「うわ! おいしそう!」。SNSでお料理写真をアップした時に、友だちの声が聴こえそうな写真を撮りたいとは思いませんか? 携帯電話写真術の第2回のテーマはグルメ写真です。そのほかにも写真コンテスト情報、壁紙プレゼントなどをご用意しました!
※携帯できる電子端末の総称は「モバイルデバイス」あるいは「携帯電子端末」ですが、ここでは広義の意味で「携帯」とします。
携帯電話撮影術シリーズの第2回目は料理です。
このコーナーの撮影のために出向いたドライブ先のカフェでも、他のお客さんが撮った写真をSNSにアップしている光景を目にしました。そんな時に、ちょっと気にかけるだけで写真がグッとよく見えるポイントをお教えしたいと思います。
お料理の撮り方は、このコーナーのバックナンバーでも解説していますので、そちらも参照してみてください。
【グルメ写真を“おいしく”撮ろう】
http://www.smart-acs.com/magazine/15061503/season001.php
携帯電話撮影術シリーズの第2回目は料理です。
このコーナーの撮影のために出向いたドライブ先のカフェでも、他のお客さんが撮った写真をSNSにアップしている光景を目にしました。そんな時に、ちょっと気にかけるだけで写真がグッとよく見えるポイントをお教えしたいと思います。
お料理の撮り方は、このコーナーのバックナンバーでも解説していますので、そちらも参照してみてください。
【グルメ写真を“おいしく”撮ろう】
http://www.smart-acs.com/magazine/15061503/season001.php
料理とひとことで言っても、前菜、主菜、煮物、香物、ご飯……といった具合に、その種類によって構成内容はさまざま。これをあなただったらどのように撮りますか?
出された通りに撮ってもおいしい料理写真になるとは限りません。そもそもどの料理がメインなのか、そこを中心に見せなくてはせっかくの写真も台なしです。
写真Aは料理屋さんで出されたまま撮った牛丼御前の写真。メインの牛丼より前菜だのお新香のほうがかえって目立っています。
一方、写真Bはメインのタン塩焼にグッと近づき、その方向から料理全体を狙った牛タン御前の写真。やはり、主役が引き立っていなくては、美味しさは際立ちません。
出された通りに撮ってもおいしい料理写真になるとは限りません。そもそもどの料理がメインなのか、そこを中心に見せなくてはせっかくの写真も台なしです。
写真Aは料理屋さんで出されたまま撮った牛丼御前の写真。メインの牛丼より前菜だのお新香のほうがかえって目立っています。
一方、写真Bはメインのタン塩焼にグッと近づき、その方向から料理全体を狙った牛タン御前の写真。やはり、主役が引き立っていなくては、美味しさは際立ちません。
写真A
写真B
写真Cと写真Dは、実は同じ料理なのですが、順光向きの席から撮った写真(写真C)と逆光向きの席から撮った写真(写真D)との違いです。
料理を撮る時によく言われるのが“シズル感”です。俗に「おいしそうと思ってしまう料理などの瑞々しさ」を意味する言葉として使われます。この“シズル感”を出すのに使うのが逆光線なのです。
つまり、料理をおいしそうに撮るにはどこに座るかが大切だということになります。光を背にするのではなく、光に向かって座ると、それだけで料理が美味しそうに見えてきます。例えば、窓側に向かって撮影するのがポイントです。
料理を撮る時によく言われるのが“シズル感”です。俗に「おいしそうと思ってしまう料理などの瑞々しさ」を意味する言葉として使われます。この“シズル感”を出すのに使うのが逆光線なのです。
つまり、料理をおいしそうに撮るにはどこに座るかが大切だということになります。光を背にするのではなく、光に向かって座ると、それだけで料理が美味しそうに見えてきます。例えば、窓側に向かって撮影するのがポイントです。
写真C
写真D
料理を撮るときいちばん大切なことは、カメラを構える向きです。
よく見かけるのは、料理を真上から全体が見えるように撮ること。実はこれが最大のNG。皆さんは、そのお店のメニューの写真を撮っているわけではないので、全体を撮ったり全部を見せる必要はありません。
どの方向がその料理を一番美味しそうに見せる角度なのか。そして、最初の主従関係を作るためにもメインとなる料理を手前にして、その他の料理は後ろで脇役になってもらうくらいの気持ちで撮るのが大切です。
もう1点は、前回の風景編で触れましたが、被写体に近づき過ぎないこと。少し離れたところから少しだけアップにすると、全体の歪みをなくし、料理の密度感を高めてあげられるのです。
よく見かけるのは、料理を真上から全体が見えるように撮ること。実はこれが最大のNG。皆さんは、そのお店のメニューの写真を撮っているわけではないので、全体を撮ったり全部を見せる必要はありません。
どの方向がその料理を一番美味しそうに見せる角度なのか。そして、最初の主従関係を作るためにもメインとなる料理を手前にして、その他の料理は後ろで脇役になってもらうくらいの気持ちで撮るのが大切です。
もう1点は、前回の風景編で触れましたが、被写体に近づき過ぎないこと。少し離れたところから少しだけアップにすると、全体の歪みをなくし、料理の密度感を高めてあげられるのです。
写真E
写真F
逆光で、斜めから撮ることをポイントとして上げましたが、ここで携帯のカメラの性能の限界が出てきてしまいます。
携帯のカメラのレンズは携帯本体の大きさを小さくするために、レンズをかなり小さく設計しています。実は、レンズが小さいことで、携帯のカメラは逆光に弱い宿命を持ち合わせています。
具体的に言うと、ちょっとした角度(光の入ってくる角度)の違いによって、写真全体の色味が変わってしまったり(写真G/写真H)、現実にはあり得ない色(光ったところが紫色や緑色になる現象→専門的には「色収差」といいます)が写真に写り込むケースがあります。
大きな専用のカメラ・レンズは、大きくなるぶん難しい光線状態でもキレイに写せるのですが、ここが携帯のカメラとの大きな差です。
これらのデメリットを携帯のカメラで避ける方法としては、キレイに見える角度を見つけることです。すべて完璧というわけにはいきませんが、それがいちばんの方法です。
ここに載せた写真Hでは、構える位置を少し下げ、窓辺の光がたくさん入るようにしてキレイな色合いを引き出しています。加えて前回解説をした露出補正で手前の陰になる部分を明るく表現しています。
ちなみに写真G/写真Hの違いは、カメラの「ホワイトバランス」設定によるもので、通常「オート」になっているものを変更することで回避できます。
また「色収差」に関しては理論上は解決できますが、携帯でとなると非現実的(レンズを大きくするとかが必要)です。
携帯のカメラのレンズは携帯本体の大きさを小さくするために、レンズをかなり小さく設計しています。実は、レンズが小さいことで、携帯のカメラは逆光に弱い宿命を持ち合わせています。
具体的に言うと、ちょっとした角度(光の入ってくる角度)の違いによって、写真全体の色味が変わってしまったり(写真G/写真H)、現実にはあり得ない色(光ったところが紫色や緑色になる現象→専門的には「色収差」といいます)が写真に写り込むケースがあります。
大きな専用のカメラ・レンズは、大きくなるぶん難しい光線状態でもキレイに写せるのですが、ここが携帯のカメラとの大きな差です。
これらのデメリットを携帯のカメラで避ける方法としては、キレイに見える角度を見つけることです。すべて完璧というわけにはいきませんが、それがいちばんの方法です。
ここに載せた写真Hでは、構える位置を少し下げ、窓辺の光がたくさん入るようにしてキレイな色合いを引き出しています。加えて前回解説をした露出補正で手前の陰になる部分を明るく表現しています。
ちなみに写真G/写真Hの違いは、カメラの「ホワイトバランス」設定によるもので、通常「オート」になっているものを変更することで回避できます。
また「色収差」に関しては理論上は解決できますが、携帯でとなると非現実的(レンズを大きくするとかが必要)です。
写真G
写真H
写真G/写真Hで解説したように、ちょっとした違いで仕上がりの印象が変わってきます。写真I/写真Jもその例です。
最初に撮影した写真Iの向きでは全体に青っぽくなってしまい、冷たい印象になってしまいました。そこで、少しカメラの位置を下げ斜め上方向から撮影すると、青っぽさがなくなり本来の彩りを撮ることができました(写真J)。
ぜひ、「①主従関係をつける」→「②逆光線で狙う」→「③斜め上から撮る」→「微調整」この4つのポイントを意識しながら携帯でおいしそうな料理を撮ってみてください。
最初に撮影した写真Iの向きでは全体に青っぽくなってしまい、冷たい印象になってしまいました。そこで、少しカメラの位置を下げ斜め上方向から撮影すると、青っぽさがなくなり本来の彩りを撮ることができました(写真J)。
ぜひ、「①主従関係をつける」→「②逆光線で狙う」→「③斜め上から撮る」→「微調整」この4つのポイントを意識しながら携帯でおいしそうな料理を撮ってみてください。
写真I
写真J
< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘン」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘン」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。
お料理だけでなく、雰囲気も素敵なレストランも紹介されています
●OZmall 私の好きと出合う場所
http://www.ozmall.co.jp/
『OZマガジン』『OZmagazinePLUS』『OZ TRIP』などを出版しているスターツ出版が運営するサイトです。
このサイトのグルメページには、おいしいレストランがたくさん紹介されています。
また、レストラン・クチコミランキングなどの、読者による「おいしいレストラン」も掲載されています。
掲載写真を見るだけでも、「行きたい、おいしそう」の連続で、わくわくした気分になります。
こんな素敵なレストランに行ったなら、やはり写真を撮影してSNSにアップしたくなりますね。
でも、立ち上がって撮影する、撮影禁止のレストランで撮影するなどのマナー違反には気を付けて!
600年にわたる長い交流の歴史があるとされる日本とタイ。2017年は日タイ修好130周年に当たります。それを記念して開催される写真コンテストです。
毎年約130万人を超える日本人が訪れるタイ。今ままでに撮影した写真(撮影期間は2016年10月~2017年9月)、これから撮影する写真で応募してみませんか?
作品のテーマは①タイの風景、②タイの文化、です。
詳細はタイ国政府観光庁の公式サイト内の応募専用フォームをダウンロードください。
募集締切 :
2017年9月29日(金)
賞品など :
各テーマ【最優秀賞1名】タイ旅行パッケージツアー、【優秀賞1名】タイ往復の航空券、【入選10名】国内コカレストラン、マンゴツリーレストランなどのお食事券ほか。
編集スタッフが取材ででかけたときに、その合間に撮影した写真でよろしければ…。という主旨の「壁紙プレゼント」コーナーです。
熱帯雨林にあるお寺の周辺での写真です。バナナ、ブーゲンビリアに野生のサル。どことなく“陽気”さを感じました。
(写真/木場 新)
熱帯雨林にあるお寺の周辺での写真です。バナナ、ブーゲンビリアに野生のサル。どことなく“陽気”さを感じました。
(写真/木場 新)
< 著者PROFILE >
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。