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アウトドアやキャンプが好きな人にとって、常に憧れの対象となるのがキャンピングカーでしょう。移動、寝泊りが気軽にできるキャンピングカーにクラリオンのカーナビ、オーディオを装備すれば、日本の野山を自由自在に動けて気分も爽快! そんなキャンピングカーユーザーの実態をご報告しましょう。
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今回は今年の4月と6月に配布されたレポートより、「アウトドアが大好きで、憧れはキャンピングカーライフ」という方たちに役立つ情報をまとめてみました。
※日本RV協会 http://www.jrva.com/
●直前に計画を立てるユーザーが7割
混雑期にキャンプ場や宿泊施設を利用しようと思ったら、早めの予約が必須です。おでかけ計画は1カ月前では少し遅いぐらいで、3カ月前あたりに予約を入れるのが無難というものでしょう。
しかし、宿泊施設を予約する必要がないキャンピングカーユーザーにとって、その常識は非常識。言葉は悪いのですが、“行き当たりばったり”と言っても過言ではない実態が見えてきました。
今年の3月18日から4月17日に日本RV協会が、229人のキャンピングカーユーザーのアンケート回答を集計したところ、下の図のような回答が寄せられました。設問は間もなくやって来るゴールデンウイークのおでかけについてです。
通常、GWにおでかけするのなら、2月ぐらいには計画を立て、宿泊施設を確保しているはずです。しかし、キャンピングカーユーザーは違うのです! 3月18日からのアンケート集計ですから、GWまでの期間は1カ月半前~2週間前。それなのに、「GWの計画は決まっていますか?」の問いに対して、28%近い方が「何も決めていない」と回答しています。さらに、詳細までは決めていない、行先だけは漠然と決めている…といった回答が続きます。
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かといって、どこにもでかけないというわけではありません。要は宿泊施設を確保する手間がないぶん、早々に計画を立てる必要がないのです。
“気ままにおでかけ”が、キャンピングカーを持つ最大のメリットのようです。
●仮眠は道の駅やキャンプ場で
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それに続くのはキャンプ場で約12%。キャンプ場は車内のダイニングから開放され、広々とした自然空間で食事ができるのが魅力なのでしょう。
第3位は自動車道のSA&PAで約8%、急速に整備されつつありこの連載でも取り上げたRVパークが約6%となりました。
●低予算でOKなんです!
気になるのはおでかけ時の予算です。下の図はあくまでもGWを想定した1日当たりの予算です。回答者は「夫婦2人ででかける」との回答が圧倒的だったので、2人分の予算だと考えるのが妥当ですが、それにしても安くありませんか?
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1位が8000~1万円未満で約23%。むしろ、1万円以上の回答は半分にもなりません。
もちろん、キャンピングカーの購入、維持といった経費は別途かかっています。最近では軽自動車ベースのものや中古市場も活発ですから、ひと昔のようにキャンピングカーが高嶺の花といった時代でもありません。とはいえ、先行投資が必要なのも事実。
それでも、一度手にしてしまえば、1回のおでかけの予算は、こんなに低予算で済むのです。
GWや週末、お盆のときなどは、ほとんどの宿泊施設が特別料金設定となって出費がかさむもの。その点、宿泊施設にお世話にならないキャンピングカーユーザーが低予算で済むのは当然でしょう。
●遠いところにも行けるんです
GWを利用したおでかけのアンケートで興味深かったのは、「おでかけでの予想移動距離」です。
第1位が1000km未満で約38%、第2位が500km未満で約37%。ちなみに100km未満は約3%、50km未満が0.6%となります。一方、2000km未満は約12%、2000km以上が約10%になります。
ドライブが大好きなおでかけマガジンの読者ならご存じのように、東京から大阪なら新東名を利用して約510km。鹿児島までで約1350kmですから、キャンピングカーユーザーが移動する距離は想像以上です。
そして、「温泉で癒す」、「自然の中で遊ぶ」が目的とのことですから、日本のさまざまな場所を彼らは気ままに訪れ、アウトドアを満喫しているというのが実態なのでしょう。
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●どこにお住まい? お仕事は?
キャンピングカーユーザーに住んでいる地域を尋ねた設問では、第1位が関東で約37%。第2位は九州・沖縄で約14%。続いて東海約13%、近畿約12%となっています。
おでかけマガジン編集室では、人口比率という要素があることと、それによって近郊の宿泊施設の混雑などもあげられると推測しています。いつも混雑しがちな首都圏から近い場所の宿泊施設、予約を取るのがたいへんなら予約しないで済む方法を手に入れればいいというわけでしょうか。ただし、首都圏でキャンピングカーを持つには駐車問題が生じることも予測されます。大きなキャンピングカーをどこで維持するのかは、それぞれの方の課題でしょう。
九州の方が多いのは、やはり本州への旅のしやすさがあげられるのでは…。
職業では第1位が会社員で約42%。自営業が約15%。首都圏に住み、会社や自営で働く方が、貴重な休日をキャンピングカーででかけ、アウトドアを満喫する姿が目に浮かびます。
休日に思い立ったらすぐにおでかけするのなら、宿泊施設の予約などのわずらわしさが不要なキャンピングカーは最高のツールでしょう。
一方、定年によるリタイア組の保有率も約16%と高くなっています。こちらは夫婦2人で気ままにぶらりと長旅を…という構図が考えられます。
●いくらのキャンピングカーが売れる?
下の図は「現在使用しているキャンピングカーの購入金額は?」という設問に対する回答です。
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さらに下の図は「現在利用しているキャンピングカーのジャンルは何ですか?」という設問に対する回答です。
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ご覧のように、圧倒的に国産のキャブコン(トラックをベースにしたタイプが代表。通常、室内空間を広く保て、キッチンなども常備。運転席の上部に常設ベッドを備えたタイプも多い)、バンコン(バン型のクルマを利用。通常は乗用スペースになっており、座席などを組み換えることでベッドやダイニングを設置する)の2タイプが圧倒的に多くなっています。
また、前述した通り、国産車や軽自動車の台頭と、中古車市場の活性によって購入価格帯も安くなったのが特徴です。
なかには普通乗用車とキャンピングカーの2台を保有して、日常生活とアウトドアライフを使い分けている人も増えているのでしょう。
●キャンピングカーの憧れはいつから?
最後に、「キャンピングカーへの憧れはいつから」の集計結果をお知らせしましょう。
圧倒的に30歳代が多くなっています。前述してきましたが、普通自動車を購入するのとほぼ同様の金額で済むという要素も大きいと思われます。
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いかがでしたか? キャンピングカーユーザーの実態が少しでもわかったでしょうか。
もしも、キャンピングカーへの憧れがあるのなら、参考にしてください。
< PROFILE >
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。