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暖かくなるとおでかけの機会が増え、水族館に行くこともあるのでは。なにしろ、日本は世界有数の水族館の多い国です。越カメラマンがアドバイスするのは「水族館撮影術」です。そのほかにも写真コンテスト情報、壁紙プレゼントなどをご用意しました!
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今回のテーマは「お魚」です。ドライブ先で訪れる場所として、水族館は人気スポットの一つではないでしょうか。
水槽で泳ぐキレイなお魚たち。ぜひ、そのままに“キレイ”に可愛く撮りたいものです。しかし、それが意外と難しい。私自身もふだん撮っている被写体とは勝手が違うので、四苦八苦しました。
ということで、今回は水族館のお魚たちをキレイに撮るポイントや、私が撮影の際に注意した点などを整理してみたいと思います。
水槽で泳ぐキレイなお魚たち。ぜひ、そのままに“キレイ”に可愛く撮りたいものです。しかし、それが意外と難しい。私自身もふだん撮っている被写体とは勝手が違うので、四苦八苦しました。
ということで、今回は水族館のお魚たちをキレイに撮るポイントや、私が撮影の際に注意した点などを整理してみたいと思います。
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お魚を撮る基本中の基本は、その動きをしっかり止めること。しかし、水族館などは暗い場所が多く、速いシャッターが切れません。
ストロボを使って…と思うかも知れませんが、ストロボではキレイに撮れないばかりか、そもそもお魚たちを驚かせるので絶対にNG!(ストロボは発光禁止モードにしておきましょう)。ストロボ禁止の水族館がほとんどです。
そこで活用したいのがISO感度の変更です。機種によって差がありますが、最低でもISO1600に、それ以上の設定ができるのならISO6400、ISO12800と感度を上げ、速いシャッター速度での撮影を心がけたいところです。
写真A、写真Bはその例です。水槽を泳ぎ回るイワシの群を写し止めるには、1/200秒以上のシャッタースピードが必要でした。ISO1600・1/80秒で撮影した写真Aは完全にぶれてしまったので、ISO12800、1/200秒にして撮影したものが写真Bになります。
ストロボを使って…と思うかも知れませんが、ストロボではキレイに撮れないばかりか、そもそもお魚たちを驚かせるので絶対にNG!(ストロボは発光禁止モードにしておきましょう)。ストロボ禁止の水族館がほとんどです。
そこで活用したいのがISO感度の変更です。機種によって差がありますが、最低でもISO1600に、それ以上の設定ができるのならISO6400、ISO12800と感度を上げ、速いシャッター速度での撮影を心がけたいところです。
写真A、写真Bはその例です。水槽を泳ぎ回るイワシの群を写し止めるには、1/200秒以上のシャッタースピードが必要でした。ISO1600・1/80秒で撮影した写真Aは完全にぶれてしまったので、ISO12800、1/200秒にして撮影したものが写真Bになります。
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写真A
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写真B
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撮影時に注意を払いたいのが、水槽表面のガラスの映り込みです。
人間の目は都合よくできているので、映り込みがあってもそれがないように見えています。しかし、実際に撮影すると、それもバッチリ写っています(写真C)。
映り込みをなくすためには、水槽表面(ガラス部)にできるだけレンズを近づけること、そしてレンズを向ける位置を変え映り込みが少ない場所から狙うことがです(写真D)。 映り込みを完全に消すことは難しいですが、できるだけ少なくするように心がけましょう。
人間の目は都合よくできているので、映り込みがあってもそれがないように見えています。しかし、実際に撮影すると、それもバッチリ写っています(写真C)。
映り込みをなくすためには、水槽表面(ガラス部)にできるだけレンズを近づけること、そしてレンズを向ける位置を変え映り込みが少ない場所から狙うことがです(写真D)。 映り込みを完全に消すことは難しいですが、できるだけ少なくするように心がけましょう。
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写真C
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写真D
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もう一つ気を配りたいのが背景です。水槽という限られた空間であるがゆえに、背景に他の魚が泳いでいたり(写真E)、排水溝や排水パイプなどの維持管理に必要な設備が写ってしまうことがあります(写真Cの右側の穴)。
擬似的で限られているとはいえ、その魚たちの住む環境を再現しているのが水族館の魅力だと思うので、そこにお魚たちがやって来るタイミングを待つようにしましょう(写真F)。
そのうえで、メインのお魚が目立たなくなるので、魚と魚の重なりには気を配りましょう。
擬似的で限られているとはいえ、その魚たちの住む環境を再現しているのが水族館の魅力だと思うので、そこにお魚たちがやって来るタイミングを待つようにしましょう(写真F)。
そのうえで、メインのお魚が目立たなくなるので、魚と魚の重なりには気を配りましょう。
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写真E
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写真F
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撮影する際の注意点を整理してきましたが、もう一つ意識したいのが「水槽を照らす照明」です。
水族館では、お魚たちが泳ぐ姿を美しく見せるため、照明にさまざまな工夫を凝らしています。ある意味、水族館の特徴が最も現れるのが、照明にあると言ってもよいでしょう。そこで、その照明を生かすようにします。
均一に光が当たっている場所を撮る(写真G)のではなく、照明の光が照らし出しているようなところを見つけて(写真H)、そこで狙ってみると美しい写真が撮影できます。
水族館では、お魚たちが泳ぐ姿を美しく見せるため、照明にさまざまな工夫を凝らしています。ある意味、水族館の特徴が最も現れるのが、照明にあると言ってもよいでしょう。そこで、その照明を生かすようにします。
均一に光が当たっている場所を撮る(写真G)のではなく、照明の光が照らし出しているようなところを見つけて(写真H)、そこで狙ってみると美しい写真が撮影できます。
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写真G
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写真H
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最後は“プラス1”のテクニックです。
人工的に設置された水槽だけに、さまざまな照明が使われています。赤い光や青い光、被写体によってその雰囲気はマチマチです。そこで、WBの設定を変更して雰囲気作りに役立てます。
写真Iはクラゲの水槽をWBオート(AWB)で撮影した写真です。クラゲ本来の色味や元々の水槽の雰囲気は再現されたものの、ちょっともの足りない印象でした。
そこで、WBを「電球色蛍光灯」にして撮影したのが写真Jになります。クラゲが泳ぐ世界をより幻想的に表すことができました。
人工的に設置された水槽だけに、さまざまな照明が使われています。赤い光や青い光、被写体によってその雰囲気はマチマチです。そこで、WBの設定を変更して雰囲気作りに役立てます。
写真Iはクラゲの水槽をWBオート(AWB)で撮影した写真です。クラゲ本来の色味や元々の水槽の雰囲気は再現されたものの、ちょっともの足りない印象でした。
そこで、WBを「電球色蛍光灯」にして撮影したのが写真Jになります。クラゲが泳ぐ世界をより幻想的に表すことができました。
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写真G
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写真H
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水族館での撮影の設定や注意を払いたい点を整理してみましたが、最も大切なのは撮影するときの気持ちではないかと思います。
自分がダイビングをした時に眺めるであろう景色(写真K)や星々が浮かぶ宇宙空間を水槽の中に見い出す(写真L)など、鑑賞している水槽からどんなイメージが連想されるのか。そんなことを頭に浮かべながら撮影を楽しみたいものです。
自分がダイビングをした時に眺めるであろう景色(写真K)や星々が浮かぶ宇宙空間を水槽の中に見い出す(写真L)など、鑑賞している水槽からどんなイメージが連想されるのか。そんなことを頭に浮かべながら撮影を楽しみたいものです。
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写真K
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写真L
< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘン」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘン」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。
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●Web水族館 全国水族館ガイド
http://www.web-aquarium.net/
越カメラマンが教えてくれた水族館撮影術、さっそく試してみたくありませんか?
日本にある水族館のうち、116施設を紹介しているサイトがこちらです。各施設名をクリックすれば、それぞれの水族館の紹介ページに行けます。特徴や住所、開館時間などが分かるほか、その水族館の公式サイトへも行けます。
水族館とひとことで言っても、場所やテーマによって個性がいっぱい。それぞれの水族館のルールに従って、写真撮影を行いましょう。
基本的にはストロボの禁止、三脚を使うなどの他のお客様への迷惑行為も禁止。水族館によっては撮影禁止の水槽もあります。
これらを守って、傑作をものにしてください。
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http://www.bdk.or.jp/photo_contest/2017_entry.html
公益財団法人仏教伝道協会が設立50周年記念として2014年から開催しているコンテストです。2018年に刊行される2019年用の日めくりカレンダーの写真を公募しています。カレンダーに掲載される31の文言に合う写真、表紙写真を募集していますが、題材は自然風景、動・植物、花などのネイチャー写真と、工芸品や抽象写真となります(人物不可)。
ホームページに「文言」は掲載されていますが、例えば「人間万事塞翁が馬」「多聞他見」「袖振り合うも他生の縁」「不言実行」などの言葉に合う写真となります。
もちろん、誰でも応募できます。花や風景写真は越カメラマンがずいぶんアドバイスしてくれました。撮りためた写真を応募してみてはいかがですか?
募集締切 :
2017年8月31日(木)必着
賞品など :
表紙採用(1名):賞金10万円、入選(31名):賞金5万円
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編集スタッフが取材ででかけたときに、その合間に撮影した写真でよろしければ…。という主旨の「壁紙プレゼント」コーナーです。
ヨーロッパの大きな街の市場、小さな街の市場で撮影した写真です。さまざまな商品が山積みになるととてもかわいいものですね。
ヨーロッパの大きな街の市場、小さな街の市場で撮影した写真です。さまざまな商品が山積みになるととてもかわいいものですね。
< 著者PROFILE >
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。