてもアイスボックスの下のほうに入れたものは満足に冷えませんし、第一クーラーボックスの容量を有効に使えないからです。
コンビニで買った氷がアイスボックスに入りきらず、結局ムダに融かしてしまったということはありませんか?
ベテランキャンパーたちは事前にペットボトルのお茶、水などのキャンプ場で飲むための飲料を凍らせておき、アイスボックスの冷却に使っています。これだと氷を入れるスペースが必要なく、アイスボックスを効率よく使用できます。
また、氷が長持ちしやすい板氷が必要なとき、ベテランキャンパーたちは牛乳などの紙パックを利用して氷を作っています。飲み終った牛乳パックをよく洗い、そこに水を入れてからきれいにパッキング、パックごと凍らせて使っているのです。
注意点としては水を目いっぱい入れないこと。水が凍ると膨張するので、余裕をもって水を入れてください。


自然を楽しむキャンプ。とはいえ、キャンプはゴミが出るものです。キャンパーたちが置いていったゴミを処理するのは管理人さんたち。
ここで、管理人さんの立場になって考えてみましょう。キャンプ場の多くは自然豊かな土地にあります。都会のマンションのように、ゴミ置き場が24時間使え、曜日が来ればゴミ収集車がやって来て、知らない間にゴミを持ち去るとは限りません。
また、キャンプ場が混雑するのは週末だったり、連休だったり。週末明けや連休明けのゴミ処理場はゴミが山積み状態になります。
そこで、なるべくゴミを出さない配慮をしているのがベテランキャンパーなのです。
たとえば、カレーやシチューに使用する野菜は事前に切り分けて、密封容器に入れておく。そのほかの食材も同様、たとえばカレールーもパッケージから出しておけばゴミは出ません。
こうした工夫があれば、キャンプ場で出さなければならない生ゴミの量は圧倒的に減ります。
キャンプ場途中のマーケットで食材を購入する場合も、野菜の葉っぱ部だったり、過剰包装で不要なところは、マーケット内で処理すればゴミは減ります。
キャンプ場では管理人の指示に従い、出せるゴミだけを出し、それ以外のものは持ち帰りましょう。捨てていいゴミであってもカセットコンロなどのように捨て方のルールがあるものも多いし、キャンプ場によって処理方法が異なるケースも多いので、臨機応変に対応してください。


キャンプ場で思いの外使う頻度が高いのがティッシュやクッキングペーパーです。参加者が使う頻度が多いだけに、使った人がそのへんに置きっ放しにしてしまうようです。
その結果、飲料などをこぼして濡らしたり、突然の雨に降られて使えなくなり、そのまま捨てられるケースが非常に多いと管理人さんが嘆きます。まさに、もったいない!ですよね。
その点、便利なのがクリーニング屋さんにシャツなどを出したときに付いてくる針金製の簡易ハンガーです。
ハンガーを分解してトイレットペーパーやクッキングペーパーに通し、再びハンガー状にする。こうしておけば、タープ内の雨に濡れない屋根の下に架けられ、テーブルに直接置くわけではないので、子どもが飲料をこぼしても平気です。夜になっても位置がわかるので、「ティッシュどこ?」などと探す必要もなくなります。
ちょっとしたリサイクル的な工夫をベテランキャンパーはしています。


手際がいいベテランキャンパーほど早い時間からバーベキューを始め、初心者キャンパーは日が暮れてからBBQを始めます。
それは、ベテランほどテントやタープの設営に時間がかからず、初心者ほど設営に時間をとられてしまうという側面もあります。
それはそうとして、実はBBQは早く始めるほどいいのです。
「いやいや、家の夕食は7時過ぎだから…」という方、キャンプ場では家時間は忘れ、早めに夕食をとり、早めに就寝、早起きをして自然の中の時間を楽しんでください。
加えて、BBQも早めに準備をする。キャンプは子どもたちにとってもとてもいい勉強の場です。キャンプ場ではゲームや携帯を禁止するといった家庭ルールを設けているベテランファミリーキャンパーも大勢います。もちろん、食事作りや食器の後片付けを約束している場合もあるでしょう。
たとえば、BBQの用意で包丁を使うことがあります。ご存知のとおり、キャンプ場の夜はランタンの灯りに頼るわけですが、家庭の電灯ほど明るくありません。光をまんべんなく照らせるわけでもありません。
包丁で切ろうとしても、ちょうど手のカゲになるといったことも多分に考えられます。
また、火を通したほうがいい豚肉などは、暗いところで行うと火が通ったかどうかもわかりにくいのが現状です。
明るいうちに始め、子どもたちに安全にお手伝いさせる。火が通ったかを確認してから食べる。これも安心キャンプのコツです。


BBQの火起こし。着火剤やガスバーナーを利用すれば比較的簡単に炭に火が付きます。
しかし、キャンプでそれをするのは少々味気ない。ファミリーキャンプではお子さんの出番もなくなってしまいます。
下に燃えやすい素材を置き、炭は空気がうまく入るように、三角錐型に組み上げるのが火起こしの基本です。この時に“燃えやすい素材”を自然のものにしてみませんか? 自然の恩恵を遠慮なく受けてしまうのです。
事前に着火剤などを購入する必要もないし、自然のものを使うので、これも小さなエコ活動!
たとえば、地面に落ちている乾燥した松葉やまつぼっくり。松は比較的燃えやすい素材です。枯れて落ちて乾燥した小枝もいいでしょう。
炭に点火する前に、お子さんと一緒にまつぼっくりや枯れ枝拾いを行う。それらを少しずつ加えながら、炭に火を付ける。きっと、自分たちで起こした火は、いい思い出にもなるでしょう。


楽しいBBQが始まり、みんなウキウキした顔で食材が焼けるのを待っています。そんな時に起こる悲劇…。
炭火は微妙な火力の調整が難しいために、こまめに食材を裏返しにしていたつもりなのに、ちょっと目を離した間にアミに肉や野菜などがこびり付いて剥がせなくなってしまったというケースも。
ムリやり剥がすしかなくなり、結果は見た目も悪いし、アミに千切れた食材が付いたままになって、やがてそれが焦げてモウモウと煙が出たり、焦げ臭かったりとBBQ悲劇は連鎖していきます。
こうならないための、ひとつ目の対策法はBBQを行う前にアミに油を塗ることです。そして、アミを熱してから焼く。同様に、お酢を塗っておいても、食材がこびり付くのをある程度防いでくれます。
キャンプ場という自然環境を考えたら、油よりお酢がおすすめではありますが…。
しかし、タレ付きの肉を焼くと、どうしてもタレがアミで焦げてしまうために効果はほとんど期待できません。BBQではタレ付きはやめて、素材だけを焼くようにしたいものです。
焦げが付いたアミをキャンプ場で、洗剤を使ってゴシゴシする行為を、自然環境を大事にするベテランキャンパーは避けています。
たとえば、食事を終えた後も、残り火の上のアミにアルミホイルを被せて放置しておく。すると、焦げた部分が炭となります。家に帰ってから、アミを叩くと炭がある程度落ちてきれいになります。


このごろはキャンプ場の水場で洗剤を使わないキャンパーが増えています。もちろん、エコを意識してのことです。
また、お値段は高めですが、自然環境に配慮した洗剤を使用するキャンパーも大勢います。
さらに、「キャンプ場では食器を洗わない」という技があります。それはキャンプ用の食器にラップを巻いて使う方法です。
パーティ用の紙皿、紙コップを大量に使い、使用後にそれをキャンプ場に捨てていくのはスマートではありませんが、ラップでしたらそれほどの量のゴミにはなりませんから、自宅に持ち帰って捨てれば、キャンプ場でゴミを出さずにすみます。食器を洗う必要もありません。
話は変わりますが、「1章」で牛乳パックを使って板氷を作ろうと提案しました。氷を抜き出した牛乳パックの利用法があります。
空の牛乳パックを四角くして、“マナ板”として利用するのです。せっかくキャンプ場まで持ってきた牛乳パック、徹底的に使用しないともったいないですから…。


7章で「お皿にラップを巻けば食器洗いは不要」と提案しました。しかし、「そこまでしたくない!」と言う人もいるでしょう。とはいえ、自然の中のキャンプ場の水場に、お皿に残ったカレールーやBBQで出た脂分、唐揚げなどに利用した油を流していいわけがありません。
そんなときに役立つのがクッキングペーパーです。汚れたお皿を水場に持って行く前に、クッキングペーパーで汚れや特に油分を拭き取りましょう。たったこれだけのことでも、水場に油分を流さずにすみます。
拭き取りに使ったクッキングペーパーは、通常でしたら燃えるゴミとして処理できるのもメリットです。
キャンプ場では“ひと手間”かけるだけで、小さなエコ活動ができ、それが自然を守るのです。こういったことをさりげなくできるキャンパーはステキですね。


キャンプ場に虫はつきものです。とくにイヤな蚊対策として蚊取り線香やAC電源の場合は電気蚊取り器を利用する人もいるでしょう。もちろん、蚊よけスプレーなどは必需品です。
近年では工夫を施して蚊や虫が来にくくしたランタンや携帯蚊よけも販売されています。
これらの場合はそれほど自然環境に影響を与えるものではありません。しかし、殺虫剤を振り撒くとなるとどうでしょう。自然が豊かでさまざまな昆虫や蝶などが棲息するところに殺虫剤を撒くのは感心できません。
近隣に牧場があるようなキャンプ場では蚊だけでなくハエも頻繁に現れます。食事時にブンブン飛ばれるのは愉快ではありません。
そこでエコなハエの退治法をお教えしましょう。
第一には昔懐かしい「ハエ取り紙」を使うことです。通販でも購入できる自然環境にやさしい害虫駆除方法といえます。
しかし、ハエ取り紙の場合は「使用後の処理がイヤ」というママがいるかもしれません。
第二の策は残飯や切り落とした食材をビニール袋に入れ、その口を開けたままにしておくことです。やがて、ハエたちは匂いにつられてビニール袋の中に吸い込まれていきます。
それを見計らってビニール袋を封印するのです。殺虫剤いらずのハエ退治法といえるでしょう。


ベテランキャンパーのなかには、キャンプ用の手作り表札を下げている人がいます。編集室スタッフもこのような方たちとキャンプ場で大勢出会いました。
「表札を出して、名前を書いておくと不思議と周囲の人たちと親しくなれます。“私たちはキャンプ場でオープンですよ、気さくに声をかけてください”といった印みたいなものですね」と、手作り表札を出して10年以上というベテランキャンパーが話します。
編集室のボスも言います。
「キャンプ場で愉快な表札を出しているファミリーを見かけて挨拶をしたんだ。すると、キャンプ場で出会った人はみんな自然好きの仲間ですからどうぞとサイト内に誘われた。遠慮せずにイスに腰掛けると、ビールでもいかがですか?と、ビールが出てきたんだ。しかも、そのグラスが竹製だった。聞けば、あるキャンプ場に行ったときに切り倒した竹が裏に置いてあり、管理人さんに尋ねたら好きにしていいとのことで、節に合わせて切ってグラスにしたと言う。本当に素敵なベテランキャンパーだった」
今年はエコに気遣い、手作りのキャンプ表札を掛け、キャンプ仲間を増やしてキャンプをより以上に楽しむのも一興ですね! エコに配慮しているという自信は、キャンプ意識を高めてくれますから、その分、充実したアウトドアライフになること間違いありません!

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社団法人 日本オートキャンプ協会
http://www.autocamp.or.jp/
< PROFILE >
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。
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