前回は「キャンピングカー購入者の実態」をさまざまな角度からお届けしました。今回は、「キャンピングカーを持つとどうなるか」のレポートをお届けします。そこに見えてきたのは「ファミリー愛」と「夫婦の時間」でした。
キャンピングカーの国内保有台数は10万台を突破。いよいよ日本にもキャンピングカー時代が到来しています。
では、キャンピングカーを所有する利点とはなんでしょう。
購入費、維持費、駐車場代、保険代などの出費も計算に入れなければいけませんが、それを抜けば、回答は「自由気まま」「旅費の軽減」にありそうです。
「自由きまま」は、たとえば事前予約などがなくても、思い立った時に旅立てるということです。
通常なら、宿泊を伴う旅行であれば宿泊施設の予約を事前に取らなければいけません。自家用車を用いなければ交通に関しても同じです。
しかし、キャンピングカーに宿泊するつもりなら、そんな事前の手配は不要となります。
しかも、ルートが渋滞している場合、気ままに目的地を変更してもかまいません。でも、宿泊施設の予約がある場合、激しい渋滞でもそこに向かわなければいけません。
さまざまなことに拘束されない自由なくるま旅ができるのが、キャンピングカーの一つのメリットです。
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もう一つのメリットは経済性です。
トラックをベースにしているキャンピングカーが多数ありますが、高速料金は中型や大型にはなりません。キャンピングカーとして登録してあれば、普通車と同じなのです。
また、トラックベースの車両は燃費が劣る場合もありますが、ハイブリッドのバン車両をベースにしたキャンピングカーなら燃費も悪くありません。
ただし、フェリーに搭乗する場合は全長で料金が決まるので、大きなキャンピングカーは高額になる傾向があります。
加えて、宿泊施設の料金がいりません。たとえば、温泉を堪能したいと思ったら、日帰り温泉施設で入浴して、キャンピングカーで睡眠をとれば、それこそひとり当たりの宿泊料金は1000円以内にすむでしょう。
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自由さ、経済性をピックアップしてきましたが、実は最大の利点は違うところにありました。それを5月7日に発表したのが、RVパークとキャンピングカーの普及、情報公開などを積極的に行っている日本RV協会です。
アンケートに基づいたおもしろい数値が発表されました。
日本RV協会のホームページ内でアンケートを実施。その回答が出ました。ホームページの性格上、ほとんどがキャンピングカー保有者です。だからこそ、キャンピングカー所有者の本音が出ています。
アンケートの回収数は200強でした(設問によって回答数は異なります)
●キャンピングカーを所有していますか?
YES:84.1% NO:15.9%
●家族構成は?
1 2人:45.2%
2 3人:22.6%
3 4人:17.7%
4 5人以上:9.1%
5 1人:5.4%
ご夫婦が1位でしたが、3人~5人以上の「ファミリー」が想定される層は合計すると49%と、ほぼ半数になっています。
●家族の中でキャンピングカーに興味がある方は?
1 夫:73.4%
2 妻:16%
3 子ども:4.1%
4 孫:0.6%
5 そのほか:5.9%
キャンピングカーとはいえ、クルマですから燃費、走行性なども含めて研究するのは夫の役目といえそうです。子ども、孫といった回答は「どんなキャンピングカーがいい?」といった会話程度と推測され、決定権があるとは考えにくいでしょう。
●家族がいる場合に一番乗りたいキャンピングカーの種類は?
1 バンコン:42.7%
2 バスコン:30.8%
3 フルコン:10.6%
4 キャンピングトレーラー:6.6%
5 キャブコン:3.1%
5 トラックキャンパー:3.1%
7 セミフルコン:2.6%
8 軽キャンパー:0.4%
バンコンはバンタイプの車両を使用したタイプ。キャブコンに比べて居住空間は限られますが、運転が楽で走行時も快適です。
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バスコンはバスを利用したタイプ。居住空間の広さと定員の多さが特徴です。もともと客を乗せるためのクルマなので、運転時の乗り心地も安定しています。
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フルコンとは専用のシャーシーを用いて、キャンピングカービルダーが室内のすべてを架装するタイプをいいます。ベース車両にトラックやバスを用いる場合もあるので、バスコンやキャブコンともいえますが、室内空間にビルダーの個性が出るのが特徴です。セミコンも程度の違いはあれ、同様です。
キャンピングトレーラーはヘッド(一般車)に連結させて使う移動式居住部分です。目的地では切り離して一般車だけでの行動も可能。車輪の付いた個室といえます。
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キャブコン、トラックキャンパーは、トラックをベースにした車両です。定員が多く、運転席の上などに常設ベッドを備えているケースもあり、居住性がいいのが特徴です。ただし、トラックベースだけにサイズは大きめ。山道運転などでストレスがある場合も。
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軽キャンピングカーは軽自動車ベースのものです。前号で「どんなキャンピングカーへの買い換え希望か?」という設問では①キャブコン、②バンコン、③バスコンの順となりましたが、「家族のため」を前提にすると、居住性のよさや、運転時の乗りやすさ、安全性などが重視されるようです。
●子どものいる方に質問します。いつまで一緒にでかけたいですか? いつまででかけていましたか?
1 社会人になっても:49.5%
2 中学生:18.7%
3 高校生・専門学校:17.6%
4 小学生:9.9%
5 大学生:4.4%
●家族とでかける回数は?
1 1カ月に1回以上:51%
2 週1回以上:19%
2 3カ月に1回以上:19%
4 半年に1回、あるいはでかけない:10.9%
●家族の誰とくるま旅にでかけることが多いですか?
1 妻:79.6%
2 子ども:7.5%
3 夫:5.4%
4 孫:0.7%
5 そのほか:6.8%
この結果に驚かれたのではないでしょうか。通常だったら、中学生になったら親子で一緒に遊びに行く機会は激減します。しかし、キャンピングカーユーザーは、ずっと子どもと一緒に遊んでいるのです。
また、「家族の誰と…」の設問では妻が圧倒的多数です。しかし、アンケート回答者の家族構成の設問を見直していただくと、家族のいる方は約半数です。それを考えれば、家族で行動している方が多いのがわかります。
その内容についても「家族で過ごす時間が増えた」「家族の会話が増えた」などのポジティブな意見が大多数でした。それは以下の回答が物語っています。
●夫婦で一緒に過ごす時間が増えたと思いますか?
1 YES:77.8%(会話が増えたという方はそのうちの93%)
2 NO:22.2%
●子どもと一緒に過ごす時間が増えたと思いますか?
1 YES:58.8%(会話が増えたという方はそのうちの85.4%)
2 NO:41.2%
●キャンピングカーを所有して家族の絆が深まったと思いますか?
1 YES:90%
2 NO:10%
これは圧倒的な数字です。自由度の高い旅、経済面以外に、キャンピングカー所有のメリットはここにあるともいえるでしょう。
●家族で共通の趣味が増えたと思いますか?
1 YES:61.4%
2 どちらともいえない:31.4%
2 NO:7.1%
●共通の趣味が増えた方への質問、増えた共通の趣味はなんですか?
1 くるま旅(目的をもって観光や温泉巡りを楽しんでいる):67%
2 アウトドアレジャーを楽しむ :20.6%
3 全国のおいしいものや地酒を楽しむ:9.3%
4 そのほか:3.1%
●キャンピングカーライフに満足していますか?
1 YES:92.7%
2 NO:7.3%
☆
アンケートを見てきました。
キャンピングカーを所有してよかったという気持ちが数字になって表れていました。
しかも、家族で、夫婦で人生を楽しむ、一つの大切な“ツール”として、キャンピングカーは認識されているのがわかりました。
理想のキャンピングカーに、クラリオン製のカーナビを装着して全国を“くるま旅”すれば、新しい世界が広がると同時に、夫婦や家族の新しいカタチが見えてきそうです。
アンケートを見てきました。
キャンピングカーを所有してよかったという気持ちが数字になって表れていました。
しかも、家族で、夫婦で人生を楽しむ、一つの大切な“ツール”として、キャンピングカーは認識されているのがわかりました。
理想のキャンピングカーに、クラリオン製のカーナビを装着して全国を“くるま旅”すれば、新しい世界が広がると同時に、夫婦や家族の新しいカタチが見えてきそうです。
< PROFILE >
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。