多くのアウトドア派にとって「キャンピングカーユーザー」になるのは憧れでしょう。彼らの夏の旅行を調査した結果が日本RV協会から発表されました。いつかはキャンピングカーにクラリオンのカーナビを装備して、“最強”のクルマ旅をしたいものですね!
キャンピングカーを通じて“くるま旅”を提唱する日本RV協会(http://www.jrva.com/)は、キャンピングカー全体の広報マンのように一般への普及活動を行っています。さらに、キャンピングカーユーザーの実態調査を熱心に実施、キャンピングカーを持つ意味と楽しさを伝えています。
この連載でもしばしばキャンピングカーについて取り上げています。それは、編集スタッフがキャンプ場に取材に行くたびに、「いつかはキャンピングカー!」という声を、アウトドア派から聞くからです。
反面、「キャンプ場に泊まるだけならテントで十分。キャンピングカーは必要ない」という声も耳にします。
確かに、自宅とキャンプ場を往復し、キャンプ場に泊まるだけならテント泊でも十分楽しいし、キャンピングカーは不要かもしれません。
しかし、キャンピングカーユーザーの生の声を聞くと、どうやら自宅とキャンプ場を往復するだけではないのです。+αの行動をとっているのが実際のようです。
その調査結果がはっきり出ました。
日本RV協会が“2016年夏”のキャンピングカーユーザーの実態を詳細にアンケート調査したからです。
アンケート調査は2016年8月18日~9月17日までの期間で実施。同協会に寄せられた約200人の回答を基にしています。
1位:関東32.2%
2位:関西15.5%
3位:九州14.9%
4位:東海14.4%
人口比率から考えれば、九州が多めですが、全国にキャンピングカーユーザーは居住しています。
夏は北海道がキャンピングカーユーザーの憧れの地となる傾向があります。涼しく走りやすいというのがその理由ですが、冬は降雪によっておでかけしにくくなるのが原因か、北海道にお住まいのユーザーは4.6%という結果でした。
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おでかけした場所のランキングは下表になっています。
北陸・甲信越、東北、北海道が上位になっているのは、暑い居住地を脱出しようということでしょう。
この表から考察できるのは、キャンピングカーユーザーは、キャンピングカーを別荘と同様に考えているという側面です。「暑い都会を家ごと脱出」といった感覚なのでしょう。
欧米ではキャンピングカーユーザーは2週間~1カ月ぐらいをかけて、ゆったりおでかけするケースもあります。
しかし、日本ではそれはまだ夢の世界のようです。キャンピングカーユーザーであっても夏のおでかけ期間はそれほど多くありません。
日帰り:3.4%
1~2泊:42.1%(もっとも多い)
3~4泊:29.7%
5~6泊:10.3%
1週間以上:6.9%
10日以上:4.1%
2週間以上:3.4%
長期おでかけ者が少ないとはいえ、それでも1週間以上キャンピングカーでくるま旅をする人が約15%もいるのですから、なんともうらやましいですね。
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一方、走行距離となると下表になります。
~600km、~1,000km、1,000km以上走行した人たちがこんなにいます。たとえば、東京から清里まで往復したとすれば、約320kmです。キャンピングカーがあれば効率的に遠出ができることの証明ともいえるでしょう。
アンケート調査によると、一緒におでかけした人は以下になります。
1位 夫婦ふたり:51.7%
2位 夫婦+中学生以上の子ども:16.1%
2位 夫婦+小学生までの子ども:16.1%
4位 ひとり:7.4%
5位 老夫婦+若夫婦+子ども:4.7%
6位 友人:4%
やはり夫婦が1位でした。また、キャンピングカーのサイズにもよるでしょうが、3世代旅が5%近くになるのもキャンピングカー旅ならではの気軽さでしょうか。
利点としては「コミュニケーション」をあげた人が75.5%に達します。家では少なくなってしまっていた会話を、旅先で、キャンピングカーの中や外に組んだテーブルで、ゆっくりと行うというケースが多いのでしょう。
夏の旅行は夫婦の一大行事です。日本RV協会は、「誰がプランを立てたのか」も調査しています。結果は以下の通りです。
1位 ご主人:72.9%
2位 奥さま:14.6%
3位 家族全員:9%
ご主人がプラン作成をリードしている姿が目に浮かびます。
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実際におでかけの目的は下の表となります。
観光が第1位。金沢や清里をキャンピングカーでめぐったというのが今年の夏の傾向だったのでしょうか。もちろん、キャンプ、海水浴などのアウトドアも存分に楽しんでいます。
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最後に1日当たりの旅行予算を記します。
1位 10,000~15.000円:18.8%
2位 5,000~8,000円:18.2%
3位 8,000~10,000円:14.9%
4位 3,000~5,000円:14.3%
5位 20,000円~:13%
6位 1,000~3,000円:11%
ちなみにこれは1家族あたりの予算です。夫婦ふたりの参加率が約50%だったので、ふたりで割れば1位の場合は5,000円~7,500円。やはり宿泊費がかからないのが最大の魅力のようです。
また、宿泊費がかからないということは、キャンプ場以外の宿泊施設への予約(宿予約)も不必要ということ。
このあたりがキャンピングカーの最大の魅力でしょう。
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アウトドアや旅の幅が広がるキャンピングカー。「日本は狭いから…」という理由よりも、キャンピングカーで効率的におでかけするほうがいいのでは。
< PROFILE >
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。