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光を意識することで、景色はいちだんと輝いて見えます。まるで、スポットライトを浴びた歌手や舞台俳優のように! そんな「スポットライト術」を越カメラマンが解説します。恒例の写真コンテスト情報、壁紙プレゼントもお楽しみに!
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私が写真を撮るときに一番注目しているのは光の強弱、つまり明るい部分と暗い部分のメリハリがあるかどうかです。メリハリをつけることで、写真はより強いモノになってくれるからです。そのとき生かしたいのが「スポットライト」です。舞台で主役がスポットライトを浴びて輝くように、撮影においてもスポットライトをうまく利用してみましょう。
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スイセンの群生地で撮影した2枚の写真。写真Aは全体に日が当たっている場所、写真Bは林の中で1房だけに光が当たっているスイセンを見つけて撮影したものです。
この2枚を見比べると一目瞭然。印象の強い写真は写真Bだと思います。
主役や主題を一際引き立たせてくれるのが写真の一部分だけに光が当たる「スポットライト」です。この格好の光線状態を写真に生かさない手はありません。今回は、このスポットライトがどんな条件で現れ、どのように生かすのかを解説していきたいと思います。
この2枚を見比べると一目瞭然。印象の強い写真は写真Bだと思います。
主役や主題を一際引き立たせてくれるのが写真の一部分だけに光が当たる「スポットライト」です。この格好の光線状態を写真に生かさない手はありません。今回は、このスポットライトがどんな条件で現れ、どのように生かすのかを解説していきたいと思います。
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写真A
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写真B
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スポットライトができやすいのは、
1.陽の高度が低い秋~冬、
2.日が傾きかける時間帯、
つまり横から当たる強い光が被写体の一部分だけを照らすような場面です。太陽が当たっていないところは陰となり、日が当たっているところだけが煌々と輝く。こうした条件で写すことで、画面にメリハリが生まれ、印象の強い写真となるのです。
写真Cは11時半くらいの昼間に、写真Dは16時半くらいの日が山陰に沈むギリギリのタイミングで撮影しています。
同じように逆光気味に狙っていますが、ススキの穂だけに光が当たっている写真Dのほうがインパクトのある写真になっていると思います。
1.陽の高度が低い秋~冬、
2.日が傾きかける時間帯、
つまり横から当たる強い光が被写体の一部分だけを照らすような場面です。太陽が当たっていないところは陰となり、日が当たっているところだけが煌々と輝く。こうした条件で写すことで、画面にメリハリが生まれ、印象の強い写真となるのです。
写真Cは11時半くらいの昼間に、写真Dは16時半くらいの日が山陰に沈むギリギリのタイミングで撮影しています。
同じように逆光気味に狙っていますが、ススキの穂だけに光が当たっている写真Dのほうがインパクトのある写真になっていると思います。
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写真C
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写真D
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スポットライトを筋状の光と考えると、比較的雲が多く太陽が雲間に隠れている状況や木々の間から日が差すような森の中は、スポットライト状の光が見つけやすい条件と言えます。
写真Eは厚い雲の隙間から一瞬だけ強い光が差し、まちの一部分だけを輝かせてくれました。
写真Fは木の間から差した光が林床の落ち葉だけにあたり、その色合いと形を引き立たせてくれています。
ところで、ここで大切になるのが露出の設定です。スポット的に照らされる部分は、画面内で占める割合が少ない場面もあります。このとき、露出をカメラの算定値通りで撮影してしまうと、光の当たっていない部分に露出が合ってしまい、明るめの写真になってしまう恐れがあります。スポットライトを活かすためには、暗め(露出補正はマイナス)にするよう注意しましょう。
写真Eは厚い雲の隙間から一瞬だけ強い光が差し、まちの一部分だけを輝かせてくれました。
写真Fは木の間から差した光が林床の落ち葉だけにあたり、その色合いと形を引き立たせてくれています。
ところで、ここで大切になるのが露出の設定です。スポット的に照らされる部分は、画面内で占める割合が少ない場面もあります。このとき、露出をカメラの算定値通りで撮影してしまうと、光の当たっていない部分に露出が合ってしまい、明るめの写真になってしまう恐れがあります。スポットライトを活かすためには、暗め(露出補正はマイナス)にするよう注意しましょう。
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写真E
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写真F
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太陽が徐々に高度を上げる朝や、逆に高度が下がる夕方には、被写体の高さの差によって一部分だけに光が当たり、ほかの部分が陰となる場面があります。これもスポットライトと言っていいでしょう。
写真Gは霧氷の付いた木の上の部分にだけ日が差した状況。
写真Hは標高の高い山のほうにだけ日が差したところです。
いずれも光が当たった部分だけが輝きを放ち、陰になった部分との明暗差が写真を強めています。
写真Gは霧氷の付いた木の上の部分にだけ日が差した状況。
写真Hは標高の高い山のほうにだけ日が差したところです。
いずれも光が当たった部分だけが輝きを放ち、陰になった部分との明暗差が写真を強めています。
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写真G
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写真H
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光を浴びた被写体の反射率が高ければ高いほど、光を強く反射しスポットライトを浴びたような印象が強まってきます。それを利用した例が写真Iです。
オレンジ色に輝いているのは東急東横線です。銀色をした車両は周囲よりも反射率が高いため、そこだけが光を浴びて輝いているように見えます。
ここでも露出はアンダー目にしていますが、少し難しいのは実際に列車が来ないとどのくらい輝くかが分からない点です。もし、余裕があるのであれば、直近の列車で試し撮りをすると失敗を防ぐことができます。
オレンジ色に輝いているのは東急東横線です。銀色をした車両は周囲よりも反射率が高いため、そこだけが光を浴びて輝いているように見えます。
ここでも露出はアンダー目にしていますが、少し難しいのは実際に列車が来ないとどのくらい輝くかが分からない点です。もし、余裕があるのであれば、直近の列車で試し撮りをすると失敗を防ぐことができます。
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写真I
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今回は被写体の一部分だけに光が差す(あるいは一部分だけが輝く)「スポットライト」について解説してみました。
全体に光が当たっている場面は見た目にキレイなのに対し、スポットライトはよく観察し、きちんと露出設定しないとキレイになりにくい場面でもあります。また、短時間しか当たっていないため、手早く撮影をしないとチャンスを逸してしまいます。
撮影という面からすると難しいのですが、この光をうまく利用できれば、より印象の強い写真を手に入れることが可能です。
スポットライトを見つけたら必ず撮るくらいの気持ちで臨んでみてください。
全体に光が当たっている場面は見た目にキレイなのに対し、スポットライトはよく観察し、きちんと露出設定しないとキレイになりにくい場面でもあります。また、短時間しか当たっていないため、手早く撮影をしないとチャンスを逸してしまいます。
撮影という面からすると難しいのですが、この光をうまく利用できれば、より印象の強い写真を手に入れることが可能です。
スポットライトを見つけたら必ず撮るくらいの気持ちで臨んでみてください。
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写真J
< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘン」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘン」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。
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●夕陽百選
http://www.area-best.com/yuhi/yuhi100.htm
NPO法人 日本列島夕陽と朝日の郷づくり協会は、全国200カ所の夕陽名所の中から、第1次~第4次選考を経て、合計68カ所をこれまでに「夕陽百選」として選んでいます。
北海道から九州まで各地から選考された夕陽百選のスポットは、どこも夕陽が美しい場所ばかり。比較的海岸や岬が多く選ばれていますが、長野県の野沢温泉などの山間の地や、横浜ランドマークタワーなどの都市部からも選考されています。
夕陽は全体を赤く照らしますが、よく探してみれば、越カメラマンが教えてくれたように、スポットライト的に赤い光が当たっている場所があるかもしれません。ぜひ、傑作をものにしてください。
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第7回グランプリ作品 「大寒を越えて」
横田 直さん
横田 直さん
トマト銀行は岡山市に本店を置く銀行です。「未来に残したい岡山の歴史」をテーマに、2019年版用のカレンダーに掲載する写真を募集しています。
応募期間は長いので、岡山に旅したときなどに撮影し、後世に伝えたい岡山のよさを表現した写真を応募してください。
https://www.tomatobank.co.jp/personal/save/campaign/18calendar/
受付期間 :
2018年6月30日(土)必着
内容など :
2015年1月1日以降に岡山県内で撮影した写真。岡山だとわかる要素を取り入れること。
賞品など:
グランプリ=UCギフトカード5万円分(1名)
準グランプリ=UCギフトカード3万円分(2名)など
準グランプリ=UCギフトカード3万円分(2名)など
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編集スタッフが取材ででかけたときに、その合間に撮影した写真でよろしければ…。という主旨の「壁紙プレゼント」コーナーです。
近年ではさまざまな発電方法が日本でも採用されています。銚子に近い海や丘は、風力発電の巨大な風車が勢いよくまわっていました。
近年ではさまざまな発電方法が日本でも採用されています。銚子に近い海や丘は、風力発電の巨大な風車が勢いよくまわっていました。
< 著者PROFILE >
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。